第64話運命論者
「上手く避けたわね」
「未来を見通す私としては、当然の結果と言えるわね」
「……私の能力の性質上、空に逃げられては、物を投げるしか無いのよ」
「……良いわ」
環のその言葉を受け入れ、小百合は地面へと降り立つ。
「これで負けた時の言い訳も許されないわ」
「上等!」
環は鉄壁要塞を発動し、自身の関節や動きに支障が出ない様に全身を強化させる。
「奈良支部の至高の三女と言われた実力見せて貰うわ」
小百合は光輝く魔力で造られた槍を両手に掴み取る。
鉄壁要塞で強化された環はまさに動く要塞そのもので、小百合の攻撃を一切受け付けず、小百合と互角の戦いを繰り広げていた。この時までは
「……未来を見ているだけはあるわね」
「貴女はもう立てない。両足は壊したから」
小百合は環と互角の戦いを繰り広げている最中に、両足の関節に攻撃を当てており、環が立てない程追い詰めていた。
「……奈良支部の三女って誰が言い始めたのかしら?」
「さぁ?」
「私では実力不足よ」
「九十九一十三、上川光が異常なだけよ」
「貴女もね」
「貴女も能力向上や覚醒を得れば、変わるのかもね」
「……どこまで見えているの?」
「貴女が棄権するまで」
「……参ったわね。その通りよ」
環は小百合のその言葉通り、棄権によって、退場する事となり、北海道支部の小鳥遊小百合が能力者育成期間本部決定戦の第一試合の第ニ位となった。




