★みどりの涙★
「とはいったものの・・。どうやって?」
ルナが聞くと、さえは驚いたように「ルナが知ってるんじゃないの?」
「魔法学校に通っているんならわかるんじゃないの?」
「でも眠った人を起こすなら魔術とか催眠術でもできるんじゃない?」
二人で言い争っているうちにまわりは闇に静まりかえる・・・。
「ねえ、じゃあ今日は寝よう。」
「賛成だわ。」
「明日かんがえよう。」
みみ、ささ、ななの声が、誰もいない公園で響く。
『闇が高まってきたわ。ふふふ。決戦まであと少しね。』
ルナはとっさに星空を見上げた。
「デビル・・?一体なにがしたいの?戦うのなら、今でもいいでしょ?」
「ルナ?・・・デビル?」
さえも星空を見上げる。ルナはうなずくと、再び見上げる。
『私の力が最大になるまで。それともう一つ、催眠術学校が悪魔城になるまで。あなたたちにはまってていただかなくちゃね?』
そうデビルがいうと、次第に眠気がしたのだった。
(悪魔法の力・・・前より強いねむ・・け。)
ルナに続いてついに全員ねむってしまった。
「どうしたらいいの?このままじゃ私、殺されちゃう!あの公園は!」
必死に夜道を走って行く緑のたらし髪の少女が一人。三つ編みにあまれた前髪を乱しながら公園の結界を通り抜けて入っていく。
日がさし、目に光が入ったころ、ルナは乾いた芝生の上から、起き上がった。
「う・・。」
辺りを見回すと、さえとみみたちが集まって、何かを見ている。
「どうしたの?」
ルナは近づいていくと見慣れた顔が目をつむって寝転んでいた。
「みどり!」
「ルナの友達?」
さえは驚いたようにみどりを見つめた。
「うん。青森みどり。悪魔よけの隠れ魔力を持ってるの。」
「ということは、結界を通り抜けてきたってことよね・・。一体、公園の外は何が起こってるのかしら?」
結界が張られている部分はモザイクがかかっているように、外がみえない。
「・・・!」
緑が急に頭を上げたので、顔をのぞいていたみみの頭とぶつかってしまった。
「いった~。」
みみが頭を押さえていると、みどりは勢いよくたって、ルナをみる。
「ルナ・・・。やっぱり、どこに行っても悪魔がひそんでいるのね・・・。」
そして走り去ろうとする。いや、逃げようとしていたのだ。
「まってみどり!私は、あなたを攻撃しない!」
ルナの言葉を聞き、立ち止まる。みどりは振り返った。
「ルナ!戻ってきてくれたの!?」
ルナはうなずく。みどりは勢いよくルナに抱きついた。
「よかった!ルナ!私、ルナのことが心配で!」
『感動の再会中でしょうけど、おじゃまするわね。』
「デビル!」
ルナが辺りを見回すと、みどりも辺りを見回す。
「この声・・。前のルナの声質とにている?」
ルナは、目を見開いて言った。
「デビルの声・・・聞こえるの?」
「う・・うん。デビルって言うんだ。」
「私にとりついていた悪魔・・。」
みどりはやっぱり、といったように耳をすました。
『唯一悪魔法の効かない少女。みどりさん・・。ここまでよく来たわね。でも、きえた方が楽になれると思うわ。』
「何をいうの!?一体何をたくんでいるの?デビル!」
『あら、ルナ。あなたは関係ないわ。ねえ、この世界もうあなたには苦しいでしょう?それに、目の前で友達が何人も悪魔に操られてるのに、何もしないなんて、地獄に落ちた方がいいとみんな思ってるはずよ。』
「そんなことだれも思ってない!」
ルナは空にむかって大声で叫んだ。ただ、みどりはなにもいえないようだった。デビルの気配がきえたとき、みどりはその場に座り込むと、涙を流し始めた。
「私、確かに目の前に悪魔に操られた親や友達から逃げてきっちゃった。それって、私最悪ってことだよね?みんな苦しい思いしてるのに、自分だけ安全なところにいって逃げてくるんだもの。」
「そんなことない。そう思うのなら、協力してくれるよね?」
「協力?」
みどりはルナの曇った顔を見つめる。
「私の友達が永遠の眠りについているところなの。目覚めさせるにはどうしたらいいか、わかるかな?」
そうすると、みどりはゆかの眠っているテントにむかって、考え始めた。涙をふいて。頭のきれるみどりは、しばらく考えて、10分ぐらいたってからだろうか。急に声をだしたのだ。
「わかった!」




