第55話チーム[シュプリーム]
放課後となった事で一十三と環は屋上へやって来ていた。
そこにはもう光の所に姿があり、光が待って居た事は明らかだった。
「待たせたわね」
「構わないわ。待たせるよりも、待っているほうが良いから……大人しく来たのね」
光のその言葉に環は光の元へ向かう。
「チームを組むんでしょ?何が目的?」
「私と一十三で組もうと思っていたんだけど、王者覇剣がある限り、弱者の相手は私がする事になるでしょ?でも、私の命削りの聖剣は一日五分が限度、それ以上使うと私の寿命が削られていく。それを避ける為に、貴女にも協力して貰いたいの」
「強い二人だけど、欠陥だらけね」
「……返す言葉も無い。でも、それを補って貰う為に貴女に協力をお願いしたいの」
「ここに来た以上受け入れるわよ。負けた訳だし」
「チーム申請は貴女の返答を聞かずに申し込んでいて、受理されているわ。そして、私達チーム[シュプリーム]の初任務はこれ!」
光は依頼書を一十三と環に見える様に見せつける。
「ポルターガイスト?」
環は思わず、声を溢していた。
「そう。奈良支部の重要な神器が独りでに動き、展示物や、所有者の手元から無くなる事件が多発しているのよ。奈良支部の防衛局も動いているけど……未だに解決に至っていない。プロですら手を焼くこの事件を私達で解決するわ」
「……初任務にこれね」
「実は上川家も被害にあっていてね。私が使っているお気に入りの白銀金光と暗黒兼定も盗まれたの」
「名剣でしょ?」
「ええ、そのせいで本家である川上家にだいぶ叱られてね。私としても、この事件を解決したくてね」
「私は良いけど」
環は確認する様に一十三を見つめる。
「……私も異論は無いわ」
全員の了承が取れた事でチーム[シュプリーム]の初任務はこのポルターガイスト事件の解決を目指し、動き出す。
「それでどこへ向かっているの?」
「上川家よ」
「屋敷?」
「……そうだけど……何?」
「いやいや、九十九家もそうだけど昔からある家系は屋敷よね」
「……何?アパート住まいが不満なの?」
「アパートで悪い?」
「そんな事は言ってないわ」
環と光の会話に一十三が割って入っていく。
「……話がそれているわ。光、この任務をする事は了承したけど、犯人の目星はついているの?」
「分からないわ。でも、盗むのは、神器や名剣だけ剣のみを奪っている。だったら、上川家の名剣を囮に呼び寄せる」
「……失敗したら、上川家はどうなるのかしら?」
「どうなるんだろうね」
「他人事ね」




