第68話 シャーロット
「殺せるものなら、殺してみろ!我らが一族の名を奪ったアメリカ軍を許すとでも?」
「だろうな。それでもいつかアメリカ軍に牙を向けると分かっていても、お前はアメリカ軍に置いておく理由がある。今日は大人しく元帥殿をお連れしろ」
「……」
シャーロットは自身の金髪の髪を掻き分けると、無言で魔法陣を展開させる。
「私は先に行くわ」
シャーロットは魔法陣を潜り抜け、アメリカへと戻っていく。
「……重層、重魔後は任せるぞ!」
マークのその言葉に重層、重魔二人とも膝をつき、返答する。
「御意!」
沖縄支部に残された重層の騎士と重魔の騎士は佐島家へと向かう。
「……我らの目的は佐島家と流島家との激突の行く末にある。何故、佐島家に加わる必要がある重層よ」
「重魔よ。マーク様は我らに流島家の力を見極める為にここに残されたのだ。ならば、ここは佐島家に加わる」
「理解した。ならば力を尽くそう」
重層の騎士と重魔の騎士が動き出した時には、佐島家と流島家の戦いは始まっていた。
戦いは佐島家が優勢となっていた。佐島家の切り札とも言える佐助の能力、狂乱の宴の黒いオーラが流島家を包んだ事が決定的となっていた。
「……良くやったな。佐助よ。これで流島家も終わりだ」
勝利を確信する佐島家は一気に流島家へと流れ込む。
「……撤退しろ」
流島家に向かった佐島家の人間達は脇目も振らず、逃げ去る。
「……何故だ?狂乱の宴が効いていない奴らも居るぞ」
「下らん!何故、お前らが分家に分けられたのか考えなかったのか?俺達とお前たちでは実力が違いすぎる」
侵入した佐島家を迎え撃ったのは、流島家の当主流島丈助だった。
「丈太郎見ろ!弱者達の逃げようを」
丈助は幼い我が子に弱き者達の姿を見せつける。
「佐島家の頼みの綱である佐島佐助も脆い。丈太郎お前も戦いに参戦しろ」
「はい」
丈太郎は全身の赤い雷に身を纏わせる。
「赤雷」
鬼炎雷神丈太郎のその能力は流島家の鬼神の力を代々受け継いで来た流島家の中でも、鬼、炎、雷、神属性の四属性を持つ歴代で唯一の存在であり、流島家の最高傑作とまで言われる存在である。
そんな丈太郎は赤い雷を身に纏い、凄まじい勢いで移動する。
「……なんだ?あのガキ……化け物か」
丈太郎が佐島家の人間を次々と倒していくその中、黒い鎧に身を包んだ騎士が現れる。
丈太郎は隙だらけな黒い鎧に身を包んだ騎士へと殴りかかる。
「待て、丈太郎!」
丈助はその騎士がアメリカ軍中将の重層の騎士である事を見抜き、丈太郎の動きを静止するように呼び掛ける。




