第28話崩壊終焉(ジ・エンド)
「罪滅ぼし……ですか?」
「他にやる事がなかったからって言うのも事実だがな」
「やる事が無い?」
「……俺が殺した連中のは、一応正当防衛として処理された。殺された遺族達の立場としては、納得出来るものでは無い結果と言えるだろう。だからこそ、遺族達は俺達を攻め立てた。俺よりも先に限界に来たのは、両親だった。両親は俺と妹を残し、死んでいった。その翌日、妹が全裸で死んでいるのが発見された。同じ犯罪者でも、生き残っている奴が攻められるものなんだろうな」
「でも、そんなのは」
「俺が殺した事実は真実だ。そこはねじ曲げる事は出来ねぇ。どうせ、汚れたこの手だ。忌み嫌われる暗殺部隊は常に人手不足だ。俺が入るのは当然の流れだった。だが、どれだけ殺しても何も思えなくなった。思うのは、最初に殺した連中の時だけだ。あの時の事は未だに夢見る。あの時、どうすれば、正解だったかばかり考える」
「……正解ですか?」
「あぁ、殺さなければ、良かったんだがな。そうすれば、攻め立てられたのは、連中の方で俺達家族は無傷で済んだのかもな」
「そんな簡単な話なんでしょうか?」
田所のその返しに、陣野は立ち上がる。
「……一ヶ月はお前一人で鍛えろ。その後は俺が直々に相手してやる」
立ち去ろうとする陣野を見た田所は立ち上がる。
「陣野さん。僕も学校でイジメられています」
「……だからなんだ?」
「なんでイジメられているのか、分かりません。分からない事ばかりです。そんな僕が陣野さんが納得出来る答えを言えるとは思えません」
「難しく考えるな。感じて見ろ……イジメられているなら、その現状を変える努力をしろ。お前の能力は現状打破なんだろ?」
「はい」
「後、一人称は俺にしろ。その自信の無さは、強気な言葉と、自信あるものを誇張し、塗り替えろ。じゃあな。一ヶ月後を楽しみにしているぞ」
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一ヶ月後
「来たか」
待ち構えていた陣野を前に田所は制服を脱ぎ、ワイシャツを脱ぎ捨てる。
「見せます。俺の一ヶ月を」
「あぁ、見せろ。最初に言っておく。俺の能力は崩壊終焉だ。触れたものを崩壊させ、治療ですら回復不能とする能力だ。俺に触れたら、ジ・エンドって訳だ」
「……行きます」
「それを知っても向かってくる。良いぞ」
陣野の手に履いていた靴を蹴りと同時に靴を田所へと飛ばす。
「俺の能力は現状打破。今ある現状を改変させる能力です」
田所は飛んできた靴を能力を使用して、消し去る。
「……能力を使用して、靴を飛んできた現状を変えたか」




