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猪突猛進ナル妹のビッグバン  作者: 月読カイト
二 イケメンには漆黒の羽根が似合う
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堕天使の所業

「とりあえず、保健室のベッドを借りましょう」

 カレンは明るく言った。


 ほどなく妹は目を覚ました。

「あれ?どうなったの?」

 途中から気を失ったふりをしていた妹は、実際、よくわかっていなかった。

「レオンは堕天使ですが、悪い堕天使ではない、ということです」

 カレンは穏便にいった。

「ええ?あの顔は、どう見ても、邪悪だったわ」

 ヒナタにとっては、レオンもクララもカレンも気に食わないのだから、仕方がない。

「そうね。まさか、レオンが『堕天使』で、みんなに魅惑の魔法をかけていたなんて」

 クララも動揺を抑えきれていない。自分に魔法にかかっていたことすら、信じられないという顔だ。

「魅惑の魔法も、使い方だよ」

 いつのまにか、レオンは目覚めていた。

「瞬間、瞬間で使えば、効果的だし、魔力も抑えられる」

「レオン。お前は、俺たちに説明する義務がある」

 タケルは冷淡にいった。

 180cmを、ゆうに超える細身の美男子は、漆黒の羽をさらけ出し、ベッドに腰掛けた。

「すまなかった。ただ、チャームはあまり使っていない」

「そのままで、充分イケメンだ」

 タケルはレオンを非難した。

「タケルのことは、親友だと、俺は思ってるよ」

 レオンは得意の笑顔をした。魅惑を使う意味はないほど、朗らかな笑顔だ。

「ただ俺は人間とつきあえない。だからタケルとクララには、うまくいって欲しかっただけだ」

「クララの気持ちは、無視してもか?」

 タケルはムッとしている。

「クララの気持ちがわかっていたからこそ、だ」

 レオンははじめて、強気な顔でタケルに言った。

「お前は鈍いんだよ、何事も」


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