第12話:学園、歌い出すのです
玉ねぎの歌声が、校庭の空気を震わせていた。
『♪オニオ~~~~ン……涙を~拭いて~……炒めれば~甘く~……♪』
教師たちは膝をつき、生徒たちは涙を流し、生徒会長は震えながら立ち尽くしていた。
ぽぷらんが叫ぶ。
「ほら見ろ!!咲姫の可愛いは世界を変えるんだよ!!」
新人は涙を拭きながら叫ぶ。
「し、しみるぅぅぅ!!でも……なんか……救われるぅぅぅ!!」
ルネは玉ねぎドレスを抱きしめて震える。
「ひぃぃ……でも……綺麗なのですぅ……!」
うさちぁんは屋台の上で踊る。
「はいはい~、“学園浄化まんじゅう”最終章~!」
「踊るなニャ!!」
生徒会長、完全に心を開く
生徒会長は、涙を流しながら咲姫を見つめた。
「……咲姫さん……あなたの“可愛い”は……確かに……迷惑でした……」
ぽぷらん「また言った!!」
少女は続けた。
「でも……迷惑でも……心に……届いてしまうのです……こんなにも……強く……こんなにも……優しく……」
咲姫は静かに言った。
「届いたのですか?」
少女は、涙を拭いながら頷いた。
「……はい……届きました……悔しいですが……とても……綺麗でした……」
咲姫は玉ねぎを抱きしめた。
「それでいいのです。可愛いは……届くのです」
玉ねぎが優しく震えた。
「ぽぉん……」
学園全体が歌い出す
その瞬間――校庭のあちこちで、生徒たちが声を上げ始めた。
「……オニオ~ン……」
「……涙を~拭いて~……」
「……炒めれば~甘く~……」
教師たちも、震える声で続いた。
「……煮込めば~溶ける~……」
生徒会長も、小さく口を開いた。
「……心も~溶ける~……」
咲姫は目を見開いた。
「……歌っているのです……みんな……歌っているのです……!」
ぽぷらんが叫ぶ。
「すげぇ!!学園全体が玉ねぎコーラスになってる!!」
新人は涙を流しながら言う。
「こ、これ……学園の“冷たさ”が……全部……溶けていく……!」
ルネは震えながら言う。
「咲姫さん……咲姫さんの“可愛い”……ちゃんと……届いたのですぅ……!」
うさちぁんは屋台の上で叫ぶ。
「はいはい~、“学園全体合唱記念まんじゅう”販売開始~!」
「最後まで商売するなニャ!!」
咲姫の“居場所”が生まれる
生徒会長は、涙を流しながら咲姫に手を差し出した。
「……咲姫さん。あなたの“可愛い”は……確かに……学園を乱しました……」
ぽぷらん「おい!!」
少女は続けた。
「でも……乱したのは……悪い意味ではありません。あなたは……学園を“変えた”のです」
咲姫は目を見開いた。
「変えた……?」
少女は頷いた。
「はい。あなたの“可愛い”は……この学園に必要です。だから……ここはもう……あなたの“居場所”です」
咲姫の瞳が揺れた。
「……居場所……」
玉ねぎが優しく震えた。
「ぽぉん……」
咲姫は涙を流しながら微笑んだ。
「……ありがとうなのです……」
こうして――学園は玉ねぎの歌に包まれ、咲姫の“居場所”が生まれた。
学園編、完結。




