第39話青白き月神(ペールブルー・ムーン)
「青白き月神。月神シリーズの一つであり、佐代子様の名を日本中に轟かせた異能」
「私一人では無いわ」
佐代子のその言葉に佑子は右手から真紅の光を灯す。
「……真紅なる日神。日神シリーズの一つ。佐代子様と同じく佑子様の名を日本中に知らしめた異能。二人を相手でも関係ありません。私の琰摩羅闍が貴方達の体の一部に触れる事が出来れば、貴女達の精神は私の思うがまま……この状況は揺るぎません」
「揺るぐ必要は無いわ。私は、私達は私達の強さで貴方を撃つ!」
佐代子は青白い光の剣状にした状態で、大王めがけ振るう。
大王は避ける事無く、右腕を少し上げ、右腕のみで防いで見せた。
それを見ていた佐代子の姉である佑子は産まれて初めての光景を目にする。
「……佐代子の一撃を片腕で受け止めるとは、神の光炎を体に宿している恩恵は相当なものね」
「姉さん。やはり、天使属性は頑丈さが売りだからね。私よりも圧倒な威力を誇る真紅なる日神をメインで攻撃を仕掛けたほうが良さそうよ」
佐代子の青白き月神では大王にダメージを与えるには厳しいと判断した佐代子は攻撃を佑子へ譲り、佐代子は青白き月神を発動させ、全身から青白い光の放つと、青白い光で巨大な球体を造りだし、大王が逃げられない状態を造り出すと共に、佐代子、佑子も逃げ出せない状態となるが、二人は逃げるつもりも無く、ここで大王を倒す算段は出来ていた。
「青白き月神はその光を固定や形状変化させる事に特化したものですが、真紅なる日神の真紅の光は触れたものを焦がし、破壊する光を放つ。……この場で警戒するのは佑子様ですね」
「良く理解出来たわね。佑子頼むわ」
佐代子に頼まれるがまま、佑子は真紅の光が灯る右手を突き出す。
「はやり、貴方を倒すのは私の役目。ここで終わりにしてあげる」
佑子は右手に灯る真紅の光を放つ。
向かっている真紅のその光を大王は大袈裟にかわす。
「……」
「過剰な反応ね」
「……何を言われますか。当たれば、終われとなる攻撃を受ける程愚かでは、無いですよ」
「つまり、神の光炎の力を持ってしても、この攻撃は避けなければならないと認めるのね?」
佑子のその言葉に大王は自らの言葉が失言だったと悟ると、諦めるようにして、認める。
「確かに神の光炎の力を持ってしても、受けきる事は不可能でしょう。即死にはならないでしょうが、数回当たれば、この体は朽ちるでしょう」
「そう……では、ここで貴方の命は尽きる!」
佑子は真紅の光を放つ。球体で動きが制限される大王にとって今放たれた真紅の光は逃げ場の無いものだった。




