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11 武器屋にて(1)

書き始めはタイトルが試し切りでした。

アレン君に色々切ってもらおうと思ってたら書いたらアニーが止まらなかった。


11/3 話が続いたので11話のタイトル変更しました。

皆さんこんにちわ。


わたしはアニータ。

隣のアレンと一緒に探索者やってます。


わたしたちはワイルドイーターって言うパーティを組んでて、長距離遠征で今日このリアーネに着いたばかり。

ギルドで挨拶と雑用を済ませて、ちょっと遅めのお昼・・・おやつを食べたところです。

まだ滞在する旅館も決まってないのでチェックインだけして、その後は・・・どうするのかな?考えてません。

アレンがなんとか言ってた気もします。


「はー、お昼だったのに7刻半(7のハンコク)まわっちまった訳だが。」

「特製フルーツマウンテン美味しかった。満足。」

「そりゃ満足だろ、全制覇じゃねーか。吹いたわ。」


「・・・満足!」


「お、おう。で、宿はどうする?」

「お風呂あるとこがいいー」


「風呂は大事だな。ちょっと広いところにしよう。」


ちょっと既視感(デジャヴ)。おやつ前に話してたっけ?


「おっきな風呂付でっかいとこだと・・・風の吹く草原亭か、天然浴の館漣(さざなみ)あたりか。」

「ギルドに近い方がいいな、漣(さざなみ)でどうだ?」


「おっけー大丈夫。とりあえずチェックインでー夜はどうするの?」

「今日はゆっくりしよう、漣(さざなみ)の部屋食でいいんじゃないか?」

「とりあえず飯はそこそこ満足したし、さっきの喫茶店大当たりだったよな。」


「・・・フルーツマウンテン美味しかった。」


大事なことなので2回言いました。


「チェックインしたら、時間も思ってたより無くなっちまったから武器のメンテナンスだけ出しとこう」

「ごめんて。」


いや、ほんとごめんて。止まらなかったんだよね。気づいたら頼んでた。



というわけでチェックイン済ませて武器屋に到着である。

普通にギルドの3軒隣にある大きなところへ来てみた。

そんなに尖がったのは置いてないけど、大きなお店なので種類は沢山ある。

ギルド最寄りだし、探索者の選択肢を広げるために色々置いているのかもしれない。


「らっしゃい。」


他のお客さんの相手しながら武器屋のおじさんのあいさつが飛んできた。


「まいどー。また御贔屓にー。」


「お、アレンとアニータちゃんじゃねーか。おかえり。」

「しばらく見なかったけど、どこ行ってたんだ?」


「オーウ山。ちょっと長く出歩いたんでメンテナンスお願いして良(い)っすか?」

「おみやげギルドにありますよー、大っきな猪鹿。」


と言うと


「お?やったんか、今回も。オーウっつったら未踏破だっけか?」


とおじさん。


「未踏破です。えーっと15日くらいかかったっけ?」

「どうだっけ、多分それくらい?」


「なるほどなー、で剣と大剣か?」


「剣は研ぎで、大剣は歪みとバランス見といてもらえますか?」

「ちょっと大物が居たので、打ち合ったりとかはなかったですけど念の為。」


アランの目的は終わりかな?


「わたしは新しい弦とか、鏃とか見せてもらっていいのあったらー。」

「自分で適当に見てますねー」


「おう分かったー、確かゲン爺の新作来てたぞ?」

「おぉ?見てみますー掲示はありますよね?」


ゲン爺は近くにある腕の良い鍛冶屋さんである。

・・・ちょっと変わったとこあるけど。


アレンはおじさんと雑談してるからほっといて、弦から見てみる。


弦は消耗品で劣化がある、一応いくつか予備は持ち歩いてるけど今回の遠征は鹿パラダイスだったので、弓が大活躍だった。一応おかわり一本は買っとく予定。


ちなみにわたしが使ってるのは複合弓と呼ばれている弓で、所謂コンポジットボウってやつである。

弓力は大体40くらい。そこそこ強力でそのままだと引けないので魔石のサポート入れて引いている。

それなりに連射する場面もあるので強度は必要だけど細くて返りは早い方がいい。


素材とか太さとか強度を見ながら選んでいると・・・


・・・お?

なんか見たことないのがあるね。

弦に魔石が縒り込まれていてマナを流すと張力が変わる、と。


えっと?どういうこと?

分からないので取り合えずマナを流してみる。


一気に短くなった。太さは変わらない。

流すのをやめる。


伸びた。


今度はゆっくり流してみる。


ゆっくり縮まっていく。

・・・えーっと、どういうことだこれ?

弦が短くなるってことは?弓がよりしなるってことで・・・弓力上がる?

でもそれ引けなくなるんじゃ???


よく分かんない。

あれだ実際にやってみるか。


まだアレンと話して(ダベって)るおっちゃんに聞いてみる。


「おっちゃーん!ちょっとこれ試してみてもいーい?」

「おっけー、裏でやってね」


おっちゃんとアレンがダラダラついてきた。

一応立ち合いだね?試射用とかじゃなくて一応売り物だしね?


自分の弓を出して今張ってる弦を外す。

手早く巻いてケースにしまって、例の弦を張り直す。


比較しやすいように一応同じ太さ長さのを持ってきてみた。


まずは何もせずに弓を何回か引いてみる。


んー・・・同じくらいかなぁ?


構えて引いてみる。矢を番えて引いてみる。


・・・うん、大体同じだね。

それじゃー深呼吸して・・・集中!


意識のレベルをすーっと落として心が静かになっていく。

息を自然に吸う。構えてゆっくり空気が体の外に流れ出していく・・・そっと手が矢から離れると、


矢が的に吸い込まれていった。的中。


「おー、さすが。」

「とりあえず何もせずにいつもの感じでー。感触とかはいつものと変わんないですねー。」


するとアレンが


「なー、それ何が違うんだ?弦かえてるのか?」

「えっとねー、ちょっとみてて」


弓を左手で持って見えやすいように横にする。

で、右手で弦を持ってー、マナをゆっくり流したり止めたりしてみた。


弓がぎゅーっと張ったり、ゆるんだりした。


「ほぇー、すげーな。えっとなんだ?強さがかわんのか?それ。」

「状況に応じて強く撃てるように?」


さすがアレン。すぐに察した。

ここまではまー想像ついたんだけど、


「多分そうなんだけどね、強くなるってのは引くのが大変になるってことで」


ぐーっ、っとマナを流し込んでみると弓が物凄く強くしなった。


「こんなに張っちゃうとすっごい威力になりそうだけど、ちょっとわたしじゃ引けないしー。」

「そっか、そんじゃ引くときは普通に引いたらいいんじゃないか?」

「そんで撃つ瞬間に流して威力を底上げするとか」


天才か!あなたが神か?


「やってみる!」


流れるように構えて番えて引いてストップ。


マナをゆっくり流す。止める。もちょっと強くマナを流す。

感覚的には1.5倍くらいになってる気がする。

そんだけ変わったらたぶん引けない。


一度構えを解いて同じくらいマナを流して引いてみる。


「ぐぎぎぎ・・・無理だー」


もっかい構えてからマナを流す。


「お、引くのは無理でも引いてからなら保持できる。いけそう。ちょっと力いるけど。」

「あとは矢を離すときの感覚かなー。打つ直前だと狙いブレそう。」


謝の瞬間はそっと離すのが基本だ。速射になっても変わらない。弦が矢を押し出す力が変わらないように離す。引きながら離したりすると狙ったのと違う方向に飛んでいく。


とりあえず速射で一射。やることは変わらない。


的中。


「お見事!」

「ほぇー・・・狙って撃つのと変わらないじゃない。」


んー・・・あとはアレだ。


「おっちゃん要らない金属板とかある?試し撃ちしたい。」

「終わった鎧の前掛けが確か。引き取ってダメだったやつ。」


おっちゃんが30センテくらいの長さの板を持ってきて木の棒に括り付けてくれた。


まずは普通に一射。


カァーン。と、いい音がした。


続いて大奮発マナ増量2倍で行ってみる。


カン!


以外にも音はあんまり変わらないらしい。

近くで確認してみるとちゃんと貫通して木に刺さっていた。


「おー、抜いた!」

「ほっほー、変わるね。実際使ってるの見たの初めてだけど案外いけるもんだなぁ。」

「どう?使えそう?」


「いけますねー、今回猪鹿の大物がいて頭抜けなかったので、これあったら違ってたかも?」


あ、そだ。


「おっちゃん、も一つ!」

「これ買うんで、ここで記憶石焼いても良いですか?」


「いいよいいよ。大歓迎。というか、宣伝料で一つサービスしちゃう。」

「具体的な使い方わかったら、もっと売れるかもしれないしねー」


「あっちゃん、あんがとー」


と言うわけで突発撮影会だー。助手のアレンくんよろしく頼むよ!


「あいよー。貸し1な。」


いいでしょう。今は気分がいいのだ!

鏃の話とかも考えてたんですけど、なんか終わってしまいました。

威力大幅に上がったら鏃の強度とかは上げた方がいい気がします。


鏃は形状とかでも違ってくる気がするのでそのあたりも機会があれば触れてみたい。

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