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ブロークン・アーマーズ  作者: 六久遠
第2章 ドントレスザデンタリウス
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EP 12 鉄拳を用いた生徒指導


「……ここがそう。いつもと同じなら中庭で集会してるはず」


 ユナの案内を経て「センターシティハイスクール」に着く。


 校門をくぐり、中庭を目指す。門から校舎までの道は"綺麗だった"痕跡が残っている、この短期間でかなり荒らされている様子。


 校舎の上には絶対校旗ではないと言い切れるデザインの旗が立てられている。


「漫画からそのまま出て来たような雰囲気だな……」


「"鉄鱗の十字傷(スケイル・クロス)"。リーダーの遠藤カツヤを中心に他校にも勢力を伸ばしているファイトクランだよ」


 "ファイトクラン"とは、アーマーファイター連合みたいなもの。リーダーになってクランを立ち上げるにはカテゴリーランクA以上の資格か必要。


「ここからは俺1人で行った方が良さそうだ。そこで待っててくれ」


「……ほんとに気をつけてね」


「ああ、鉄拳を用いた生徒指導の開始だ」



 中庭にて。


 元々置かれていたベンチはバキバキに壊され、どこから取ってきたか座り心地のいいソファに豪快に腰掛けた男、クラン「鉄鱗の十字傷(スケイル・クロス)」のリーダー"鎧龍"こと本名七町ジューゾー。


「これで二つ目のクラン撃破か、かなりいい。この調子で次のクランも獲るぞ」


 その周りでは何十人ものthe・不良な見た目の学生たちがわやわやと騒いでおり、その全員がクランのメンバーだ。


「リーダー!次はどのクランを獲る!?」


「あんたがいればどんな敵にも勝てる!シティ全制覇も夢じゃねぇ!!」


「俺、リーダーに一生ついていきますぅ!!」



 ブォン……ブォン………


 勢いよく何かが振られる音が中庭に響き渡る。中庭の不良たちは音がした方向、校舎の上を見上げる。


「り、リーダー!俺たちの旗が!……」


 クラン「鉄鱗の十字傷(スケイル・クロス)」のエンブレムが描かれた旗、彼らの象徴とも言えるそれが根本から抜かれて……。


「学校にこんなの立てるべきじゃないだろ!ここのリーダーは誰だ?"タイマン"ってやつをしたい!」


 すでに変身しいつでも戦える状態のグリスが抜いた旗を一旦置き、中庭へと降り立つ。


「うちのリーダーとやるならまずは俺たちに勝てなきゃな。変身!」


「囲んでリンチにしてやるぜ!」


『『FIST READY!』』


「一斉にかかれぇ!」


 グリスを囲んでいる11人が一斉に変身。四方から迫るファイターを前にグリスは準備運動かごとく肩や手、足を動かす。


「"オリジンアタッチメントは使用者との繋がりが深まるほど進化する"とクラシカは言ってたな……」


 背後からの攻撃を避け、そのまま前の敵に投げ飛ばす。次は横からの敵、攻撃の発動よりも速く蹴りを入れてノックダウン、一発ずつしっかり腰を入れたパンチを次々に食らわせ、1人また1人と撃破していく。


「色々と不鮮明なところがあるし、この戦いで何か掴めるといいんだが……」


「こ、こいつ……強えぇ………」


「一撃も入んないとかマジかよ……」


 周囲には吹っ飛ばされて倒れている不良たち、他の不良もグリスを前に動けずにいる。


「……次はボス戦か?」


 グリスの発言の後、中央の玉座ふかふかソファに座る"リーダー"が腰を上げる。


「格下数人倒したくらいで何いい気になってる?かなり不愉快だ」


『 鎧龍 READY?』


 デバイスにアタッチメントを接続し、起動する。


 龍の意匠が入った装甲が次々に装着され、最後に一本の"龍槍"が地面に突き刺さり、変身が完了する。


「部外者、まずは名乗れ。戦士のマナーだ」


「ん?ああ、なるほど。俺はグリス!」


「本名はいい。ファイターとしての"プレイヤーネームだ」


「マジか、やってしまった……、よし気を取り直して……。"デンタリウス"だ、よろしくな」


 地面に刺さった槍を抜きくるっと回し、名乗る。


「"鎧龍"。スケイル・クロスのリーダーを務めている」


 名乗りを終えると両者構える。一瞬で空気は張り詰め、両者の間に火花が散る。


 戦いの火蓋が切って落とされる。


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