アリューシュ ⅤS レザリア
アリューシュの攻撃がレザリアを圧倒する。
大鎌の攻撃を防ぐレザリアが距離を取る。
「ライジング・スパーク」
アリューシュの雷撃魔法。
レザリアの周囲に小さな雷球が無数に浮遊する。
「何だ、これは」
小さな雷球がレザリアの動きに反応し、近寄って来る。
雷球が体に触れた。
強烈な雷撃が全身を襲う。
「ぎゃぁぁぁ」
次々に身体にふれる雷球。連続で襲う衝撃。
「がぁぁ・・ヘル・ライオット」
レザリアの暗黒雷撃。
周囲の雷球を黒い雷撃が打ち消していく。
アリューシュが空を蹴って迫る。
「ダーク・フレイム」
迫る黒色炎を雷撃で相殺する。
レザリアが剣が魔力で漆黒に染った。
「魔光破滅刃」
振り切った剣から、禍々しい漆黒のうねりが放たれた。
アリューシュは魔法障壁でとっさに防ぐ。
魔法障壁は一瞬で砕け散り、アリューシュの左肩をかすめた。
激痛が走る。
クッ。かすっただけで、この威力。
「クククッ。かすったわね。致命傷だよ」
肩の傷が黒く染まり、ジワジワ広がっていく。
「負の力がお前の身体を、ゆっくり死滅させていくのよ」
アリューシュは治癒魔法をかける。
治癒魔法の効果がない。
「フフッ。治癒魔法は効かないよ。負の波動が効果を無効化するのさ」
「では、その前にあなたを倒しましょう」
「面白い事を言うエルフね。その負の力、思い知るが良い」
アリューシュの視界の端で、アリストが暗黒の結界に飲み込まれた。
「あっははははっ。あの男もおしまいね。あの結界からは生きては出られないのよ」
レザリアは勝ち誇った笑みを浮かべる。
「アンタもあの男も、死を待つのみよ」
「死を待つ?だれが?笑わせてくれる」
アリューシュは左肩に右手を当て、雷を放った。
グゥゥッ。
左肩の傷を雷で焼き尽くした。
「自分の肩を雷撃で焼いた。何てヤツだ」
「ハァ、ハァ。負の力?焼き尽くしましたわ」
レザリアのダメージが回復し始めている。
上位魔族に稀に居る、自己治癒能力保持者か。
面倒な魔族ですわ。
「ならば、もう一つ食らいなさい。魔光破滅刃」
迫る漆黒のうねり。
アリューシュは大鎌に雷を纏わせ放つ。
「雷刃」
刃となった雷が魔光破滅刃を斬り裂いていく。
「そんな!」
迫る雷刃を剣で弾く。
「クハァッ」
剣を通し、衝撃がレザリアの身体を走り抜けた。
「威力が落ちていますわよ。魔力が足りませんわね」
「クソが。ヘル・イーター」
レザリアの背後に5つの魔法陣が浮かび、漆黒の蛇が次々に現れた。
「そいつは何でも食うぞ。食い尽くされろ」
20体の蛇が四方から襲い掛かって来る。
「無限花斬翔」
アリューシュの奥義。
蛇を切り刻む。
左肩に激痛が走り、思う様に身体が動かない。
打ち損じた2匹に食いつかれた。
左足と腹部に激痛が走る。
「くぁぁぁぁ」
雷撃を纏い、蛇を消滅させた。
しかし、纏った雷撃が消えていく。
「くっ、魔力を維持出来ない」
「クククッ。やはり負の効力は残っている様ね」
魔力の流れが乱れてしまう。
浮遊魔法も維持が難しくなってきましたわ。長引けば不利ですわね。
しかし、一瞬ならば大きい魔法も行使出来そうですわ。
残りの魔力を収束させ、一撃で。
レザリアの魔法攻撃。
「ダーク・ソニック」
アリューシュは迎え撃つ為、雷撃魔法を発動。
魔法の発動が遅い。
暗黒刃を寸前で打ち砕く。
魔法の発動にズレが生じ始めた。
レザリアの連続攻撃。
「ダーク・ブラスター」
頭上の黒色球から無数の魔力弾が迫り来る。
雷撃の発動が間に合わない。
身体も重い。かわし切れない。
大鎌で防ぐが被弾。
ダメージを受け、よろめくアリューシュ。
「死ね、ダーク・ブラスト」
超高密度魔力砲が迫る。
アリューシュの反応に身体が着いてこない。
雷撃を纏う。
あ、間に合わない。
ダーク・ブラストが直撃。
「くあぁぁ」
地表に落ちていくアリューシュ。
見下ろすレザリア。
「しぶといエルフね。雷で威力を軽減させたわね。でも、もう虫の息。今、とどめを刺してあげるわ」
レザリアは横たわるアリューシュの横に降り立った。
「エルフ、死にゆく気分はどう?悲しいのかしら」
楽しそうに笑うレザリア。
「あの男も、アドラーズに殺され・・・・・」
見上げたレザリアの表情は一変した。
暗黒結界が二つに割れ、消えていく。
「結界が斬られた・・・」
レザリアは動揺し、動きが止まった。今がなら一撃で葬れる。
「フン。あんな結界程度で殺せる方ではない」
振り返り、倒れたアリューシュを睨むレザリア。
「減らず口を」
「油断した貴方の負けですわ」
「死にぞこないが!」
アリューシュに向け、剣を振り上げたレザリア。
その頭上に、雷神の裁きが下る。
「ぎゃぁぁぁぁ・・・」
「アルティメット・オブ・トロン」
巨大な雷撃が大地を揺るがし轟音が響き渡る。レザリアは消滅した。
「私の・・最大の・・雷撃です・・わ」
アリューシュの意識は急速に薄れていった。




