★想像力★
「私、もう少し自然とも向き合おうかなって思う。コンピューターが好きだからってこのままいったら引きこもりになるしね。」ささはクリスタルを空にかざしながら言った。「じゃあ、そこの森探検しよ!大きな滝があるらしいよ!」ゆかに言われて、この公園なんでもあるんだなと全員がおもったが、言うまでもなかった。「あれ、なな、元気ないね?」みみが心配したが、ななはすぐにくもった顔を笑顔に変えた。「ううん。大丈夫。ありがとう。心配してくれて。」(なんで私だけ能力が無いのだろう。事故の隠れ魔力ってほんと、なんにもできない。)
「わあ!大きい~!」ザザザーと滝の音だけが聞こえる。ななは目を閉じて森の音を静かに聞いた。「きもちい。風の声が今にも聞こえそう。木同士が話しているみたい。川がなんだか、私たちを導くように誘っているみたいにゆるやかに声を出している。静かに聞こえるけど耳をすませば、森全体が大きく笑っているようににぎやか。」ななは目を開けると。滝を見ながら叫んだ。「おはよう!木々たち。今日も元気に生きて!楽しんで!また会おうね!」ルナたちは、ななの想像力にびっくりした。でも、なんだか心があたたまるようなそんな気持ちになっていった。「なな、少しは元気になった?」ゆかはななの元気のなさに気付いていた。「ねえ、自然ってすてきよね。どんなに悩んでいても忘れられる。」ななはうなずいてから、そう言った。「さ、いきましょう。そろそろ朝ご飯の時間よ。」さえは元気に言った。
朝ご飯を食べ終わった後、みみは森のスケッチに、ささはカメラで森の撮影に行った。それにルナたちは続いていった。ななは、一人ですることなく、考え事をしていた。(ルナやゆかたちは呪文魔力があって、みみとささは才能魔力があって、私には自分の身を守るだけの隠れ魔力。みんな私とは遠い存在。)『そんな気持ちでは悪魔に取り憑かれてしまうけど、いいのかしら?』ななのそばに黒い霧がかかった。ななにはデビルの声はきこえない。すると、デビルの子供の悪魔たちがななにとりついてしまった。ななは、そのままバタンと倒れてしまった。『心が弱っている人間は昼でもとりつきやすいのね。あなたに想像力、事故の隠れ魔力と引き替えにみみという人間の才能魔力をすべてあげたわ。今頃あの子は絵が描けなくなっているわ。』そうして、デビルの放つ黒い霧はきえた。
ななが気がつくと、昼になっていた。「よく寝た・・・。」全員、お昼ご飯を食べていた。「私もたべなきゃ!」ななが椅子に腰をかけると、みみが落ち込みぎみなのを見つけた。「ねえ、みみはどうしたの?」ななはささに聞いた。「みみ、急に絵が描けなくなったの。筆の持ち方まで忘れちゃって、絵を描く知識をすべて忘れてしまったの。」ささは、みみをみて心配そうに言った。「今までずっと描いてきた絵が急に描けなくなるって、やっぱり私、才能魔力にたよってばっかりで、自分の力はいっさい使えてなかったってこと?私には才能魔力がないと何もできなくなるの?」みみは涙をあふれるほどながしていた。(みみ、私にできることはあるのかな?)ななは考えていた。とすると、ななはみみのスケッチブックに、鉛筆で何か描き始めた。「みみ、せっかくの顔がだいなしになるよ。」ななの描いたみみの似顔絵は、みみの描くようなえと、ほぼ一緒の絵だった。「なな、そんな才能、あったっけ?」「確かに、私、こんな上手な絵、かけてなかったような。でも、こんなに絵を描くのって楽しいのね。」ななは笑顔で笑った。
いつの間にか、夜になっていた。
(何かがおかしい。ななのもとの絵の実力はわからないけど、毎日絵を描いているみみの絵はしってる。今日ななが描いた絵と全く一緒だった。)ルナは、もしかしたら悪魔法?と考えるようになった。
みんな寝て、キャンプ場が静かに寝静まった頃、ななたちのテントに誰かに乗り移ったデビルが来た。「今日はうまくいったわ。ななさん。じゃあ、今度はこの子に幸せの悪魔法をかけましょう。」すると、デビルはみみの方を向いた。【光よ!闇よ!この者に真実を与えよ!】
【光よ!闇よ!この者に悪魔法を与えよ!】
「これで終わりではないわ。今日は悪魔力があり余っているの。」
そうして、デビルはルナたちのテントに向かった。




