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魔王を倒した英雄~300年後に飛ばされ世界を統べる~  作者: 乱丸
第三章~アジミール王国編~

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国境を越えて

さぁ、出国だ。

 しかも、三章突入だ。

 アジミールはどんな王国何だ。


その前に、アジミールの国境までが、危険案だよ。

 気を締めないと。


昆虫型がいないといいわね。レ・イ・ラ・うふふふ


やめて、あれは無理よ。生理的にむーり!


あらあら、みんな楽しそうですわね。

 第三章突入ですわ。新た気持ちで挑みますわ。

 皆さまも楽しんで下さいまし。ペコ

出国前夜。

 荷の最終確認がされる。

 両国の関係悪化に伴い、規制が厳しくなっているのだ。

 元々、武器や防具の輸出は当然禁止だ。

 鉱石なども規制がかかっている。

 荷は主に、衣料品や食料品、装飾品、生活魔道具と一部の鉱物などなどだ。


大陸最西端のミルガルド王国は肥沃な大地と豊富な資源を持つ、豊かな国だ。

 そして、魔法技術の最先端国でもある。

 生活魔道具はミルガルド王国の独占状態らしい。

 この技術は各国が欲しているが、製造工程は隠蔽され厳格に管理されている。

 東の国々は資源の乏しい国もあり、生活魔道具や鉱石を欲している。

 不毛地帯がある為、流通経路はアジミール王国を通るしか方法が無い。

 その為、戦争があっても流通を止めない様に各国は圧力をかけている。

 この流通を任されているのがカミール商会だ。

 アジミール王国は戦争時でも、この流通を止める事が出来ない。

 止めてしまえば、王国連盟条約違反となり全ての王国から攻撃を受けてしまう。


アジミール王はミルガルド王国を支配する事で条約を無効にし、利益も独占出来ると考えた。

 そうして、10年前の侵略戦争を起こした。

 戦争は、ミルカルド王国の勝利で和睦し、アジミール王国は多大な賠償金を支払った。

 そして今、また戦争を起こそうとしている。

 愚かな事だ。


全てアリューシュに聞いた事だが。


翌朝、無事国境を出発した。

 ここから先は更に危険が伴う。

 アジミールの国境砦まで馬車なら夜中には到着する。

 夜中に入国は出来ないので、実質2日だ。

 この間は、ほぼ無法地帯である。

 強力な魔物、盗賊、それに隠れ住む獣人に襲われた、と報告もあるらしい。

 岩場地帯が続く街道を進む。

 南側は岩地の先に大きな森林地帯が広がっている。遠くには雄大な山々が見える。

 北側は休火山の岩山が連なる。その向こうは不毛地帯、そこを越えれば魔族領だ。


谷間の街道を抜けると広大な景色が広がっていた。

「いや~国を出るのは初めてだぜ。自然は凄いな、雄大だ」

 ベイルは感動している様子だ。

 レイラもクルーシも景色を眺め、自然を満喫している。

 一行は岩陰で昼食を取り、先に進んだ。


砂地が広がる場所で、魔物と遭遇する。

 サンド・スコーピオンが2体。Aランクの魔物だ。

 人の3倍程の大きさで、大きなハサミを持っている。

 馬車を止め、護衛団の魔法使いが結界を張った。

「アリスト、1体任せたぞ」

 クレイズが叫び、護衛団を引き連れ魔物に向かって行く。

 馬車から身を乗り出し応援するアルテシア。

 毎回、落ちない様に引っ張る侍女。

 ご苦労様。

「アリスト、行くぞ」

 ベイルが先陣を切り、レイラが続く。

 クルーシの爆裂魔法が炸裂。

 だが、サンド・スコーピオンは素早くかわした。

「あんなに速いの、大きいのに」

 ベイルが飛び、真上から戦斧を叩き付ける。

 大きなハサミで戦斧は弾かれた。

「くっ、傷一つ付かねぇぞ。あのハサミ」

 尾針がベイルを襲う。

 レイラが尾針を弾じきに行く。

 アリューシュが叫ぶ。

「レイラ、ダメですわ」

 剣で尾針を弾くと、毒液が飛び散った。

「あっ、くぅぅぅ」

 レイラの身体に毒液がかかる。

「レイラ」

 アリューシュが素早くレイラを抱え離脱する。

 追う、サンド・スコーピオン。

「真空波」

 アリストの斬撃が飛ぶ。

 ハサミを一つ斬り落とした。

 サンド・スコーピオンは目標を、アリストに変えた。

「この、魔物が~」

 横から怒りのベイルが斬り込む。

「うおぉぉぉ」

 戦斧が神速を越える。

 サンド・スコーピオンの足と胴を斬り裂いた。

「グオォォォォ」

 咆哮し、火炎を吐く。

 ベイルに火炎が直撃。

「うおぉぉぉ・・・・あれ」

 結界がベイルを覆っている。

 クルーシが親指を立てた。

 アリストが宙を舞う。

「真空烈波」

 真空の斬撃がサンド・スコーピオンを両断。

 同時に放たれたクルーシの火炎魔法が、サンド・スコーピオンを焼き尽くした。

 アリューシュが治癒魔法でレイラを回復させる。

「お姉様、ありがとう」

「気を付けて下さいまし」

 アリューシュはにっこりと微笑んだ。


クレイズ達護衛団もサンド・スコーピオンを無事倒した様だ。

「アリスト、そちらも終わったか」

「はい。皆さんも無事で何よりです」

「では、先を急ごう」

 魔力感知が反応がした。

「クレイズさん」

「どうした」

「魔物の動きがおかしい」

「どういう事だ」

「多くの魔物がこちらに向かって来ています」

「なんだと。どれくらいだ」

「サンド・ワームクラスが100体以上です」

「なんだその数は、以上だぞ。逃げられるのか」

「難しいでしょう。囲う様に四方から向かって来ます」

 魔物の中に、大きい反応が2つ。魔族か。

「クレイズさん。馬車を岩陰に避難させて下さい」

「お、おう」

 クレイズは慌て、団員に指示を出す。

 アリューシュが指示を出し、ベイル達はすでに戦闘態勢に入っている。

 アリストはエマルドの元に行った。

 不安そうなエマルド達。

「ここを目指して、高ランクの魔物が大量にせまっています」

「何か異常な事が起こっているのでしょうか」

「その中に、魔族もいます」

「魔族」

 エマルド達に緊張が走る。

「私が魔族に狙われている様です。巻き込んでしまいました。申し訳ありません」

「そうですか」

「魔物の一画を斬り崩し、必ず退路を作ります。護衛団と共に逃げて下さい」

 何かを言いかけたアルテシアを制し、エマルドは落ち着いた口調で答える。

「事情は聴きません。ですが迷惑ではありませんよ。むしろ恩人である貴方達の助けになるのなら、嬉しいのです」

 アルテシアは強く頷いている。

「そうだぞ、アリスト」

 クレイズが歩み寄って来た。

「お前がいなければ、俺達はすでに死んでいただろう。感謝しているのだ」

 クレイズはアリストの肩に手を置いた。

「俺達は友達、なんだろう」

「クレイズさん」

「まったくよぉ、水臭いんだよなぁ、お前は」

 いつの間にかベイルもいた。

「ベイル」

「俺達はラタールの翼だ。仲間だぜ」

 みんな・・・

「そうだな、魔族は2体だ。俺が必ず倒す。魔物は任せたぞ」

「おう」

 馬車を中心に、円を描くように布陣した。


「アリスト様」

「アリューシュ、どうした」

「私は最近、人族を少し好きになりましたわ」

 そう言って笑った。

「魔族は2体だ。アリューシュは魔物を頼む」

「アリスト様、魔物はベイルたちで十分ですわ。彼らは強くなりましたもの。それに」

 アリューシュは俺の顔を見つめる。

「300年前より私も、強くなりましたのよ」

 笑顔のアリューシュは、アリストの前に立ち砂塵を睨む。

「来ますわ」


砂塵を巻き上げ、魔物と共に魔族が迫って来る。


また、大群だよ。今度は魔物だってよ。


なんか、魔族もいるらしいよ。


私の大魔法で粉砕します。ふふふ


頼もしいですわ。

 でもクルーシ。味方のいない場所に放つのですよ。


てへ


次回は私が活躍しますわ。

 楽しみに待っていて下さいまし。


おーい、主役は俺だぞー。

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