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仙人、異世界で無双する  作者: サマト
第三章 ラクレール村事件
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仙人、食い違いを正す、ハイゼンの告白

「………貴様がどうしてユニスの、娘の事を知っている。それよりどうして娘がいる事を知っていた」


明らかに動揺しているダドリーに将人は答える。


「屋敷の中に子供部屋があったからな。それだけじゃ男か女かは分からなかったけど。最後に昨日の戦いでアンタが言ってたからな、ユニスって」


「それだけじゃ説明がつかない。私に娘がいるかと尋ねたのは戦う前の事だ。その時は息子か娘かは分からないはずだ」


ファテマも身を乗り出して聞いてくる。


「そうだよ、マサト君。ダドリーの調査をした時にも娘がいたとの報告はなかった。妻がいたらしいけどその人は事故で死んでいて子供はいなかった。養子もなしだ。マサト君がどうしてダドリーの娘というか子供がいる事を知ってたんだい?」


将人は喋るべきか迷ったが、「変なこと言ってると思わないでくださいよ」と前置きをしたうえで話した。


「………夢の中で聞いたんですよ。少女の声で『父さんを止めて』とね。その父さんというのが恐らくダドリーだと思ってカマをかけてみたんですよ」


「マサト君、夢で見たってそれいつの事」


「パウラちゃんに運ばれていた時ですよ………」


その時の事を思い出し、顔から火が出る思いの将人。パウラもその時のことを思い出しまたお姫様抱っこをしようとする。将人は逃げようとするが体が思うように動かず捕まってしまう。


「パウラ様、マサト様が嫌がっておられます。嫌がる事をされては嫌われてしまいますよ」


エミリアに言われ、パウラはしょげながらお姫様抱っこを辞める。


「お兄ちゃん、パウラの事嫌わないで………」


「嫌わないから、だからそんあ悲しそうな顔しない、ネ、ネ」


パウラの頭をなでて慰める将人。そんな時、ククク、カカカと笑う声が聞こえる。声は徐々に高くなり最後には狂笑となる。


「やった、やったぞ。あの男が言っていた事は間違っていなかった!! ユニスはもう少しで蘇る。ユニス私にも声を聞かせてくれ!! ユニス、ユニス、ユニス、ユニス、ユニィーーーーース!!」


ダドリーのあまりの豹変ぶりに驚く将人たち。


「一体どういう事? 調査ではダドリーには子供とされている。なのにダドリーは子供がいると言っている。どっちが間違っているんだ?」


ファテマがダドリーの娘の声を聴いたという将人に尋ねる。将人は頭を抱えてしまう。


(ギルドの調査報告とダドリーの発言がどうして食い違っているんだ。調査に不備があった? ダドリーがこちらを混乱させようとしている? この食い違いを解決する事が今の状況打破になりそうな気がするんだよな。子供がいたけどいなかった? そんなおかしな状況にどうすればなる?)


「………待てよ、そういう事にすればいたけどいなかったという状況になるか?」


「お兄ちゃん何かわかったの?」


「多分これで間違いないと思うけど、説明つかない事もあって言うべきか迷ってる」


「マサト君、今は気が付いた事があったら何でも言ってみようよ。それが解決に繋がるかもしれないから」


「分かりました………ダドリー、アンタの奥さん妊娠していたか?」


その問いにダドリーは目をむいた。


「? マサト君、どういう事?」


「その当時ダドリーの奥さんが妊娠していたなら子供がいた事になる。まだ生まれていなかっただけで。奥さんが子供を出産する前に事故でお亡くなりになれば子供がいたという事実は無くなる。こうすれば子供がいたのにいなかったというおかしな状況が出来上がります。でもこれだと謎が残るんですよ。何で生まれてくる子供が女の子だと断言しているのか、それが分かりません」


また手詰まりかと思った時、パウラが手を上げた


「じゃあ次はパウラが質問するよ、ダドリーさん。ダドリーさんがさっき言ってたあの男って誰? その男が言った通りにすればユニスちゃんが蘇るって事だけど何をやったの?」


どうやらダドリーのウィークポイントを付いた質問だったらしい。ダドリーの顔色が眼に見えて変わっている。汗もひどく顔に浮かんだ汗が床に滴り落ちている。


「私はもう何も言わん、何も言わんぞ!! 言うぐらいなら死んでやる、そうだ死ねばいいんだ」


ダドリーが自分の舌を噛み切ろうとする。そうする前にパウラがダドリーの顎を殴り脳を揺らせて気絶させる。ダドリーの口を開け、猿ぐつわを噛ませる。


「こうなるとダドリーに続きを聞く事は出来ないな。ハイゼンさんは今までダドリーに付き従っていたんだから全てを知ってますよね。教えてもらえませんか、ダドリーが何をしようとしていたのか?」


ハンセンは逡巡しながらもポツリポツリと話始める。


「奥様は事故で亡くなったとされていますが実際は違います。殺されたのです………村の住人に」


「ちょっと待って。どうして村人がダドリーの奥さんを殺める必要があるの?」


「分かりません。ですが私と旦那様が視察のために外に出ている時を狙われていた事から計画的な犯行だったと思われます。私たちが戻ってきた時には奥様は人の形を留めておりませんでした。それを見た私と旦那様は村人を全て殺しました。そしてお互い命を絶とうとした時、あの男が現れました。あの男は奥様はもう助ける事は出来ないが子供は人としてではないが蘇らせる事が出来るかもしれないと言ってきました。私たちは人でなくなったとしても構わない、お腹の子は絶対助けると覚悟を決めました。その時から私たちは外道に堕ちました」


ハイゼンの告白はまだ続きそうだった。この告白がどのような展開になっていくのか。ダドリーを倒しても真相は依然闇の中にあった。


































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