表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
コロラーレ・アルケミスト~可愛い反応値が学園を揺らすのです~  作者: 島田一平(ねこちぁん)
学園編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

13/14

ep.学園編エピローグ:可愛いは、残響するのです

学園全体を包んだ玉ねぎコーラスの余韻は、夕暮れになっても消えなかった。


校庭の芝生は、まだほんのり玉ねぎ色に染まっている。


ぽぷらんが空を見上げて言う。


「なんか……すげぇ一日だったな……学園が丸ごと歌うなんてよ……」


新人は涙でぐしゃぐしゃの顔のまま頷く。


「し、しみる……でも……なんか……心が軽いです……」


ルネは玉ねぎドレスを抱きしめながら微笑む。


「咲姫さんの“可愛い”……本当に……届いたのですぅ……」


うさちぁんは屋台を片付けながら言う。


「はいはい~、今日の売上は“魂の契約書”27枚~学園、良いお客さんだったねぇ~」


「魂の契約書で売上計算するなニャ……」


僕はため息をついた。



生徒会長、静かに歩み寄る


夕暮れの校庭に、生徒会長が一人で歩いてきた。


もう、あの冷たい表情はなかった。


「……咲姫さん」


咲姫は振り向く。


「会長さんなのです」


少女は深く息を吸い、静かに頭を下げた。


「……ありがとうございました。あなたの“可愛い”は……学園を変えました」


咲姫は首をかしげる。


「変えたのですか?」


少女は微笑んだ。


「はい。今日……初めて……“可愛い”が、怖くありませんでした」


咲姫の瞳が揺れた。


「……それは……嬉しいのです」


少女は続けた。


「咲姫さん。あなたの“可愛い”は……ここにいていいものです。だから……また来てください」


咲姫は玉ねぎを抱きしめた。


「……はいなのです」


玉ねぎが優しく震えた。


「ぽぉん……」



咲姫の“居場所”


帰り道。夕暮れの風が、咲姫の髪を揺らしていた。


ぽぷらんが言う。


「なぁ咲姫。今日……楽しかったか?」


咲姫は少しだけ考えてから答えた。


「……はいなのです。今日は……“可愛い”が……届いたのです」


新人が微笑む。


「咲姫さん……本当に……よかったですね……」


ルネは涙を拭きながら言う。


「咲姫さんの“居場所”……ちゃんと……あったのですぅ……」


うさちぁんは屋台を押しながら言う。


「はいはい~、帰り道限定“余韻まんじゅう”販売開始~」


「最後まで売る気ニャ!!」


咲姫は空を見上げた。


夕暮れの空は、ほんのり玉ねぎ色だった。


「……可愛いは……どこにでも届くのです」


玉ねぎが、最後に一度だけ震えた。


「ぽぉん……」


その音は、学園に残った“可愛いの残響”のように静かに広がっていった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ