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3-C 授かりしチカラ

 そろそろヒーロータイムも終わりますね。

 ヒーロータイムの後は小説を読もうでこの作品を読もうとか、なってくれたら嬉しいです。

「もう戻ってくるんじゃないぞ」

 ヤマーが腕組みしながら旋に言った。


 なんか顔なじみになってしまったヤマー、ドイル、ホムヅに見送られて旋は騎士の詰め所を後にした。ちなみに鍵はちゃんと返した。

 戻ってくるも何も誤認逮捕じゃんと思いながら、旋はダンジョン管理処に向かう。

 誤認逮捕だが間違いなく旋が犯人だ。ギリギリ正当防衛が認めてられているだけだ。


 フ~フフン、フフン、フフフフフンフンフン

 機嫌よく初代騎乗変身英雄の鼻歌を歌いながら、旋は足取り軽く歩いていく。

 町中では茶色や灰色の服をきた人々がそれぞれ忙しく働いている。生成りの服が多い。染めないのはそういう服なのか、染める余裕が無いのか。

 機械が少ないせいか人力でやる分、人が多いようだ。樽を転がす人をよけ、馬車の横をすり抜け、物売りのおばちゃんを断っていると、旋はダンジョン管理処についた。今日は仲間を見つけて、ダンジョンの階段を下りてみたい。

 

 ダンジョン管理処に入ると今日も空いている。中にいた人達はみんなグループで集まっていた。


「はい、みんな。グループを作ってくださ~い」

 旋は独り言を言いながらポツンと一人になってしまった悲しい出来事を思い出した。そのままカウンターの椅子に座る。

「はい、どうされました?」

 奥がらきたお姉さんが優しく旋に聴いてきた。

「友達が出来ないんです」

 旋が思っていた事を口にする。

「それは大変ですね。でもここダンジョン管理処ですよ?」

 頭ごなしに否定せず、やんわりお姉さんが困った感じを伝えてくる。

「違った。ダンジョンに入る仲間を見つけたいのですが」

 旋が言い直す。

「では、あちらの壁を探すか、貴方も壁に紙を貼るかしてください。二階に上がってみるのもいいですよ」

 お姉さんが優しく教えてくれる。

「二階?」

 旋がお姉さんが指差した壁を見ながら聞く。

「はい、冒険者ギルドです」

 お姉さんが微笑みながら旋に答えてくれた。


「おお、こっちが冒険者ギルド」

 旋が階段を登るとダンジョン管理処そっくりの大部屋があった。

 縦割り行政の歪み。なんか難しい言葉が旋の頭をよぎる。

 旋が一階と同じようにカウンターの椅子に座ると奥からダンが歩いてきた。

「どうした?何かトラブルを起こしたか?」

 ダンが聞いてくる。

「なんでトラブル限定?」

「昨日騎士に連行されていったよな」

 旋が騎士に逮捕された件をダンは見ていたようだ。

「誤認逮捕、私は無実」

「まあ、今ここにいるんだからそうか。で、用件は?」

 ダンが改めて聞いてくる。

「ダンジョンの階段を降りるのに、仲間がほしいんだけど」

 旋は話を切り出した。

「今の時間じゃ厳しいな。もっと朝早く来い」

「やっぱり。そんな気してた」

 旋は仲間を諦めた。神様が言っていたのは今じゃないだろう。

「俺が薦めるのは一階のグループ募集の貼り紙を見るか、装備を買いにいくかだな。防具も着けてないヤツはグループにいれてもらえないぞ」

 ダンが丁寧に教えてくれる。

「防具ってまたお金?」

 旋はポケットの硬貨をさぐる。

「最初はどうしてもな。中古もあるから贅沢言わなきゃなんとかなるだろ。自分で作れるならもっと安い。三階で調べてみろ」

 ダンはこれ以上は面倒みきれんと、奥に行ってしまった。

 旋は三階に上がろうとして止めた。

 階段の前に看板がかかっていた。

 

 図書室利用料


 閲覧のみ 一日銀貨一枚

 書き写し 専用紙一枚・銀貨一枚

      紙持ち込み・銅貨五枚


 世知辛い。調べたい事を整理して、朝からきた方がいい。


 旋は一階のグループ募集の貼り紙も見た。

 経験者の募集しか見つからない。

 女性お断りのグループも多いようだ。


「草原にいくにも装備があった方がいいじゃん」

 仲間が見つからなくても悲しくない。

 悲しく無いぞとダンに教えてもらったお店に旋は向かった。


「こっちじゃなかった?」

 いつのまにか旋は人通りのない寂しい所に迷い混んだ。

 倉庫なのか同じ形の大きな建物がならんでいて、建物の入り口が坂に続いている。

 坂の先には水路があって、遠くにポツンと見える人達が船から荷を下ろしている。

 水路を挟んだ向こうも同じような建物がならんでいる。


 さて、あの荷下ろしをしている人に店を聞くか、引き返して自分で探すか。

 旋が迷っていると建物の影からばらばらと、人影が勢いよく出てきた。

 土みたいに見える服を着て、同じような覆面をしている。体の形が少しおかしい。子供が作った人形みたいだ。


「探したぞ」

 覆面をした人影が割れて、アレニエと呼ばれていた男が旋の前に現れた。

「お前は!」

 旋は構えた。こいつは普通に人を殺す。ギルティは確定していた。


「まあ待て。お前に聞きたい」

 アレニエが旋に聞いてくる。

「何?」

 じりじりと囲んでくる覆面をした人影を見ながら旋は聞く。

「暗黒大魔神の神器だ。何処にある?その鞄の中か?」

「暗黒大魔神の神器なんて持ってない」

 旋の持っているのは闇と夜の神の神器だ。

「そうか、ではお前を殺してから探すか。これを見ろ!」

 アレニエが上着を脱ぎ捨てる。腹にホーンラパンの蹴った跡が青アザになっていた。

「あ~痛そうじゃん。でも悪い事をするからじゃん」

 旋が顔をしかめる。触っただけでも痛そうだ。

「違う。アザの下だ」

 アレニエが律儀に訂正する。

 アレニエの臍の回りに奇妙な刺青が入っていた。

「これこそ、位階を授けられた者の証し!ソイルゴーレムと共に授かった力を見ろ!」

 アレニエが右手に持った毒々しい蜘蛛を握り潰す。

 

 臍の回りの刺青が回転するように不気味に光り、メリメリと音をたててアレニエの体が変形していく。

 目が八個になり口から牙が生える。

 細身の体に不釣り合いだった腕が裂けて本来の腕の下に、二本づつの先の尖った爪の蜘蛛の足が増える。

 牙と爪は毒なのか、粘つく嫌な色の液体に濡れていた。

 全身が剛毛に覆われた、人間大の大きな蜘蛛が立っていた。


「どうだ?これならウサギには負けん。暗黒大魔神の神器は俺の物だ」


 変身したアレニエが聞き取りづらい声で旋に宣言した。

 騎乗変身英雄ベースなので敵も味方も同じような変身です。

 殴れる戦闘員もいますよ。

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