第12話 対立
未來のその言葉を受け、勉の表情は変化していった。
「……力の譲渡は誰もがやって来た事だ。氷川も氷神の花畑、暴滅氷神竜を次の世代へと儀式によって、受け継がせている」
「氷川家のやり方と三川家のやり方は根本的に違う」
「しかし、本質的には同じ筈だ」
「同じにするな!」
「こちらには切り札がある。その気になれば、青森支部を使い、氷川家を潰すことも出来る立場に居る事を忘れないで欲しい」
「それは……脅しか?」
「そう受け取って下さいよ」
「……受けて立つ!」
「はぁ?青森支部を氷川家だけで戦えると思っているんですか?」
「思っているから、言っている。幾ら束になってもお前らでは勝てない事を知る事になる」
「後悔しますよ」
「お前がな」
氷川家と三川家の交渉は決裂し、終わりを迎えた。
勉は娘の涼香を連れ、氷川家を後にすると、告げた通り、氷川家が青森支部にどれ程危険なのかを嘘を交えて伝えた。
それによって、青森支部防衛局と氷川家の争いが約三年近く行われる事になる。
この時、涼香と氷の間にはいずれ、氷川家と三川家の名に恥じない戦いをすると、約束をすると共にこれから五年間二人が出会う事は無く、再会は五年後の日本能力者育成機関本部決定戦で出会う事になる。
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現在、氷は無数の氷竜を利用した技、暴滅包囲網によって、氷竜を網の様に配置して、中には氷と涼香の二人だけとなっていた。
そんな中で涼香は怒りに任せて、氷に攻撃するものの、全て暴滅氷神竜によって、軽く遊ばれていた。そんな状況になれば、なるほど涼香の怒りは増すが、涼香の氷神の巨人の異能によって、氷で造られたゴーレム達は氷の暴滅氷神竜によって、造られた氷竜に接触すると、切断され、氷で繋ぎ止め、動きを止められていた。
「……何で、勝てない」
「お前と俺とでは、レベルが違う」
「レベル?」
「全てに置いてなぁ」
「私がどれだけの試練と訓練を行ってきたのか、氷川氷……お前には分からない」
「知りたくもねぇ。ここで必要なのは、純粋な強さだけだ。俺にはあって、お前には無いものだ」
「それは……私にもあるものだ」
涼香は全身から冷気を放出させ、氷で造られた巨大なゴーレムを五体造り出す。
「氷神竜一線」
氷は右手を突き出し、その右手から氷竜を出現させると、素早く矢の様に一瞬で五体を貫く。
氷竜に接触した五体のゴーレムは胴体を切断され、氷で繋ぎ止められる。
「……大分、不恰好になったな」




