↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
27/37

★私たちの使命★

みどりの姿が全く見えない。一体どこへ?みどりは悪魔法に絶対かからないはずだが・・。

「そうなの!みどりちゃんが・・・。」

ささは湖のある方向に指を指した。続けて急いでななが言う。

「デビルに操られたの!」

その言葉を聞いて、ルナとさえが驚かないはずもなかった。

「えっ!?悪魔法聞かないはずなのに!」

ルナは湖に駆け寄・・ろうとした。が、

「待って!」

みみはルナを止めると、早口に言った。

「みどりちゃんは悪魔法で操られたんじゃないよ、デビルに何か言われたからだと思う。」

これはまほうが使えるさえの力でも無理なことだった。おどされたり、怖がらせたり、みどりはきっとそんな目にあっているんだ。ルナはそれを聞くと、うなずき、必死に走った。

(なんでだろう。運動が苦手な私が、こんなに早く走れるなんて。)

ルナはとにかく真剣に走った。そのせいか、足もいつもの倍速くなっていた。


湖に着いたころ、みどりは目をつむって震えていた。

(いったい・・何をデビルはやっているの?)

ルナはデビルの声がきこえるように神経を集中させ、木の陰でみどりの様子を見ていた。


「私は・・・。いらない存在なんだ。」

みどりに涙がぽつん。

『そう。あなたは目の前にいる人を助けようとせず、逃げてきた。それってみんなあなたへの信頼を失ってると思うわ。さっきこっそり聞いたのだけど、ルナがこう言ってたのよ。

《みどりって泣き虫で最悪、あんなのきえちゃえばいいのに》って。 』

「そんな・・・。」

そんなこともちろんルナは言っていない。ルナが叫ぼうとする。が、声が出ないのだ。

(ど、どうして?)

悪魔法だった。ルナは時に悪魔法にかかり、時に悪魔法にかからない。

『邪魔よルナ。』

デビルはみどりに聞こえていないよう、ルナだけに言った。

(お見通し・・ということね・・。)

『さあみどりさん。たくさんの人に恨まれて苦しいでしょう?死んだ方がましよ。ルナもそういってたわ。』

ルナは必死に走ろうとするが、体も動かなかった。みどりは湖に飛び込む体勢をしていた。

ドボン!

「やめてー!」

音と同時に、ルナが叫んだ。そして急いで駆けつける。その途端、湖が緑色の光に輝いていた。

「みどり!」

「大丈夫。私はルナが人の悪口いうなんて思ってなかったもん。」

「え?」

みどりはグリーンクリスタルの光に包まれながら、にっこり笑顔でルナを見た。ルナはほっとしすぎてその場に倒れるところだった。それ以前に、これほど体力を使ったことはなかったので、疲れていたのかもしれない。

『ルナ、それでこそ伝説の魔法の使い手。私の負けね。あなたは私の魔法を破った。本気ではなっかったけれどね・・。』

「まけ?」

みどりは、湖からあがると、クスッと笑った。

「今のは私たちの勝負。デビルにいわれたの。ルナはあなたのことを恨んでいるって。そんなことないと思った私は、デビルにいったの。ルナはどんなことがあっても負けないって。だから私。命をかけたの。ルナが駆けつけてくれたら、このクリスタルが働いて、ルナが何もしなければ、私が死ぬ。私はルナのこと信じてたよ!」

「じゃ、じゃあ、今のはみどりとデビルの演技・・・。」

今度はすべてわかってその場に寝転んでしまった。

このとき、ルナはかすかに思っていた。デビルは本当は悪い悪魔ではないのではないか・・・と。ただ、そう思ったのは一瞬だけであった。

『みどりさんが死ねば、闇も深まったというのに。でもね、十日目の夜、私は伝説の魔法の力を手に入れて見せるわ・・。』

そういって、デビルは去った・・気がした。

(伝説の魔法の使い手・・・。デビルは私にそう言った・・。もしかしてレインボー魔法のことなんじゃ。なぜそれをデビルが知っているのだろう。伝説の魔法を手に入れるということは・・。)

―つまり、伝説の魔法を手に入れた私を殺すということ?

ルナは、ようやくデビルが本当の本当に考えていることがわかったような気がした。ルナとみどりはキャンプ場へ戻ると、すでにさえたちがゆかを真ん中に五芒星の魔法陣を地面に描いていた。

「いろいろ調べた結果、これが一番強い効果があるらしいの。すみれの花を誰かが持って、五芒星それぞれの角に一人ずつたって呪文を唱える。つまり5人必要ということよ。ゆかと関わりがあるのはみどりちゃんとゆうと以外。つまりみみたちが呪文を唱えるしかないってことなの・・。」

「呪文魔力がない3人は無理なんじゃ・・。」

「私たちは大丈夫!ほら、カラフルクリスタルがあるでしょ?」

みみはカラフルクリスタルに特別な魔力があるのではないかと考えた。

「思いを伝えるにはルナがいいと思うわ。催眠術は相手の頭の中に術をかけるようなものでしょ?ルナならきっとゆかを目覚めさせられると思うの。」

ルナはうなずくと、さえからすみれの花を受け取った。そしてみみたち3人はカラフルクリスタルを胸の前で持った。

「みんな、いくよ。」

【善の魔法陣よ、ここに光を灯し、この思いをこめて、彼女を呼び覚ましたまえ!】

(ゆか、お願い・・。届いて、この気持ち!)

ルナはそう心の中で唱えながら呪文を唱えた。

それを何度か繰り返す。3回目の時だった。ルナはかすかにデビルの気配を感じた。デビルはルナたちがゆかを眠りから覚まさせる魔法を使っているというのに、何も言ってこない、何もしない。なぜ止めない?ルナはそのことが気がかりになった。するとさえが途中で呪文を唱えるのをやめた。

「ルナ、どうしたの?ゆかへの思いを伝えないと魔法は成り立たないのよ。」「ご、ごめん。」

(そうだった。そんなこと考えていられない。ゆかに思いを伝えることが優先!)「もう一度最初からいこう。」

ルナは目をつむり、心を沈ませた。再び五人は呪文を唱えた。五回目の呪文が終わったと同時に、すみれの花は少しずつ光になってゆかのもとへ吸い込まれていく。すみれの花がルナの手から完全に消えたとき、五人は呪文を唱えるのをやめた。辺りがしんと静まり返る。ルナたちには寝ているゆかの呼吸しか聞こえなかった。森の音も、風の音も、聞こえないくらい、ゆかに集中していた。

「・・・。みんな・・。」

かすかに聞こえた声にルナたちは目を輝かせた。

「ゆか!」

ルナとさえは声を合わせてゆかに抱きついた。

「ルナ、さえ、みんな。私、夢の中でずっと待ってたよ!」

ルナたちはいろんな話をした。みどりのことや優人のことも。気づけば夜中になっていた。

「十日目まであと少し。みんなもわかってると思うけど、たとえデビルを倒したとしても、催眠術学校は悪魔王の城になってるはず。悪魔王を何とかしなければ何も終わらない。」

ルナは、悪魔王の手下であろうデビルを倒すことすら難しいというのに、こんな状況を作り出した悪魔王を倒すことなんてできるのだろうか・・。そう思っていた。しかし、デビルがルナを伝説の魔法の使い手。と呼んだからには

(私たちがやるしかない。)

そう思うことしかできなかった。

「ルナ、さえ。油断はできないよ。今日は九日目。朝が来たら十日目になっちゃうんだよ。何とかして、デビルに勝たないと!」

ルナたちはゆかの声を聞けて安心したと同時に、デビルとの戦いはもうすぐそこだと実感するのであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。