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魔王を倒した英雄~300年後に飛ばされ世界を統べる~  作者: 乱丸
第二章~王都、旅立ち編~

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闇奴隷商人の館

しかし、アリューシュが王族だったなんてな。

   びっくりだぜ。


お姉様なら、納得だよ。

 強くて、美しくて、気品に溢れてる。

 くぅ~最高だぜ。


あらあら、褒めすぎですわ。

 でも、私のお姉様はもっと強くてよ。

 人魔大戦の英雄の一人ですもの。


うっそーすごおーい。

 私、お姉様のお姉様に早く会いたいわ~


俺も早く合いたいぜ。

(ちょー美人さんなんだろうな。ぐふふっ)


あら、ベイル。お顔がいやらしいですわ。


怒 怒 怒 怒!

        むんず。


ひぃ~クルーシ。お仕置き部屋だけは勘弁してくれ~


ベイル、災難だな。

 でも、アイツそんな美人だったっけ。

 性格もきついし。


あら、アリスト様もお仕置き部屋に行きたいのかしら。


( ゜д゜)ハッ!


さ、さぁ、悪党退治だな。

  気合入れていくか。



ヨシュアの子孫との対面で、ヨシュア本人に会えるとは思わなかった。

 マクレース侯爵も驚いていたな。

 その後の会話がぎこちなかった。そのうち慣れるだろう。

懐かしい気分になり、王城を後にした。


王の用意してくれた、高級宿屋に向かい食堂で夜食を済ませた。

「うそー。アリューシュって王族だったのー」

「クルーシ、声が大きいですわ」

「あ、ごめんなさい。アリューシュ。でも女王様の妹って」

「流石はお姉さま。上品の質が他者とは違うもの」

 レイラ、驚かないのだな。

 ベイルは固まっている。

「今まで通りでお願いしますわ」

「いいんですかい」

「ええ、ベイル。私は冒険者のアリューシュですもの」

「そうか。良かったよ。王族とか、接し方がわからねぇからな」

 ベイルは安堵の笑顔を見せる。

 そこに年配の騎士が入って来た。

「失礼致します。王国騎士団、副団長ルベウスと申します」

 いかにも真面目そうな40才程の騎士が平伏する。

 周囲の客達が驚いている。

 視線が痛い。

「アリューシュ様。ラタールの翼の皆様、お迎えに参りました」

 アリューシュの事を聞かされたのか。真面目だな。

「ルベウス殿、私は冒険者のアリューシュですわ。他の方と同等でお願いしますのよ」

「はっ。承知致しました」

 ルベウスは立ち上がり一礼した。

「では、ご協力お願い致します」

「じゃ、皆行こうぜ」

 ベイルに促され、ルベウスに付いて行った。


 王都東地区。この辺りは貧困街らしい。

 古い建物。朽ちかけた家。清潔感とは程遠い路上と異臭。

 いつの時代もこんな場所はあるのだな。

大通りから外れた路地裏。暗がりの中、明かりの漏れている大きい館がある。

表向きは普通の奴隷商人。裏では違法な人身売買か。

欲に眩んだ成れの果て、か。

「あそこが闇奴隷商の拠点になります」

 建物の影に潜み、ルベウスが指示をだす。

 騎士30人が音もなく明かりの漏れた館を囲む。

 セルギスの言う通り、若い騎士が多く、十代の騎士もいる様だ。

 浮足立っている者もいる。経験不足・・・ね。

 予想敵数は20人前後。内、用心棒が15人。奴隷が50人。

 俺の提案で突入するのはラタールの翼とルベウス以下騎士5人。

「ルベウス殿、隠し通路などは抑えてありますか」

「隠し通路は1本確認し、抑えてあります。アリスト殿」

 お、魔力を隠蔽して近づく者がいるな。敵意は無さそうだ。

「ルベウス殿。そこの暗闇にいる人物はどなたですか」

 ルベウスは驚き振り返った。

「これは殿下。なぜここに」

 殿下?

「ルベウス殿。お邪魔してすまないね」

「伯爵邸の方に行かれたのでは」

「あちらは部下に任せたよ」

 殿下と呼ばれた男はこちらを見る。

「ご挨拶が遅れ申し訳ない。魔法師団、師団長のロニエスと申します」

こちらに向かい一礼する。

「ご機嫌麗しく、アリューシュ王女様。こう見えて私、第二王子でして」

 アリューシュの手を取り、手の甲に親愛の口づけをした。

 顔を上げニコリと笑うロニエス。

アリューシュの笑顔が引きつっている。

 第二王子が魔法師団長なのか。まだ20才位だろう。王族だからか、実力なのか。

 しかし、軽いノリの王子だな。

「で、こちらがラタールの翼の皆さんですか。宜しく」

 王子だと聞いてベイル達3人は直立不動で一礼する。

 ロニエスは俺をチラっと見て、目礼した。

 一応、俺の事は聞いている様だな。

 赤い髪の第二王子か。整った顔だが、軽薄そうな顔付きだな。

ヨシュアを軽薄男にしたような感じだ。少し不愉快な気分になる。

「さて、ルベウス殿、突入するのでしょう。私も行きます」

「殿下に危険な事はさせられません」

「ルベウス殿、殿下は辞めてくれよ。堅苦しくていけないよ」

「はっ。ですが、ロニエス様には外で待機をお願い致します」

「嫌だ」

「嫌だって、貴方。子供じゃないのですから」

「ほら、待機している騎士もラタールの皆さんも待ちくたびれていますよ」

「しかし」

「はい、皆さん。行きますよ」

 ロニエスは堂々と建物入り口に歩いて行った。

 慌てるルベウスの肩に手を置き、首を振る。

「諦めましょう、ルベウス殿」

「アリスト殿」

 気を取り直してロニエスに続いた。

「アリストよ。本当に正面から行くのか」

「なんだ、ベイル。怖気づいたか」

「バカいうなよ。想像より荒々しいと思ってよ」

「そうだな。見せしめのつもりで派手にやるのだろう」

「他の悪党への見せしめってか。なるほどね」

「気を付けろよ。奥に何か凄いのが居るぞ」

「本当かよ。魔族か」

 途端に青ざめるベイル。

「魔族よりは弱そうだぞ」

「なんだよ。楽勝じゃん」

 急激に自信を取り戻すベイルであった。

「魔法の罠が張ってあるね」

 扉の前に立つロニエスが笑顔でアリューシュを見た。

 やれ、って言っているよ。この人。

 アリューシュが諦めた様な顔で頷いた。

「小賢しい事ですわ。クルーシ、やっておしまいなさいですわ」

 面倒事をクルーシに投げやがった。

 だが、クルーシは嬉しそうに杖を掲げた。

「まかせて。フレイム・バースト」

 おーい、その魔法じゃ館ごといや、ロニエスごと吹き飛ぶぞ。

 大音響と共に館の半分が崩壊した。

 ロニエスには防御結界を張ったので問題ないが。

 クルーシを見る。

「てへ」みたいな顔をしている。

 ロニエスは目が点になり、から笑いをしている。

 館内は大混乱だ。

 まぁ、奴隷達は地下牢にいるので問題はないが。

 ため息しか出ない。

 ルベウスと騎士達は、館内に突入して行く。

 続いてベイルとレイラが突入した。

追う様にクルーシとロニエスが突入。

最後に俺とアリューシュが渋々突入する。


クルーシは加減を知らないよな。

 ロニエスが粉々になる所だったよ。


はははは

 クルーシさんの魔法は凄いですね。はははは


おーいロニエス、大丈夫か。


はははははは。大丈夫です~ははははは


壊れちゃったよ。


しかーし。その顔で腑抜け顔は許せん。

 ヨシュアが腑抜けの様にみえるぞ。


ん・・・・・アイツも普段はあんな感じだったっけ。


ふざけるなよ、むっつりスケベ。

 だいたい、なんなんだ。あの子孫は!

           俺の顔で腑抜けるなー


おいおい、過去の人がほいほい出て来てはダメですよー。

             よっちゃん。ぷーっ、くすくす。


よっちゃんはやめてくれ~


はいはい、もう突入しますわよ。

 次回も楽しみにして下さいまし~

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