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派遣堕天使
「天使と悪魔の戦いのことは知っているな?」
「本当か嘘かは知らんが、もう数万年争っているとか、いないとか」
呆れたようにカレンは言った。
「今もそれは続いてるんだが、これが厄介なことになってな」
レオンは淡々と語っている。
「その均衡というか、綱引きのようなものの間に現世は成り立っている」
「終わりのない戦…聞いたことあります」
クララは息をのんだ。
「その戦いにも黄昏が近づいている。業を煮やした悪魔は、天使をを出し抜いて、一部の団体幹部を引き抜いて、悪魔にしてしまった」
「レオンどのもその一人ということかな?」
「僕も、ボスが悪魔に転職してしまったから、強制的に魔に落ちた」
「何だか抗争みたいで怖いね」
ヒナタも状況を信じはじめた。
「同じさ。戦もけんかも。数万年続く因果も。そこでそれを何とかすべく派遣されたのが僕だ」
「その割には日常生活を楽しんでいたように感じたが?」
タケルは皮肉を言った。
「この世界は楽しいよ。居心地が良すぎて、自分の使命を忘れるところだった」
レオンは照れている。何て堕天使だ。




