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クララの悩み
タケルは何を言えばいいかわからなかった。こういうシチュエーションは未開拓分野であり、マニュアルがなかった。
「クララ…。いつもと違う気がするけど、大丈夫?」
「私の名前『クララ』って。嫌いだったんだ、あたし。…もっと普通のなまえが良かった…ヒナタとか…そういう」
「クララって名前、俺は好きだよ?可愛いじゃん!何があったのか知らないけど、俺はクララのこと、大事な仲間だって思ってるぞ」
普段ならそんな言葉は出ないが、この異常な状態は逆に、彼を勇気づけた。
「なかま?…なかまじゃないの。あたしが欲しいのは、恋人としての、タケル…」
目からは、ポロポロと涙がこぼれだした。
「兄貴、クララは操られてるわ!」
ヒナタの澄んだ声が、空間にこだました。クララは、その声の方向をにらんだ。




