★スケッチブックの悪魔★
『私だって、人間にばかりとりつかないわ。いいこと思いついたわ。』
黒い霧は、みみのもとで止まり、やがて、霧は黒い光を放った。
『あったわ。スケッチブック。』
すると、スケッチブックへと強い光が混じり合った。
【光よ!闇よ!この力を闇へと引きずり込みたまえ!】
『あなたのスケッチブックに楽しい魔法をかけておいたわ。あと二日。十日まで。私の力も最大になり始めていく。決闘はもう少しね。ルナ。』
さえは、回復し、ルナと話していた。
「ねえ。この公園から早くでない?それで催眠術学校に行って、悪魔王の力が強くないうちに倒そう。」
ルナの言葉に、さえはため息をついた。
「それが・・・。私もそれを考えて、公園から催眠術学校の様子を見に行こうとしたの。そしたら、公園からでられないの。」
「え?」
「おそらく、結界が張られているのだと思う。たぶん、デビルが私たちのことを逃がさないようにしているの。」
「だったら、さえの家はどうしていけたの?」
「それは私の家と公園はくっついているもの。」
たしかに。と、ルナはうなずいた。
ゆか以外全員おき、だれも悪魔が取り憑いてないことを確認すると、ルナは不思議そうに口をひらいた。
「だれもとりつかれてないのはいいことだけど。デビルがなにもしないってことはないとおもう。」
「うん。気をつけておこう。」
「じゃ、私は湖へ行って、絵でも描いていこうかな。気分転換にね!」
みみがいうと、なな、ささは続いて言った。
「私もいく。」
「え?じゃあわたしも。」
結局、3姉妹はいつでも一緒。
「大丈夫?気をつけてね。私たちはゆかをみてるわ。」
さえは心配そうに眠っているゆかをみた。
「うん。だれもとりつかれてないから大丈夫だよ!」
みみは元気に飛び出し、湖の方へと駆けだしていった。
「えっと、じゃあ湖の風景画しようかな?」
みみはベンチに座って、描き始めたのだった。
「よし!できた。みてみて!ささ、なな!上手くできたよ。」
「え?もう?」
「はやくない?まだ十分しかたってないよ?」
「私普段このくらいのペースだからね!」
みみはにっこりわらった。
『ありがとう。みみさん。あなたの才能魔力の力をかりて、悪魔を作り出すわ。この湖からね。まあ、あなたにはこの声は聞こえないでしょうね?』
デビルは魔力であれば、どんな悪魔法も使う。たとえ、才能魔力でも。
「じゃあ、次私をモデルにしてくれる?」
「オッケー。ななをモデルに人物画をかきまーす!ちょっと時間たっちゃうかも。人物画はなれてないしね。」
といいつ、ベンチに座ったななを真剣にみながら、わずか30分で色までつけて書き終えてしまった。
『さあ、そろそろ魔法をかけてあげるわ。』
【湖に住む悪魔よ!闇と光の力によって、封印をとけ!】
その瞬間、スケッチブックはパラパラと風をおこした。
「うわっ。風が強くなったね。」
みみはスケッチブックを抱えながらそう言った。本当は風を起こしているのがスケッチブックだともしらずに・・・。
「じゃあ、森に行こう。木が風から私たちを守ってくれるから。」
ななは森の方に向かった。
『フフ。』
【闇の絵よ!少女に光と闇を!】
再びスケッチブックは風を起こした。その途端、みみが描いたななと湖の紙はスケッチブックから破れてとれてしまった。
「そろそろやめた方がいいとおもうわ。風がつよいし。」
「ささの意見に賛成・・・。あ~あもっとかきたかったな。なな、そろそろお昼の時間だからいこう。」
「・・・。」
「なな?」
みみは黙りこんだななの顔をのぞき込んだ。
「大丈夫?」
「うん、大丈夫。」
ななはぶきみに笑うと、森の方へ歩いて行った。ささは首をかしげた。
「ね、この湖、ふいんきかわってない?」
ささは湖をみつめながら、かすかに、何かが起こるかもしれないと思っていたのかもしれない湖は微妙に紫色へと変色しているようだった。まるで生きているように、海面はゆれていた・・・。




