第63話 その後
チーム[コレクション]の全員の死亡は北海道支部に戻った翔によって伝えられた。
「……」
「何も言わなくても良いわ。理解しているから」
「占星術ですか?」
「ええ、貴方の口から聞いても良いけど、時間がかかりそうだから」
「僕はただ居ただけで何も出来ませんでした」
「なんとなく予想はつくわ……愚弟だったけど、自慢も出来ないけど……小鳥遊家は皆悲しんでいる。人に好かれる才能だけは、私でも敵わないわ」
「チーム[コレクション]の皆はみんな尊敬してましたから」
「貴方の魔法の進化が白魔術なら、白魔術団に引き入れるわ。黒魔術に進化したなら、黒魔術団に入ると良いわ。何の経験も無く、戦場から生き残れたのは、奇跡に等しいわ。奈良支部の九十九一十三に感謝しなさい」
「はい。僕はー」
「焦らなくても良いわ。ゆっくりね」
「はい。失礼します」
翔は小百合に一礼すると、その場から離れていく。
北海道支部は優秀な人材であった省吾の敵討ちの為、小鳥遊家を中心に討伐隊を編成し、東京本部のチーム[ゼロ]の拠点とした場所へ向かう。
その後、帰って来た者は一人も居らず、その事実によって、北海道支部はこれ以上の攻撃を止め、さらなる被害者の責任の擦り付け合いに発展する。これを止めたのは、突然現れた小淵沢伊織であり、彼の出現によって小鳥遊家は御三家を剥奪され、小淵沢家が新たな御三家へと加わる事で幕を閉じた。
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過去で小鳥遊小百合の弟である小鳥遊省吾の事を思い出していた環は胸に秘めていた事を告げていた。
「そう言えば、謝らなければいけないわね」
何も出来なかったポルターガイスト事件に付いて、被害者の家族に謝罪をずっと願って居たからこそ、環は戦闘が始まる前にそれを済ませようとしていた。
「……謝る?……省吾の事なら、貴女に謝ってくれなくとも良いわ。省吾がそれで生き返るなら別だけど」
「謝罪は要らないって事ね」
環は身構え、戦闘態勢を整える。
「全力で受けて立つわ」
小百合は背中から白い魔力で造られた十枚の翼を生やす。
「相手に取って不足は無いわね」
環は地面に落ちている木の枝を手に取ると、それを小百合に向かって投げつける。
占星術で未来を見通す小百合にとってその行動は筒抜けで、当たればどうなるのかも分かっていた。だからこそ、小百合は避ける事を選択した。
ただの木の枝は環の能力、鉄壁要塞によって、強化され、聖神化した小百合と言えど、ダメージを与えるものに強化されていた為、それを占星術で把握したため、小百合は回避していた。




