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魔王を倒した英雄~300年後に飛ばされ世界を統べる~  作者: 乱丸
第二章~王都、旅立ち編~

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王都と子孫

色々あったけど、やっと王都だな。


な、な、王都観光しようよ。


そうね。王都は久しぶりだもの。


あらあら、皆さんはしゃいじゃって、可愛いですわ。


ここが王都か、なつかしい。


あら、出迎えの騎士がいますわ。


なぁ、なんか厄介事に巻き込まれたりしないよなぁ


ぐふふふふっ

 早く来い。コキ使ってやるぞ。ふふふふふっ


あの騎士さん。何かたくらんでますわ。


俺は王都観光に行くんだー


お前は色町だろ。


また、やめてくれ・・・・・ひぃ!

(頭を掴まれ、引きづられていった)


無事を祈っているよ。

魔族との戦闘から数日が過ぎた。


騎士達は俺の言う事を素直に聞くようになった。

 魔物との遭遇が数回あったが問題なく討伐した。

 魔族は現れなかったが、王都で何かを企てている可能性がある。

 警戒は必要だ。

 魔族の襲撃から12日、無事王都イクリオンに到着した。


 ここは300年前に、幾度となく魔族の侵攻を防いだエルシア王国の堅城だ。

 崩れた城壁も過去の痛みを消す様に、美しい姿を見せている。

 ヨシュア、ここを王都にしたのか。

 お前らしいな。


城門に着くと騎士10人が出迎えた。

「マクレース辺境伯爵一行様、お待ちしておりました」

 王都の騎士達が一礼する。

「護衛団、団長バストミルであります。お出迎え感謝致します」

「王国騎士団、団長セルギスだ。護衛ご苦労」

 マクレースが馬車からセルギスに声をかけた。

「久しいな、セルギス団長、出迎え済まぬ」

「ハッ。辺境伯爵様、御健創で何よりで御座います」

 セルギスは深々と一礼する。

「では王城までご案内致します」

 王城まで活気のある道中が続く。

 過去に比べ、城下町は大きくなっている。

大きな店や露店などたくさんの店が軒を並べ、人も多い。

エルフやドワーフも時折見かけた。

 大きな奴隷商店もある。

 貴族らしい一行は獣人を連れていた。

 奴隷か。まぁまぁの身なりをした獣人だ。そこまで酷い待遇では無さそうだ。

 瓦礫だらけだった町が、美しい街並みを人々の賑わいが彩っている。

 人々の生きる力とは凄い物だ。

街並みを見ていると、セルギスが声をかけて来た。

「君が魔族を倒した冒険者のアリスト殿ですか」

 セルギスは30才半ばくらいの年齢だろう。

整った容姿の精悍な顔つきだ。白金食の髪に鋭い眼光だが、優しい光を灯している。

 高身長で均整の取れた体格だが、所作にも品があり高位の貴族なのであろう。

 強者の覇気も感じる。

「はぁ、一応そうですね」

「ハハハッ。控え目なのですね。王国騎士団長のセルギスです」

「冒険者のアリストです」

「気に障ったらすまないが、本当に髪が黒いのだね」

「いいえ、珍しいようですね」

「すまない。黒髪の人物は初めて見たものでね。名も英雄と同じなのだね」

「よく言われます」

「魔族を倒したのだ。強さも英雄級だね」

「隣のアリューシュが強いですよ。Sランクの冒険者ですから」

「おお、知っているよ。エルフの美女で冒険者最高ランクの強者、アリューシュ殿ですな。セルギスです。お見知り置きを」

 アリューシュは軽く会釈する。

「実は今回の事件、ある貴族が首謀者と判明したのだよ」

「連れて来た罪人達の尋問無しで判明したと」

「ああ、密告があってね」

「密告、いつですか」

「3日前にね」

 魔族と戦ってから9日後か。魔族との関係を示す証拠を消すには十分な時間だな。

 貴族は切り捨てたか。

「そこで今夜、貴族の屋敷と違法奴隷商のアジトに踏み込む。君達も来てくれないかね」

「なぜ俺達に。騎士団の仕事でしょう」

「情けない話なのだが、10年前の大規模な戦闘で多くの兵士が失われてしまった。今は経験の浅い者が多いのだ」

「それで、俺達に」

「同行の騎士団は辺境伯爵様の別邸警護が在るだろう。冒険者に頼るのは騎士の矜持にかかわるのだが、部下の命には代えられん。それに」

「それに、何でしょう」

「君たちは魔族を倒した程の強者だ。マクレース辺境伯爵様の信頼も出来る」

「それで初めて会った者を信頼する、と」

「ハハハッ。それだけではないぞ。私は人を見る目には自信がある。そうだろうアリスト殿」

 騎士にしては変わった人だ。

「分かりました。但し、条件があります」

「条件か、何だね」

「俺達は冒険者のパーティーです。作戦には全員参加。あと報酬が必要です。俺達は冒険者なので」

 セルギスは笑った。

「なるほど、了解だ。報酬は用意しよう。貴族に関しては極秘事項だ。公表すれば死罪だ。忘れないでくれ」

「了解しました」

「それでは、22時に迎えを出すとしよう。貴族邸は騎士団で奴隷商の方は騎士と貴方達で頼みますよ」

 セルギスは隊の先頭に戻って行った。


 しばらくして、王城ミルセティアに到着した。

 城内に待機していた警備兵に罪人を引き渡し、衛兵の案内で謁見の間に向かう。

 向かうのは、マクレース辺境伯、アリューシュと俺だ。

「辺境伯爵様、私達も宜しいのでしょうか」

「フフフッ。良いのだよ。国王様のご指名なのでな」

 国王、ヨシュアの子孫か。なにか変な気分だ。

「着いたぞ。君達、準備はいいかな」

 豪華で大きな扉の前に着いた。槍を構えた衛兵が両脇に控えている。

 少し緊張してきたな。国王謁見なんて10年、いや310年ぶりだ。

 アリューシュは落ち着いているな。流石は長寿のエルフ。経験豊富なのだろう。

「では、参るぞ」

 マクレース辺境伯が衛兵に目配せする。

 衛兵が扉を開けた。

「マクレース辺境伯爵様。冒険者様2名。ご到着で御座います」

 誰かが大声で到着を告げる。

 赤い絨毯が一直線に敷かれ、その先の玉座に国王と王妃が鎮座する。

 横に立っているのは皇太子か。ヨシュアの面影がある。

 20才半ばの凛々しい若者だ。

 周囲には衛兵や大臣、文官、武官達が整列している。

 マクレース辺境伯は跪き、平伏した。

 俺もアリューシュも平伏する。

 国王は威厳漂う人物だ。貫禄ある髭を生やし、ヨシュアと同じ赤い髪。50才位か。

 ヨシュアの子孫か。感慨深いものがあるな。

 王妃は細身で気品あふれている。美しい金髪で透き通るような肌。40代くらいなのか。

「マクレース辺境伯爵。ご苦労である」

「陛下に置かれましては、ご壮健で何よりで御座います」

「今回の件、大儀であった。卿の働きにより、王都から悪事の種が一つ消える事になろう」

「はっ」

「褒美として、金貨2千枚。そして侯爵家への格上げを任命いたす。今後も国家繁栄、民の安寧の為、尽力する事を期待する」

 マクレースに執政官が褒美の金と公爵家へ格上げの証書をわたす。

「ははっ。ありがたき幸せ。公爵家の重責に恥じぬよう、尽力致します」

「冒険者殿、頭を上げよ。大儀であった」

「はっ」

「褒美として金貨800枚をそれぞれに与える」

「ありがたき幸せで御座います」


ヨシュア。お前の子孫は立派な王になり、王都の民も笑っていた。

                        良かったな、盟友よ。


やはり、面倒事を頼まれたな。

 

報酬もあるので、仕方ありませんわ。


報酬と言えばかなりの大金を貰ったな。


なに、そんなに貰ったのか。

 じゃ、アリストのおごりで豪遊しようぜ。


おい、騎士団からの依頼があるだろう。


2人が居れば楽勝だろ。

 王都一番の高級食堂で美味い物を・・・・ドキ!


また、ベイルのさぼり癖がでましたね。


いや、べつに、さぼりと言う訳では・・・・・・ひぃ!


あら、お説教部屋に連れて行かれましたわ。


いつ、そんな部屋作ったんだよ(;'∀')



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