第11章:ペア
五人は東京の拠点に戻った。簡単には出してくれるつもりのない場所に長くいすぎた人間特有の疲れを持って。
鏡凌は入口で止まり、四人をいつもの短さで見た。
「加藤と話してくる」
と言った。
「ここにいろ」
それ以上何も足さずに行った。いつもそうするように。
四人は庭に残った。月野は膝の上に斧を置いて草の上に座った。城根がその隣に座った。悠太はまだ生きていることを処理するのに一瞬必要な人間の表情で、両腕を広げて後ろに倒れて空を見上げた。石田は少し離れたところに立ち、腕を組んで視線をどこにも向けていなかった。
「何にも遭遇しなかったなんて信じられない」
月野は不満そうなトーンで言った。
城根は見た。
「車の中でも言ってた」
「言い続けるよ、本当のことだから」
月野は来た方向を漠然と指した。
「石田は死にかけて、天音はゴキブリの大群と戦って魔力まで使えて、鏡さんは一番きつい戦いをした」
わざとらしい間を置いた。
「私たちは歩いた。暗闇の中を。二時間。何にも遭遇せずに」
「二人で分けられただけ」
城根は言った。
「それでも悔しいものは悔しい」
「そうね」
城根は認めた。
「でも石田を見て」
月野は石田を見た。
石田はこの会話よりも明らかに興味深い拠点の壁の一点を見続けていた。
「そうだな」
悠太は地面から動かずに言った。
「二時間歩いた方が良かった」
「あなた二回死にかけたんだよ」
月野は言った。
「だから二時間歩いた方が良かったって言ってる」
城根は止めようとしたが止めきれない短い笑いを出した。月野は見た。それから悠太を見た。それから、正確には笑顔ではないがかなりそれに近い何かで鼻を鳴らした。
「笑えない」
と言った。
「少し笑える」
悠太は言った。
石田は何も言わなかった。でもその姿勢に、もし会話に加わりたければどうせ黙っていたという何かがあった。
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加藤銀二郎は拠点の内部の廊下をポケットに手を入れて歩いていた。笑顔に特定の向け先はなかった。
鏡は何を話すだろう、と思いながら木の床に足音を響かせた。
教室のドアに着いた。
鏡凌はドアの横の壁に寄りかかっていた。指の間に煙草を挟んで、しばらく待っていて何の問題もないという表情で。何事に対しても何の問題もない人間のように。
加藤は見て笑顔を広げた。
「久しぶり!」
「五分遅れた」
鏡は煙草を動かさずに言った。
「メッセージを送った」
「本当に申し訳ないんだが、それは——」
「入れ」
加藤は口を開けて言いかけた文を続けようとした。鏡は煙草を壁で消し、ドアを開けて入った。加藤はしばらくその様子を見た。
「俺のすごい到着した話を聞きたくないのか」
ドアが内側から閉まった。
加藤は本当に諦めているわけではない人間のため息をついて入った。
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閉まった教室のドアは声を完全には消してくれなかったが、外からは形のない囁きにした。
中では、鏡がいつも通り直接的なトーンで話していた。
「寺に残滓が二体いた。考える力があったが、完全ではなかった。一体は言葉を繰り返した——殺す、全員死ぬ、そういった言葉。まとまりはなかったが、意図は明確だった」
一拍置いた。
「もう一体は声を真似た。殺した人間の声を。石田を戦いの最中に油断させるために使った」
加藤は鏡が終わるまで口を挟まずに聞いた。加藤の口挟みの頻度を考えると、それ自体が表情の何かが変わったことの証だった。
「生徒たちは」
鏡が終わると言った。
「全員無事だ。一番ひどかったのは石田——声を真似る方と一人で戦った。あのタイプの残滓にしては強すぎた」
鏡は腕を組んだ。
「城根と月野は何にも遭遇しなかった。天音は——」
「天音」
加藤は何かを声に乗せて繰り返した。
「もう魔力を使えることがわかった。数秒だけだが、戦いで使った」
加藤は笑顔になって自分を親指で指した。
「俺のおかげだ」
と言った。
「海斗が助けたと本人が言っていた」
「まあ」
加藤は手を振った。
「勝てたんだから結果は結果だ」
「そうだ」
「よし」
加藤は誰にも頼まれていないのに座っていた椅子から立ち上がり、ポケットに手を入れた。
「ありがとう、鏡。本当に」
鏡は頷いた。
「一つ」
加藤がドアに着く前に言った。
「この残滓たちのことは今はまだ話すな」
加藤は見た。
「華さんに嘘をつけと言うのか」
鏡はため息をついた。
「わかった、何か考えがあるんだろう」
それから笑って親指を立てた。
加藤はドアを開けた。それから片手を枠にかけたまま止まった。
「もっと積極的に戻ることを考えないか」
完全には振り向かずに言った。
「お前のためになると思う」
鏡はすぐには答えなかった。答えたとき、こちらを見ずに言った。
「今のままの方がうまくいく」
と言った。
「そういうものだ」
そして反対方向の廊下へ去っていった。
加藤は彼がいた空間を一秒見ていた。それから笑顔が戻った——より静かで、より内側に向いた笑顔——そして向かうべき場所へ向かった。
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違う残滓たち、と再び思いながら歩いた。
その考えが完結する前に、反対側の角から由奈が廊下に現れて、評価と先入りした諦めの間の彼女特有の表情で見た。
「今回は遅れなそうね」
由奈は言った。
加藤は完全な確信を持って見た。
「なんでそういうことを言うんだ」
由奈は口を開けた。閉じた。隣を歩き始めた。
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達はいつも通り正確なお辞儀で扉のところで二人を迎え、通してから音を立てずに閉めながら入った。
時間通りだ、と達は思った。二人とも。これはそう頻繁には起きない。
華は机の後ろに両手を重ねて、自ら宣言しなくても存在感のある様子でいた。
「先生」
由奈はお辞儀をしながら言った。
「任務の話を聞きたいですか」
加藤は直接言った。
由奈の肘が加藤の腹に、偶然ではない精度で当たった。
「申し訳ありません」
由奈は言った。
華は二人を見た。
「こういった場合は」
これを前にも言ったことがある人間の忍耐で言った。
「任務の状況を書いて達に渡す。後で私が読めるように。城根さんはもう渡してくれた」
一拍置いた。
「加藤さん、書いたものを持ってきましたか」
加藤はしばらく何も言わなかった。
笑った。頭に手を当てた。
「実はですね——」
「言い訳は聞きたくない」
華は言った。
加藤はただ笑っていた。
「任務の話のために来たわけではない」
華は続けた。
「座ってください」
二人は座った。達が両手を後ろに組んで華の右に立った。
加藤、書類なし、と達は思った。いつも通り。時間通りに来ただけでも何かある。
「達に提案がある」
華は言った。
「私が承認した」
達はわずかにお辞儀をした。
「口を挟んで申し訳ありません」
いつもの改まったトーンで言った。
「提案は一年生と二年生の生徒間のトーナメントです」
「トーナメント?」
由奈は思った。
「そうです」
達は答えた。
「二人一組のチームで、各学年から一人ずつを混ぜます。例外として、二年生は一年生より二人多いので、二年生二人で組むチームが一組できます」
由奈は考えた。
「良いかもしれない」
と言った。
「グループを混ぜることで、それぞれ異なるスタイルに適応しなければならなくなる。任務では再現できない訓練だ」
「まさに」
達は言った。
加藤は華を見た。
「それで私を——」
「そうです」
華は言った。
「わかりましたので」
華はいつもの静かな確固さで言った。
「生徒たちと話してきてください」
「はい」
由奈はお辞儀をしながら言った。
加藤はため息をついて出て行った。
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四人はまだ庭にいた。東棟の廊下から人影が現れたとき。
城根が最初に見た。
「二年生?」
と言った。
「海斗さん!」
悠太の叫びが質問が終わるより前に来た。村海斗は後ろから二年生のグループがついてくる中、挨拶代わりに手を一つ上げた。それぞれ異なる程度の熱量で——場合によっては目に見えるほどの熱量がない形で。
悠太は海斗に近づいて短刀を柄の方を向けて差し出した。
「返します。思ってた以上に助かりました」
海斗は見た。それから悠太を見た。
「持っとけ」
と言った。
「問題ない」
悠太は一秒見た。それから笑った。
「ありがとう、海斗さん」
「由奈先生に来るよう言われた」
海斗は一年生グループを見ながら言った。
「でもまず、自己紹介。」
自分のグループに向いた。
「有本健太」
有本健太はデフォルトで誰とでも仲良くなれる人間のエネルギーで手を上げた。
「どうも」
全くプロトコルのない笑顔で言った。
「任務があったって聞いた。話して」
「原田仁」
原田仁は四人を一秒見た。
「原田」
と言った。それだけだった。
原田を聞いて悠太は一年生たちに小声で言った。
「石田に似てる気がする」
月野と城根は頷いた。石田はただ別の方向を向いた。
「高嶋唯。続けた海斗。」
高嶋唯は速い意思決定をする人間の直接的な評価の目で四人を見た。
「私たちのことに口を出さなければ問題ない」
と言った。
月野は見た。敵意からではなく——その種の宣言を自分でも何度かしたことがある人間の特有の認識で。
「仙台花」
仙台花は小さくお辞儀をして、二年生にしてはどこかはにかんだ本物の笑顔を見せた。
「こんにちは」
と言った。
「和田千穂」
和田千穂は別の方向を見た。
特定の敵意からではなかった。ただ、挨拶が義務だとは考えていない人間として。
一年生の四人は互いを見た。
「よろしく」
悠太は誰かが言わなければならなかったので、グループを代表して言った。
「俺たちは——」
健太に遮られた。
「加藤から聞いてるから大丈夫」
悠太は理解した様子で頷いた。
「海斗さん」
悠太は振り向きながら言った。
「任務のことを話したかったんだけど。寺には——」
廊下のドアが開いた。
最初に華が現れ、達がすぐ後ろについた。由奈は加藤の隣に入った。加藤はポケットに手を入れたまま、任務報告を書かなければならなかったことを今思い出した人間の表情をしていた。
二年生は華を見て、練習されたものの自然さで同時にお辞儀をした。一年生はそれを見て半秒遅れで真似た。完全に揃っているとは言えない同期で、学んでいる途中の人間がいつとどういう形でするかを覚えていくときの感じだった。
加藤は全員を見た。
「話がある」
と言った。
「一年生と二年生の間でトーナメントをやる」
生徒たちは互いに目を見合わせた。
「二人一組のチームになる」
由奈は言った。
「全チームで総当たり戦だ。ポイント制もあるが、それは二日後、トーナメントが始まるときに説明する」
悠太は手を上げた。
「はい、天音」
加藤は言った。
「チームは一年と二年の混合ですか」
「その通り」
加藤は答えた。
二年生グループの何かが、わずかに変わった。千穂は別の方向を向いた。仁は腕を組んだ。唯は一年生の頭の上の一点を、自分に完全には合わない状況を評価している人間の表情で見た。
「一年生と組むことで俺たちの成長が遅れないか」
千穂は抑えもせずに言った。
「一年生と戦うことで得るものは何もない」
月野は舌打ちをするように何かを堪えた。城根が後ろから肩に手を置いた。いつも通り落ち着いて、何も言わずに。
悠太、石田、城根は特に反応しなかった。自分たちに直接関係しない意見は、介入しなくても存在できる。
「全員にとって最善のことだ」
華はその静かな権威で言った。庭の隅々まで届くのに声を上げる必要がなかった。
「それぞれの中にユニークな能力を見るだろう。それが上達させる。例外なく全員を」
華には誰も反論しなかった。
「達」
華は言った。
達が一歩前に出た。
「チームは以下の通りです」
準備してきた人間の明確さで言った。
「月野陽奈と原田仁。天音悠太と村海斗。石田太郎と高嶋唯。城根芽依と仙台花。有本健太と和田千穂」
名前が出るにつれて視線が交差した。健太は千穂に本当に運が良かったというエネルギーで笑顔を向けた。千穂は別の方向を向いた。月野と原田仁は互いを、この先面白くなるとわかる二人の速さで評価し合った。唯は石田を、正確には承認ではないが不承認でもない何かで見た。花は城根に屈託のない笑顔を向けた。知り合いも他人も区別しない温かさで。
悠太は海斗を見て親指を立てた。
海斗はいつもの落ち着きで頷いた。
「仲良くなれ」
加藤はいつもより本物に見える笑顔で全員を見ながら言った。
「二日後にトーナメントが始まる」




