第45話大和大助
黒髪に無精髭のその男は神奈川支部代表で、二ポイントを持つ大和大助は神奈川支部防衛局暗殺部隊部隊長を務める男であり、表舞台に出る事の無い人物だったが、神奈川支部防衛局局長安藤和真の指示によって、参加する事になっている。
「……はぁ、早く終わらねぇかな。五月女五月が黒白院家の者と繋がっていると知りながらも、安藤の奴は参加を認めた。……この本部決定戦で何かを企んでいるな。俺の知った事では無いが」
無防備で座り込む大助の元に一人の男が近づいていた。
「おっさん。さっきからうるせぇ」
「……それは悪かったな。おっさんってのはうるさい生き物だからな」
「あんたは大和大悟の父親だろ?」
「東京本部高等部能力クラス二年最強の男と言われる。だが、父親は人をまくり地下施設で数年間エネルギーを吸われ続け、出てきたら暗殺部隊部隊長とは……息子が可愛そうだよ」
大助は能力を発動させ、自身の体に宿る神器死神の鎌を手にする。
「言いたい事はそれだけか?」
「これだけは言っておこう。今回参加する全ての交遊関係を把握している」
「……それがなんだ?」
「俺の能力は対峙している人間の力を得た生命体を特定の場所で自由に操作出来ると言ったら?」
「……大悟の元に俺の力を得た生命体を送るつもりか?」
「正解!その生命体の強さは俺が目にしたポテンシャルとなる。これぞ生命移行」
「俺が力を見せなければ、大した力の生命体は遅れない筈だ」
「……死神の鎌を出しているね」
「……ちっ」
大助は能力は死神の鎌であり、体内に宿した鎌を出現させ、戦闘を行うものであり、死神の鎌を出した時点で能力の全てを使用していると言っても過言ではない事になる。
「では、送ろう。大和大助の力を持つ生命体を……どこまでも息子に迷惑をかけながら死んでいけ」
「俺を殺したら反則負け。お前の所属する千葉支部は本部決定戦から排除されるぞ。赤松翔太」
「知られてましたか。ですが、殺すのは俺ではない。生命体が殺られると、リンクして生命体の元となった人物の命は絶命する。嫌なら貴方が持つ全ての力を俺に見せ、生命体も強化させなければ、生命体は俺が見ている現在の強さですよ」
「……魔法、能力、異能を使用していない状態の生命体を味方に送り、その生命体を味方に殺させる。一風変わった暗殺をすると聞いていたがこんな方法とは、俺を殺したいのなら、俺が能力である死神の鎌を使う前に俺の生命体を大悟の元に送れば良いだろう」




