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4-D 今日は良い日

 今日の投稿はこれで終了です。


 二行どころか更新のタイミングによっては乗らないもようです。

 ガッカリだ!

 長い螺旋階段を降りた先のダンジョンの地下一階も草原だった。膝丈の草がどこまでも続いて見える。

 上の草原と違うのは薄暗い事だ。降りてきた階段は見上げると塔のようになっている。上の方は暗く、闇に溶けて見えない。

 先もあまり見えない。正直旋にはどのぐらいの広さかわからなかった。

「ここは上の草原の四倍の広さがあります」

 ドイルが光りながら教えてくれる。イケメンは本当に光って見えるのか。旋は1つ世界の真実を知った。

「足元気をつけてくださいね」

 ホムヅも光っている。鎧の飾りのいくつかが光るようになっていたようだ。

 ちょっとがっかりしながら旋はクリスとテーイと一緒に、二人の間に入って草原を進み始めた。


〈石の礫!〉

 クリスが不思議な発音で叫ぶと、角の生えた一抱えはある蛙の群れに尖った石が降り注ぐ。五匹中二匹がつぶれて魔石になる。

「残りは私とホムヅが一匹ずつ引き受けます。センさんは残りの一匹を!」

 ドイルとホムヅが一匹ずつ蛙と戦い始める。

 残った蛙と旋がにらみ合う。蛙か。こいつ喉ドコじゃん?アレも無いし。旋がどうしようかなと考えていると蛙が大きく口を開く。

 舌!素早くしゃがんだ旋の上で蛙の舌が空を切る。ピシャッとムチみたいな音が響く。当たったら痛そうじゃん。旋は蛙と距離を詰める。

 角があるなら近づけば・・・良しきた!

蛙が尖った角を向けて旋めがけて飛んでくる。旋は蛙の突撃を避けると延びきった足を両方両手で捕まえた。

「後は簡単じゃん」

 蛙を振り回しそのまま地面に叩きつける。何回か繰り返すと蛙が動かなくなり魔石に変わる。

 旋が魔石を拾って立ち上がると、全員に注目されていた。

「変わった戦い方ですね」

 ドイルが真綿で何重にもくるんで旋の戦い方を評価する。

「ええ。私の故郷では普通です」

 旋は内心不味かったじゃんと思いながら何でもない風に言ってみた。

「あんなのが何人も・・・」

「どこ出身かしら」

「私にも出来るかしら」

 それぞれ感想を呟きながら見回りは続いていく。


「セン!いきました!」

 頭に角の生えた三メートルの蛇の首を踏み潰す。


「一匹、抜けた?すいません!」

 頭に角の生えた50センチの素早い亀同士の甲羅を叩きつけて両方砕く。


「狼は無理です。下がって!」

 すれ違いざまに抱きついて、足で後ろ足を封じ、頭に角の生えた狼の首を腕で絞める。


 一匹ずつならなんとかなるじゃん。狼の毛皮をバックにしまいながら、旋は仲間が欲しいなと考えていた。

 回りの視線がチクチク刺さる。猫被りモードが失敗しそうな雰囲気を感じながら旋は右ポケットにドロップした角を、左ポケットに魔石をしまった。


「この階の半魔物は皆、角が生えてますね?」

 歩きながら旋は近くのホムヅに聞いてみた。

「ハッ。一番早く確認出来る、魔物の影響と言われております」

 ホムヅが上官に答えるように返事をしてくる。

「嫌ですわ。普通に喋って下さい」

「無理であります」

 旋が声を柔らかくするたび、ホムヅの口調が固くなっていく。

 旋の戦い方はホムヅのトラウマになりかけていそうだ。


「そろそろ戻りますか」

 上の草原より大きめに一周した所でドイルが見回りの終了を告げる。

「今日は出番がなかったです」

 テーイが自分の鞄を叩く。

「いえ、ダンジョンを出るまで油断できません。特に治療が出来る貴女は重要です」

 ドイルの言葉にテーイが頬を染める。

「だから、勘違いすんなって」

 クリスのグチはとなりの旋しか聞いていない。


「守れ!若を守れ!」

「階段まで道を!」

「お逃げください!私どもは気にせず!」

 階段近くが騒がしい。


「様子を見てきます!」

 ホムヅが走る。

「暗黒教団です!ソイルゴーレム30!人間1!」

 すぐにホムヅの叫ぶような報告が聞こえてきた。

「襲われているのは貴族!数8!劣勢!」

 報告は続く。

「センは大回りして階段へ。ダンジョン入り口の衛兵に知らせて下さい。クリスとテーイはペアで行動。見つからない場所から魔法攻撃。撃ったら場所を変えて。人間が狙えれば人間、狙えなければソイルゴーレムをなるべく多く。いくぞ!」

 剣を抜いたドイルが走る。クリスとテーイも続く。

 旋も走る。階段ではなくドイル達とは違う方向から戦いの場所に向かう。


「キーキッキ。貴族のガキをさらって身代金」

 ソイルゴーレムの後ろで、小太りの豚鼻の男が貴族の護衛が倒れたのを見て笑っている。

 男は思う。騎士が来たときは驚いたがたった二人だ。鬱陶しかった魔法も止んだ。ソイルゴーレムが何体か潰されたが、まだこっちが多い。加勢の騎士ごと囲めている。

 このままいけば男の計画は成功するだろう。

 

 旋は焦っていた。ポケットからドロップ品の角を出したのだが・・・

「どれがどれだか、わかんないじゃん!」

 当たりは薄暗い。灯りのドイルとホムヅはいない。

「もう、ウサギでいいじゃん!」

 鞄にしまっていた角兎の先が丸まった角なら間違えない。

『スポット変身!ホーンラパン!』

 顔ばれは不味いと、鞄に入っていた包帯で口元を隠した旋は、変な所で時間がかかったと急いで戦場に跳びこんだ。


「待つじゃん!とりあえず、待つじゃ

ん!」

 白い毛皮に包まれた覆面のウサギ怪人が、決まらないセリフを言いながら乱入した。

 流れるような蹴りでソイルゴーレムを粉砕していく。

「お前!アレニエの言っていた神器持ち!」

 豚鼻の男が急いで生きたコウモリを握りつぶす。

「暗黒大魔神から授かった俺の力を見ろ!」

 男の体がメキメキと音をたてて変わっていく。

 耳が大きくなり、上顎の犬歯が延びて口に収まらなくなる。鼻は変わらない、豚鼻のままだ。

 腰から脇にかけて皮膜が広がって伸びた指の間の皮膜と繋がり翼になる。

 全身が黒い毛で覆われ人間大のコウモリが立っていた。


「喰らえ華麗な空中殺法!」

 飛び上がったコウモリが急降下して鋭い脚の爪をホーンラパンに当てようとしてくる。

 何で飛べるのに接近戦?遠距離攻撃してきたらこっちに打つ手ないのに。疑問に思いつつ旋はまた急降下してきたコウモリ男の足首を掴む。そのまま逆上がりの要領でヘソの辺りを蹴り飛ばす。

『ラパン クラァッッシュ!』

 神器が技名を叫ぶ。

 蹴り飛ばされたコウモリ男が地面に溝を作りながら吹っ飛んで動かなくなる。


 ドン!と腹に響く音がしてコウモリ男から爆発するように闇が抜けていく。コウモリ男がいた所には、元の小太りの男が倒れていた。


 良し勝った!

 旋が心の中でガッツポーズしていると、倒れている小太りの男にホムヅ達が走りよっていく。


「何者だ?」

 ドイルが剣を構えながら旋に聞いてくる。

 ヤバイ。なんか決めゼリフを考えておけばよかった。え~と、どうしよう。


「名もなき神の使徒」


 なんとかそれらしい事を言って、旋は階段から5度ぐらい離れた所に跳んでいく。

 

 鞄の所で変身を解いた旋は、階段に飛び込みそのまま駆け上がっていく。勝った!

 今日は逮捕もされていない。旋は嬉しくてたまらない。


 人間はマイナスが続くと慣れる。0に近づくだけで喜びを感じる。

 普通の人は逮捕されないのは当たり前と気づかない旋は、足取り軽く階段を登っていった。

 すいません。

 徹夜でテンションが変です。

 正気になったら前書き消すかも。


 平日のPVのあまりの少なさにちょっと考えています。ヒーロータイムにこだわらず週四回更新にするかも知れません。

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