第13話 暴走
「魔力が膨大にある私は無限にゴーレムを造り出す事が出来る」
「無限に出した所で、俺に勝てる訳ではない。無駄な事をしていると知れ」
「……私がそれで諦めると?」
涼香は全身から冷気を放出させると、自身の体を氷付けにしていく。
「何をしている?」
「悔しいけど、認めて上げる。貴方は強いと……だから、これは禁じ手。異能に無理矢理、魔力を流し込む」
「……ただの自殺だろ?」
「他の人間ならね。氷川家、水川家、三川家は元は氷川家の一族、儀式に常に氷神の花畑、暴滅氷神竜を継承するため、異常な精神力を持つ。だからこそ、紫音は神器を抜かれても即死せずに、氷川はるかの異能を儀式によって、定着する事が出来た。私の精神力は紫音にも貴方にも負けない」
涼香の全身は氷に覆われ、巨体なゴーレムと化す。
「……ただの氷で覆われたのか、それとも……別物になったのか、見せて貰おうか」
氷は氷竜を出現させ、氷で覆われた巨大なゴーレムとなった涼香へと放つ。
その巨体故に避けられる訳も無く、氷竜に接触してしまう。
しかし、暴滅氷神竜で造られた氷竜に接触したものを切断し、その切断箇所を氷で繋ぎ止める異能であるが、巨大な氷で造られたゴーレムと化した涼香に接触した途端に、吸収されていた。
「……厄介なものになったなぁ」
吸収したから事から氷は暴滅氷神竜を覚醒させる。暴崩氷神竜へと覚醒を遂げさせる。
「吸収されるなら、崩壊させてやる」
氷は暴崩氷神竜となった異能で、氷竜を造りだし放つ。
「……崩壊もしないのか……氷を吸収して、デカくなるのか?」
巨大化しているゴーレムを見て、氷ひょうはある考えが過る。涼香の体に大量の魔力を入れ、この一回戦に涼香が青森支部の代表となり、氷と戦うこの状況は一人の男が策略している可能性に至った氷は氷竜を出すのを止めた。
「……三川勉……もう限界が来ている涼香の体に俺の氷を取り込ませているのか。……氷を吸収させ続けると、体の限界を迎え、涼香は死ぬって訳か……本部決定戦は殺しは禁止……攻撃すれば、いずれ俺は涼香を殺す事になる」
攻撃しても、攻撃しなくても、このままでは氷の本部決定戦における敗北が決定してしまう。
「……全ては三川勉の手の平か……青森支部で、俺を殺せなかった腹いせをこの場でやるつもりか。……俺が死ぬか、涼香を殺すか……涼香を殺せば東京本部は参加資格を失う」
氷は網の様に配置していた氷竜を消すと、新たに造り出した氷竜に乗り、逃走する。




