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魔王を倒した英雄~300年後に飛ばされ世界を統べる~  作者: 乱丸
第三章~アジミール王国編~

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進軍

私は王都冒険者ギルドマスターオルオニス。

 アジミール王国での支部長だ。

冒険者達に対して責任があるのだ。


王都に魔族が居たらどうする。

 Sランクの冒険者は1人しかいないのだ。

             どうする。どうするのだー


まぁまぁマスター、カフィでも飲んで落ち着いて下さい。


ロクサーナ、すまんな。

   ・・・・・ニガッ!

          苦いぞ、苦すぎる。


お強そうな方々が来ているではないですか。

              お任せしましょう。


おお、そうか。

 じゃ、もう安心だな。麦酒で飲むか。はははは


何故か、イラっとしますわ。

   タマ、やっておしまいなさい。


がう


ひやぁぁぁぁぁ

アリストはオルオニスに念話を送り、状況を話した。 

 正確にはロクサーナに、だが。

「アリスト、どううだった」

 ベイルが心配そうに聞いて来た。

「神殿の監視が殺され、一部の兵士が動いた」

「兵士が動いたか、宰相はどうした」

「神殿に入るまでは確認した様だが、その後は不明だ」

「くそ、逃げたのか」

 ベイルは悔しがり、拳を叩き付けた。

「アリスト殿、兵士が動いたと」

 クセルセスが飛び起きて来た。

「目を覚まされましたか」

「それより、兵士達が動いたのですか」

「その様です」

「王宮には誰もいない。皆殺された。念話も使えない」

 王宮の念話使いは全て始末したか。

「アザードのギルドマスターに町の状況を聞いてみましょう」

{レオトスさん。聞こえますか}

{アリスト、無事だったか}

{はい}

{国王はどうなったのだ。魔族は}

{王宮は魔族に支配されていましたが、全て排除しました}

{魔族に・・・国王は}

{国王は亡くなりましたが、クセルセス王子がご無事です}

{亡くなってしまったか。助かったのは逆賊の王子殿下とは}

{逆賊なのですか}

{国王に逆らい、王国を転覆させようとし反逆者だと知れているぞ}

 クセルセスは反逆者か。これはマズいな。

{それも魔族の仕業です。国王が魔族に操られたいたのです}

{そうだったのか。しかし、今更民衆の見方を変えるのは難しいぞ}

{そうですか。ところで、町はどうですか}

{町は静かだ。魔族の影はないな}

{軍の動きはどうですか}

{先ほど、大軍が町を出たと報告があった}

{大軍が町をでましたか。まずいですね}

{軍は王都に向かったのではないのか}

{いいえ、ミルガルドでしょう}

{侵攻か。おい、戦争が始まるのか}

{おそらく}

{なんてことだ・・・全て魔族の仕業か}

{はい。暴動や混乱を招く者が居るかも知れません。気を付けて下さい}

{そうだな、了解した。しかし、戦争は止められないのか}

{国王も軍務大臣も将軍もいません。逆賊の王子では、今の所手だてがありません}

{そうか。民に被害が出ない様、ギルドも善処しよう}

{戦争を早く止められる様に、考えてみます}

{頼んだぞ}

 念話は切れた。

「殿下。アザードの軍が町を出ました」

「それは侵攻を始めたと言う事なのか」

「そうでしょう。どうされますか、国王」

「国王・・・そうだ、私が国王なのだ。止めなければ」

「はい。おそらく、国境の軍も進軍を開始するでしょう」

「まずい。無駄な戦いで、多くの命が」

 クセルセスは動揺している。

 この分では、軍部に念話は繋がらないだろう。

 たとえ念話が使えても、逆賊と知れているクセルセスでは意味がない。

 そもそも、将軍や兵士長の大半は魔族側だろうが。

「私を軍の前まで連れて行ってくれないか」

「国王。貴方を、ですか」

「そうだ。私が行けば・・・」

「行っても止まりません」

「なぜ・・・」

「気付きましたか。貴方は前国王に背いた逆賊。侵攻軍には魔族に先導されているのでしょう。逆賊として捕まるか、処分されるだけです」


国境砦。国王軍。

「全部隊。進軍」

 将軍の号令で、6千の兵士がミルガルドに侵攻を開始した。

「モハンド将軍、こんな夜に、侵攻開始とはおかしいのでは」

「ダレオス部隊長。国王の命令である。意見があるのか」

「確証はあるのでしょうか」

「貴様、私が虚偽を申しておると言うのか」

「いいえ。承服致しました」

 ダレオスは部隊へと戻って行った。

 アイツは邪魔になりそうだ。戦場で殺しておくか。

 開戦までは導いてやる。せいぜい殺し合うが良い。

 モハンドは口元に笑みを浮かべる。


アザード近郊、駐留軍。

 7千の兵士と3千の魔法師団が,第二陣として進軍を開始し。

「おい、何かおかしくないか」

「お前も、そう思うか」

「師団長が見当たらない。指揮を執っているのは副師団長だぜ」

「おかしいよな。こんな大きな戦いで、師団長がいないなんて」

「そこ、私語は慎め」

 この夜アザード近郊の駐留軍、中心人物20数名の姿が消えた。

 兵士達は不安の中ミルガルドへ向け、進軍。

 アザードの町からも6千の兵士が出陣している。

 計、2万2千の大軍がミルガルド王国に向け侵攻。

 各町や王都からも5千前後の兵士が出陣した。

 後軍と合わせ、5万以上の軍勢がミルガルドに向う。

 先陣が開戦するまで、最短で2日である。


{ロニエス。聞こえるか}

{・・・・・}

{ロニエス!}

{わー。なんだ、だれだ}

{ロニエス寝ていたのか}

{アリスト殿。こんな夜更けに、緊急ですか}

{緊急だ。アジミール王国が侵攻を開始した}

{え!そんなバカな。交渉は5日後です。それを無視して}

{魔族だ。アジミールは魔族に踊らされている}

{魔族に。アジミールの国王はどうなったのですか}

{殺された。助かったのは、クセルセス王子だけだ}

{マズいですよ。クセルセス王子は国家反逆罪で幽閉されていたハズです}

{それも、魔族の仕業だ}

{魔族が王家まで操っていたとは。交渉席で、我が国王の暗殺を計画していたのかも知れないですね}

{内情はある程度承知しているな。ならば、分かるだろう。クセルセスでは兵は止まらない}

{そうですね。戦争は回避出来ないでしょう。直ちに厳戒態勢を取ります}

{侵攻軍の指揮官は、魔族か魔族側の人族の可能性が高い}

{侵攻軍の中に魔族が居るのですね。承知致しました。魔族を想定した軍備を整えます}

{推測だが、先陣は2万ほどだ。増援も各町から進軍しているだろう}

{アジミールのほぼ全軍での侵攻ですね}

{北からの魔族進行も考えられるぞ}

{魔族が絡んでいるとなると、あるかもしれませんね}

{それと今、王権を復旧させ戦争を止める為の体制を整えている}

{そうなれば、テーブルは用意致します。ただ、攻め入る軍勢は排除しなければなりません}

{当然だ。ミルガルドにとっては、侵攻して来た敵国だ}

{攻め入って、アジミールを占領する。そう言う選択肢もありますが}

{ミルガルドの方針に口は挟まない。理由はどうあれ、戦争とはそういうものだろう}

{はい。悲しいものですが}

{イザール教団には気を付けろ。魔族とかかわりがある}

{宗教にまで、魔族が・・・了解です。警戒致します}

{上手く頼のんだぞ}

{承知致しました}

 念話は切れた。


アジミール王国は破滅への進軍を開始した。

戦争が始まっちまうぜ。

  どうするんだ、王子さまはよ。


なんか、頼りなさそうな感じだよね、あの王子様。


そうね、男は強くないといけないわ。


あらあら、王子様は大丈夫かしら。


私は、この国の王子だぞ。

     ・・・どうしよう。

   

もう、ベイルが王様になったらいいんじゃない。


いいわね、レイラ。さんせーい。


俺が王様か。ムフフ

  王様になったら、あんな事や、こんな事も出来るな。でへへ


鼻の下が伸びているのは、何故かしら。


( ゜д゜)ハッ!


お部屋に行きたいのかしら。


ひやぁぁぁぁ

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