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魔王を倒した英雄~300年後に飛ばされ世界を統べる~  作者: 乱丸
第一章~始まりの冒険者編~

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更なる脅威

ねぇアリューシュ。魔族ってみんな人に似ているの?


あら、良い質問ですわ。クルーシ。


私、魔族を見たことがなくて。


分かりましたわ。少し教えて差し上げますわ。


魔族は、大きく分けて上位魔族と下位魔族の2種類いますわ。

 上位魔族のほとんどが人と変わらない容姿をしていますわ。

  特徴は、角と青い肌、赤い瞳ですわ。

  角は1本と2本がいますの。

 下位魔族は種族が多く、異形の容姿をしている者が多いのですよ。 

  特徴は種族ごとに違いますのよ。

上位と下位との違いは魔力量ですわね。

 それと、下位魔族は好んで人を食べますわ。


ひぃ~


 あらあら、可愛い事

 そうそう、中には例外もいますのよ。 

 例えば、八魔将軍・獄炎のフレイザイムは上位魔族ですわ。

 ですが人の倍ほどの大きさで、身体全体が炎で覆われた居ました。


へ~そんな怖そうな魔族もいたのですね。


はい。見た目だけでは判断できませんのよ。

   ちなみに、魔王も人型だったと聞いておりますわ。

   お勉強になりましたね、クルーシ。


はーい。ありがとう、アリューシュ先生。


あら、先生だなんて、うふっ。


アリューシュ先生のプチ口座でしたわ。

        みささん。またですわー

 

 



大地に降り立つアリストを見つめるアリューシュ。

 普段と戦闘中のアリストの違いに、違和感を感じていた。


相手が魔族ですから、感じたのでしょうか。

 きっと気のせいですわね。思い過ごしですわ。

 そう思い、紅茶を口にするのだった。


アリストは感情の見えない瞳で、ヴァルザイムを見下ろした。

「グッゥゥゥゥ」

「まだ生きていたか」

「俺様が敗れるのか・・・ガハァ」

 ヴァルザイムは血を吐き、虫の息だ。

「しぶといゴミが」

 剣を振り上げた瞬間、頭上に巨大な魔力を感知した。

「クッ」

 とっさに飛び退ける。

 天空から巨大な雷撃が降り注いぐ。

 轟音が響き、大地は揺れ周囲の木々をなぎ倒す。

 チィ、魔力探知外からの攻撃か。

 周辺の木々が燃えさかり、黒煙が視界を覆う中、赤い眼光が光る。

「人族よ。彼を殺されては困るのです」

 長い黒髪に2本の角。青い肌に赤い瞳。人型、また上位魔族か。

 この魔力、ワイバーンの時にいた魔族だな。ヴァルザイムより強い。

 この魔力どこかで、俺は感じた事がある。

「弱者でも今は必要なのでね」

 黒煙が薄れ、魔族の顔がはっきり見えた。

 思い出した。

 感じた事のある魔力に、冷徹な印象を与える姿。アイツは・・・

「貴様、サルザード」

「ほう、私を知っているの・・・んっ」

 サルザードは俺の顔を見て驚愕している。

「バカな・・・しかし、黒い髪にその強さ。感じる膨大な魔力。見間違いではない様ですね」

「貴様、生きていたのか」

「なぜ貴方がこの時代にいるのです」

「お前も、だ」

「クククッ。まぁ良いでしょう。この世界、不思議な事は星の数ほどにあるものです。ですが、計画を少し修正する必要がありますね」

 不敵な笑みを浮かべるサルザード。

「貴方のせいですよ。魔王殺しのアリスト」

「フン。ならば今殺してやる。余計な事を考える必要はないぞ」

「楽しそうですね。ですが、この死にかけがいては全力が出せません。貴方も後ろのゴミを庇いながらでは、戦いづらいでしょう。今日は大人しく帰るとしましょう」

 サルザードはヴァルザイムを片手で持ち上げる。

「あなたを殺したい魔族は大勢いますよ。気を付けて下さい」

「全て排除する」

「ククククッ。次に会うのが楽しみです」

 サルザードは転移の魔法で去って行った。


雷光のサルザード、300年前より強くなっているな。

 他にも生き残りが居るような口ぶりだった。

 まさか魔王が復活するのか。俺がこの時代に飛ばされたのは必然なのだろうか。

 計画の修正、何を企んでいる魔族。

 しかい、戦を重ねる度に好戦的で冷酷な感情が湧き上がる。

 何故だ。

 考えても答えは出ない。不毛な事は辞めよう。

 ベイル達は無事だろうな。

 ・・・・・・

 ・・・・・・

何をしていたのだ。

 クルーシとレイラは涙目で抱き合い、ベイルとアリューシュは頭から紅茶を被って唖然としている。

 アリューシュ。消費の大きい魔法障壁を長時間維持したのは流石だ。

 だが、しかしだ。お前まで何をしている。

 騎士にメイド達も腰を抜かし、呆然としている。

 周りには紅茶と茶菓子が散らばっていた。

 こいつら、茶会か。茶会をしていやがったな。

 辺境伯まで紅茶を被り、固まっていた。

 もう、何も言うまい。

とりあえず脅威は去った。

 この先しばらくは魔族の襲撃は無いだろう。

 しかし・・・

「辺境伯爵様。一体何をなさっているの・で・す・か」

 語気が強くなる。

「あ、いやー、これは・・・・君を信頼してだな・・・その、まぁ、落ち着いてくれたまえ」

 辺境伯の額から大量の汗が吹き出し、青ざめる。

 執事バーラダは姿を消した。

 バーラダ・・・やりおる。

 辺境伯は、まぁ我慢しよう。だが・・・・

 騎士達の前に仁王立ちをする。

 全員が俺の形相に震えあがる。

「貴様等、のんきに茶会か・・・・・いい度胸だ」

 今度は語気に殺気が滲み、覇気が吹き上がる。

 騎士達は血の気が引き、メイド達は腰砕けになった。

「燃え上がる木々を消火しろ」

「はい」

「走れー」

 騎士とメイド達は頭を下げ、一目散に消火に走り出す。

ベイル達を見る。

「ベ~イル、レ~イラ、クル~シ。ア~リュ~シュ~」

 4人は慌てて正座する。

 顔面蒼白だ。

「お前達も、は・た・ら・け」

「はーい」



アイツ怒らせたら山が吹き飛びそうだぜ。

 あせった~


キサマがふざけた茶会などするからではないかー。

 この私が”ちびり”そうだったではないか。


あんたらも茶会、してたろう。


うっ、ぐぬぬぬ。


あんた、ちびったのかい。

          ぷーくすくす。


バカを言うな。

 誇り高き騎士である私が・・・・


おい、ミカリス。股間が濡れてるぜ。


ムッキーーーーー

 名前を呼ぶな。バレてしまうだろうが。


もう、どうでもいいや。

 早くかえろう(ため息)

    おもらしミカリスゥ~(( ´∀` )


うぎゃぁぁぁぁぁぁ・・・・・・バタッ 

  ひゅる ひゅる ひゅる~


あ、魂抜けた。

 

あらあら、戻って下さいまし~


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