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仙人、異世界で無双する  作者: サマト
第五章 仙人、冒険者進級試験を受ける
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仙人、進級試験を受ける理由、内容を聞く

「進級試験? それが今の事態の解決とどう繋がるんでしょう?」


「マサト君個人に依頼をしてくる依頼人については今まで通り依頼を断ってギルドに報告してくれればいい。もう一つの問題、他の冒険者に絡まれる件については進級試験を受けて合格すれば解決できる」


「それは一体どういう事ですか」


「私は実力に見合わない依頼を受けて結果死んでしまう冒険者を何人も見てきた。それを防止しようとギルドマスターになってから冒険者の級を作り、その級に応じて受けられる仕事を制限するようにした。そうする事で死亡者をかなり減らす事が出来た。だが、それは同時に突出した者を殺す事になった」


エドガルドはここで一端話すのを止め、木の杯に入った水を飲み口を湿らせ続きを話す。


「突出した冒険者の級が低く、そういった者が活躍すると他の冒険者はあまりいい顔をしない。場合によっては排除しようとする。君が他の冒険者に絡まれるのはまさにこれだ。そういった者の救済処置として進級試験がある。級が上がれば文句の言いようがない。本来は半年間依頼を受けて、依頼の達成率を精査し、その結果を見て三級から二級に級を上げる事になっている」


将人はエドガルドの話を聞いて驚いた。


(考え方が異世界じゃない。こっちの文化レベルって中世の頃くらいの筈だよな? でもエドガルドさんの考え方は現代の考え方に近い。この人、もしかして俺と同じ世界の人なのか?)


「マサト君、どうかしたかね?」


腕を組んで考え込んでいる将人をエドガルドが怪訝な顔で見る。


「すみません、何でもありません。エドガルドさんの考えはよく分かりました。それで進級試験とはどんな事をやるんですか?」


エドガルドが懐から羊皮紙を出し、広げる。そこにはラシェントの街近辺の地図が書かれていた。


「北門からが街道に沿って進む事約二時間くらいの所に大きな岩がありそこに大きな門がある。そこがダンジョンの入り口になっている。進級試験の内容はそのダンジョンのクリア。クリア条件はダンジョンの最奥にいるボスモンスターを倒しドロップしたアイテムを持ち帰る事。期限は明日から三日間とする」


「ダンジョンか………」


「不安かね………ダンジョンに潜った事は?」


「ないですね」


「だったらマサリア君達も一緒に潜ったらいい」


「私達!?」


突然話を振られたマサリアは素っ頓狂な声を上げる。


「『滅び』の件では君たちも活躍している事を聞いている。君たちも突出した者たちだと言える。試験を受ける資格は十分にあると思うがどうだろう?」


マサリアはしばらく目を閉じて考える。目を開きエドガルドを見る。その瞳には迷いはなかった。


「私も受けます! 進級試験」


「リアお嬢様が受けるのなら私も」


「アベルド君は………寝ているようだが」


アベルドはパウラに叩かれてから今も目を覚まさず、エミリアの隣でテーブルに突っ伏していた。突然エミリアはアベルトの胸倉を掴み持ち上げ、頬を軽く叩く。アベルドが呻きながら目を覚ます。


「アベルド様、ダンジョンに潜りますか?」


目を覚ましたアベルトは突然エミリアに問われ、訳が分からず目を白黒させる。


「エミさん、それじゃ何の事か分からない。アベルド困ってる」


エミリアはああと頷き手を放し、進級試験の事を伝える。アベルトは興奮した感じで頷く。


「やります! やりますとも! やらいでか!」


「アベルド君の決意は伝わった。では四人で………」


「ちょっと待ったああああ!!! なんで私を外すの!?」


パウラがエドガルドの決定に不服を申し立てる。


「私もでしょ。ハイドおじさんどうして私とパウラを外すの?」


「これは三級の者が二級に上がる為の試験だ、お前たちはもう二級だから意味がないだろ」


エドガルドの正論にファテマとパウラは言葉に詰まる。ファテマとパウラの残念という顔を見てエドガルドは溜め息をついてわざとらしく呟いた。


「でも………これは試験だ、試験の立ち合い、監督をする人間は必要だな。やってくれる者はいないか? やってくれる暇な冒険者はいないか?」


「ハイ、私やる!」とパウラはがすかさず手を上げる。


「ハイドおじさん、グッジョブ! 私もやるよ」とファテマはサムスアップ


「今回は特別だからな。お前たちは試験官という立場だからダンジョン攻略に手を貸したらダメだ。そこを踏まえてやってくれ」


パウラが「ハァイ」と答えながらエドガルドの胸に飛び込んだ。ファテマは呆れたといった感じで肩をすくめる。パウラを受け止め頭を撫でるエドガルドを見て将人は思った。


(エドガルドさん、パウラちゃんの事本当に娘のように思ってるな。まごう事なきお父さんや)


「さてと、話は以上だ。準備は今日のうちに済ませて明日には出発した方がいいぞ。三日後ダンジョンをクリアしたという報告が聞ける事を期待する」


エドガルドがパウラを引きはがし、休憩所を出て行った。


「エドガルドさんは道を示してくれた。ここは一つ気合を入れてダンジョン攻略やってみますか!!」


















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