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魔王を倒した英雄~300年後に飛ばされ世界を統べる~  作者: 乱丸
第三章~アジミール王国編~

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王族の末路

エルフ達を助け出し、王宮を進むアリスト達。


王宮の奥、待ち受ける魔族の影。

           クセルセスの運命は。


俺達にこの国の運命は握られている。

              責任重大だな。


私達は、ただの冒険者なのにね。


いいえ、私達は英雄の仲間になったのよ。


そうですわ。私達はもう、英雄ですわ。


魔族め、俺の青春を返せ~


クセルセスの案内で、王宮内を駈ける。

 エルフ達は敵から奪った武器を手に、強力な力を発揮した。

 行く手を阻む敵兵を、エルフ達が制圧していく。

「なぁ、アリューシュ。エルフって皆、あんなに強いのか」

「なんですか、ベイル。エルフは元々狩人ですわ。あのくらいは、普通の事ですわ」

 エルフって、もしかして恐ろしい種族なのか。

「ベイル、そんな怖くないですわエルフは。優しい者達ですわよ」

「そ、そうか」

 アリューシュ、心を読めたのか。

「嫌ですわ、ベイル。そんな顔していたら分かりますわ」

「顔に出てた?」

「それに、今は、あなた達の方が強いですわよ」

 3人が驚く。

「本当か、俺達、強くなったのか」

「ええ、自身を持って下さいまし」

「レイラ、クルーシ、聞いたか」

「なんか、実感ないね。あはは」

「私は、すっごい魔法を使える様になったわ」

 あらあら、私の仲間は可愛いですわ。

 微笑むアリューシュ。

 アリューシュ様、人族などと仲良くするなんて。

 むくれるルミローネであった。

 そんな中、魔族が現れた。

 魔族が兵士を引き連れている。魔族に付いた兵士達。

 相当数の兵士が魔族に操られている様だ。

「俺達に任せな」

 ベイル達が飛び出した。タマが続く。

 何故か3人共、嬉しそうだ。

 まだ若い魔族だな。タマとエルフ達が居れば余裕か。

「ベイル、任せたぞ」

「おう、余裕だぜ」

 その調子に乗る所が心配なのだよ。いい所でもあるのだが。

 レイラとクルーシが親指を立て、こちらも見る。

 任せたぞ、2人共。

 タマは中指を立て、ウインクして来た。

「がう」

 指が違うぞ、タマ。


王の間、扉の前に下位魔族がいる。

 周囲には、血だまりが出来ていた。

 クセルセスは恐怖を断ち切る様に、毅然と言う。

「魔族、そこをどけ」

「ん~第一王子様か。遅いじゃねえか。腹へって、兵士を食っちまった」

 巨大な口を持つ、岩の様な下位魔族。

「兵士を食ったのか」

 クセルセスは怒りに震えている。

 アリストが前に出る。

「魔族、国王は扉の向こうか」

「ああ、いるけどな。もう魂はないぞ」

「なに、魂が・・・国王は死んでいるのか」

 苦悶の表情を浮かべるクセルセス。

「肉体はあるけどな。げへへ、ただの肉隗だ」

「肉隗・・・父上・・・弟は、弟は無事なのか」

「弟、俺は知らねぇよ。それより、お前達を食っていいと言われているのだ」

 アリストの表情が変わる。

「俺達を食うだと。経験の浅い魔族が、面白い事を言う」

「下等種族が、生意気に・・・」

 魔族が動くより早く、アリストの剣が唸る。

「がぁぁ。見えなかった・・・」

 下位魔族は、両断され絶命した。


大きな扉の向こう、魔族の魔力を感じる。

 6つ。一つは大きい。上位魔族か。

「行くぞ」

 全員が息を飲み、身構える。

 扉を開けた。

 広い空間。謁見室か。

 玉座に国王が鎮座し、横に立つ貴族。

 魂の抜けた国王は人形の様だ。

「父上・・・」

「ようやく来ましたか。お待ちしていました」

 玉座の横に立つ、貴族が一礼する。

「ロシタム公爵、貴様が父を・・・」

 クセルセス王子は怒り、叫んだ。

 アイツは魔族だな。周りにも魔族が潜んでいる。

 ロシタムが口を開く。

「悲しむことは無い、クセルセル王子よ。貴方も死ぬのですから」

「私を殺すつもりか。宰相の命令か、ヤツは何処にいる」

「クククッ。あの方はもう次に移られた。後始末は我らの仕事なのでねぇ」

 逃げたか。

「ロシタム公爵、弟は何処だ。生きているのか」

 ロシタムは嘲笑う。

「弟ですか。あれはバカな男でしたねぇ。私達を利用しようとするなんて」

「なんだと」

「貴方の弟が、我ら魔族と手を組んだのですよ」

「バカな・・・嘘だ。アイツがそんな事を」

「我らを利用し、人族を支配する。愚かな事ですねぇ。利用されたのは自分だとも知らずに」

 ロシタムは両手を広げ、天を仰ぐ。

「あの愚か者のおかげだ、苦も無く王国の支配が出来ましたよ。ハハハハッ」

 ロシタムは高笑いを辞め、アリストを睨む。

「ですが、貴方のせいで計画は中止となってしまった」

 周囲から、大臣を連れた下位魔族が5体現れた。

 大臣達の表情がない。

「大臣を・・・殺したのか」

 クセルセスは絶望に崩れ落ちる。

 生きてはいる。だが、精神を破壊されたのだろう。

「まさか、去年亡くなった母上も貴様が殺したのか」

「あれは、勘のいい女でしてね。邪魔なので排除したまで」

「母上まで。何と言う事だ」

 クセルセスは涙を流し、嘆いた。

「うおぉぉぉ。私が、早く気づいていれば・・・・」

「うるさい王子だ。貴方もあの女の元に送ってあげますよ」

 ロシタムはアリストを再び睨む。

「貴方を殺し、計画を元に戻しましょう」

「よく喋るゴミだ」

「ククッ。その口、塞いであげますよ」

 ロシタムが小さな黒い球を取り出した。

「我らの技術の結晶です。楽しんで下さい」

 ロシタムは黒い球を国王の口に入れた。

 下位魔族達も黒い球を大臣に飲み込ませる。

 国王と大臣達の身体が変貌していく。

「何なのだ、これは」

 驚愕するクセルセス。

「王族が、そんなに取り乱してはいけないなぁ。あ、弟の事を忘れたいました」

 ロシタムの姿が魔族へと変わっていく。

「扉の前にいた者が、食べました」


人族の貴族も、なかなか良い物ね。

      この葡萄酒も美味しいし。

食べ物も、全然違うわ。


バリーゼ様。食べ過ぎでは。

 

なあに、貴方も食べたいのかしら。

    デザートを持ってきてちょうだい。

 

いいえ。バリーゼ様の体重が・・・・


( ゜д゜)ハッ!

 ぷるぷるぷる。


私、ちょっと走って来ます。おほほほほほ

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