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魔王を倒した英雄~300年後に飛ばされ世界を統べる~  作者: 乱丸
第三章~アジミール王国編~

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それぞれの決着

さぁ、決着だ。 

 魔族だろうが倒して見せるぜ。


私の相手と交換して下さいまし。


それは、遠慮しておきます。


お姉様、ごめん。私もムリ。


私も、ムリです。


アリストさま~


俺の相手は上位魔族だからな・・・手が離せない。


余裕のくせに、酷いですわ。

  タマ、貴方しかいませんわ。


がう!(;'∀')


タマが、いませんわ。タマ~


野生の危険察知能力はすごいのね。タマ。

       レイラの谷間に隠れるタマで、あった。

アリストの神速の剣技と渡り合うレミアス。

 双方距離を取る。

「魔族の割には良い腕だな」

「ふふっ。剣は貴族のたしなみ、と聞いたものでな」

 レミアスの頭上に魔法陣が浮かぶ。

「次は魔法で行こうか。ダーク・ソニック」

 暗黒エネルギーを纏う真空波が複数、放たれる。

「エアリアル・ハーケン」

 大規模な真空の刃がダーク・ソニックを全て弾く。 

 真空の刃はレミアスの頬をかすめ、燃え上がる屋敷を粉砕した。。

 頬から血が流れる。

「この、私の顔にキズを・・・」

「なんだ、不細工を気にしていたのか」

 怒りをあらわにするレミアス。

「下郎が、ひき肉にしてくれよう」


ドラスの鉾が空を斬る。

 ベイルの戦斧がドラスを捕らえた。

「くっ、戦斧が通らねぇよ!」

 全力で戦斧を振り切る。

 ドラスは吹き飛び、燃え上がる壁を突き崩した。

 微かに残った館が崩れ落ちる。

 クルーシのフレイム・バーストが追い打ちをかける。

 連続で爆発。黒煙が立ち登る。

 瓦礫の中から超高密度魔力砲が撃たれた。

 タマが雷撃で迎え撃つ。

 衝突し爆発。黒煙の中から姿を現すドラス。

「なかなか」

「ねぇ、アイツ、首から血が出ているよ」

 レイラが気付く。下アゴ、首の付近から血が流れていた。

「本当ね。もしかして、あの色の違う皮膚は弱いのでは」

「おお、良い事に気付いたな。レイラ、クルーシ。狙ってみようぜ」

 ベイルは戦斧を握る手に力を込める。

「行くぞ」

 タマが先陣を切った。

 雷撃が無数の矢になりドラスを襲う。

 魔力弾で雷撃を相殺する。

 ベイルの戦斧が鉾で弾かれた。

「大人しく食われろ!」

 ドラスが叫び、背後に魔法陣が出現。

「デス・ウイップ」

 魔力で作られた10の黒い鞭がベイル達を襲う。

 襲い掛かる鞭を避ける。

 鞭が大地を抉り取る。

「何て威力だよ」

 ベイルの額に冷たい汗が浮かぶ。

 鞭がレイラとベイルを同時に襲う。

 タマが背後から襲い掛かる。

「魔物が」

 タマが鞭で弾かれ、瓦礫に突っ込む。

 レイラは剣で鞭を弾き、間合いを詰めた。

 同時にベイルが頭上からの攻撃。

 死角から鞭が飛来し、ベイルが巻き取られた。

 巻き付けられた鞭が、ベイルを締め上げる。

「ぐあぁぁぁ」

「ベイル!」

 助けに行くレイラを、数本の鞭が襲う。

 捌き斬れず、協力な一撃を喰らった。

「ウグッ」

 吹き飛び、瓦礫の叩き付けれる。

「レイラ!私の仲間を・・・ゆるさない」

 クルーシの魔力が膨れ上がる。

 掲げた杖が眩い光を放つ。

「ライトニング・ブレード」

 光の刃が鞭を切断した。

 投げ出され、動けないベイル。

「バカな、俺のデス・ウイップが!」

 クルーシの連続攻撃。

「ライトニング・ショット」

 10数本の光の矢がドラスを襲う。

 爆裂が起きる。

「うがぁぁ」

 よろめくドラスにタマの牙が食い込んだ。

 超高圧放電。

「ギヤァァァ」

 立ち上がったレイラの剣が下あごから頭部を貫いた。

「魔族はキライなのよ」


アリューシュの雷撃魔法。

 イータは爪で弾く。

 雷撃はイータの周囲に四散し爆発。

 イータは薄気味悪い笑いを浮かべている。

 不快ですわ。

 ですが、あの爪は雷撃と相性が悪い様ですわ。

 イータの攻撃が頭上から迫る。

 アリューシュは後方に飛び、渾身の一撃。

 大鎌を受けたイータの爪が折れた。

「なぁ!」

 イータは距離を取った。

「ヘル・フレア」

 漆黒の炎がアリューシュを襲う。

 アリューシュは飛び上がり回避。

「ストライク・オブ・トロン」

 天に雷鳴が轟き、雷神の鉄槌が落ちる。

 イータを直撃し、轟音が響きわたる。

「ぐうう」

 イータは耐えた。

「これを耐えるのですか」

「この鎧は素晴らしい。魔法では俺を倒せないぞ」

 お姉様なら、影も残さず蒸発させていますのに。

 情けないですわ。

「ますます怒りが増しましたわ」

 アリューシュが踏み込んだ。

 イータの爪が水平に走る。

 身をかがめてかわし、大鎌を救い上げる。

 のけぞり避けるイータ。

 返す大鎌で斬り下ろす。

 イータは鋭い牙で大鎌を止めた。

「ぐふふふ」

 牙からヨダレが垂れ、大鎌に伝わる。

 ひぃ~キモイ・・私の相棒が・・・・

 デス・サイズ・グリード(大鎌)がまんして下さいまし。

 イータの口の中に、大鎌を力いっぱい押し込んだ。

「がはぁ」

「魔法は効かない?体の中はどうかしら」

「ふがぁ」

「ドラゴニック・ライジング」

 大鎌を伝い、雷撃がイータの体内を駈け廻る。

「ぎあぁぁぁぁ」

 イータは焦げカスとなり、消滅した。

「私の大鎌が、こんなにばっちくなってしまいましたわ」

 落ち込むアリューシュだった。


レミアスの魔法攻撃が荒れ狂う。

 アリストの剣が全てを斬り裂く。

「剣で魔法を切り裂くとは。貴様は何なのだ」

「言ったろう、ただの敵だ」

 アリストが一足飛びで踏み込む。

 レミアスの剣が粉砕され、角が一つ斬り飛ばされた。

「ぐわぁぁぁ。私の角が~」

「1本、残っているだろ」

「おのれ~」

 レミアスの魔力が上昇する。

「ハイ・フィーヴァ・ルーム」

 アリストを結界に閉じ込めた。

「そこからは逃れられまい。超高熱空間で燃え尽きろ」

 結界内の温度が上昇する。

「フッ。こんな脆い結界で閉じ込めたつもりか」

 アリストの魔力が爆発的に上昇する。

「うおぉぉぉぉ」

 飽和した魔力が結界を破壊した。

「信じられん。何なのだ」

 一瞬で、レミアスの背後を取る。

 残った角を掴み、地面に投げつけた。

「ガハァ」

 地面にめり込むレミアス。

 上空からレミアスに蹴りを落とし、踏みつける。

「ぐわぁぁぁ」

 衝撃で、更に地面にめり込んだ。

「何を企んでいる」

「貴様が知る必要はない」

「そうか」

 足に力を込める。

 骨の折れる音が響く。

「があぁぁぁ」

「イザール教団と魔族の関係は」

「気になるのか、下郎が」

 レミアスの目が泳いだ。

「フン、関係はありそうだな。素直に話せ」

 剣で両足を切断。

「ぎゃぁぁぁぁ」

 氷の様に冷たい目で見下ろすアリスト。

「消えた死体はどこに行った」

「貴様に言う事などないわー」

 頭上に魔法陣が浮かぶ。

「死ねー」

 魔法陣から黒い雨が降り注ぐ。

 これは、マズい。

 アリストは素早く離れる。

「いずれ、貴様らは死に絶えるのだーはははは」

 黒い雨が降り注ぎ、レミアスが溶けていく。

「酸の雨か」

 レミアスは酸の雨を受け、溶けて消滅した。

 後には白い煙が漂っている。

 こいつが言っていた魔族の名。


パリーゼ、そうか、300年前に聞いた名だ。


はぁ~キモイのは、もうイヤですわ。

 次は、ベイル。お願いですわ。


え~俺かよ。

 俺もキモイのはムリ。


仕方ないな。キモイ運がいいのだろ。


そんな運はいりませんわ~

 タマ、なんとかして下さいまし。


がるがる

(イヤです)


やはり、お払いに行かなくては・・・・

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