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魔王を倒した英雄~300年後に飛ばされ世界を統べる~  作者: 乱丸
第一章~始まりの冒険者編~

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魔族の影

白亜の剣も一緒か。  

 楽しくなりそうだな。


ベイル、何鼻の下伸ばしているの。


ボカ!


いてー。

 クルーシ、蹴る事はないだろう。


あら、アリスト様も蹴られたいのでしょうか。


ハッ!

 俺とした事が (;'∀')

(鼻の下が伸びていたか)


見たくありませんでしたわ。

 イメージが・・・・・


ふはははは。俺と同類だな。


ドカーン!

ぴゅーーーーーーーーキラッ


あらあら、ベイルがお星さまになりましたわ。


 初日。

町の周辺は魔物の影も無く無事、夜を迎えた。

 野営した近辺は日ごろ冒険者がパトロールしている。そのおかげで安全度は高い。

 夜の食事はまるで宴会だ。

 ラタール、白亜、商人、御者と、大人数で商人から酒も振舞われた。

 アニスとレイラが飲み過ぎてバトルになった。

 当然の様にベイルが止めに入り、痛い目を見る。

 ケンカするほど仲が良いと言うが、ベイルの身体が心配だ。

 全員酔っぱらいなので、今夜は俺がいつもより強力な結界を張る羽目になった。

 この結界は意外に魔力を消費するので、嫌いなのだが仕方ない。

 2日目。

ここはあの盗賊が頻繁に出た林道で、魔物の数も多めの地域だ。

 エリゼエールが異変に気付いた。

 後方の馬車からエリゼリーエが乗り込んで来た。

「ベイル、少し前から森の様子が変よ」

「確かに変な感じがするな。馬も怯えているよな」

「空気が重く、張り詰めているわ」

「ああ、息苦しい感じだ」

「何かいるわ」

「それにしては魔物の気配がねぇよ。どう思う、アリスト」

「ベイル、警戒は怠るなよ」

「お、おう」

「エリゼリーエ、馬車に戻って警戒してくれ。魔力探知は最大だ」

「了解よ」

エルゼリーエは後方の馬車に戻って行った。

 アリューシュは山間の一点を見つめて、そっと話しかけて来た。

「アリスト様。これは」

「様はやめてくれ」

「いえ、畏敬の念を込め呼ばせて頂きますわ」

「周りに人が居るだろう」

「別に構いませんわ」

「まったく。だが、アリューシュも気付いたか」

「はい。魔力探知の範囲外ですが、この感覚は何度も経験致しましたわ」

「大気が張り詰めてやがる。アイツ、こちらを見ているな」

「かなりの上位種ですわ」

「わざとだ。わざと威圧し、存在に気付かせていやがる。大した自身だ」

「それで魔物達が」

「ああ、怯えている。ヤツの存在に」

「来たら、皆さん死にますわ。狩りますか」

「いいや、ヤツ自身にその気は無い様だ」

「あら、嫌な性格ですわね」

 何が目的だ。狙いは俺か。いや、俺の情報が伝わるには早すぎる。

アリューシュか。彼女ほどの強者は魔族にとって邪魔な存在だ。

監視か、確認か。

「まだ、あの山にワイバーンが居るのか」

「はい。あの山はワイバーンの生息地ですわ」

 ワイバーンは獰猛で人肉を好む。

「あんな場所で威圧したら、狂乱するよな」

「逃げ出しますわ。向かう先は・・・・」

 大気の圧が上がった。

 試すつもりだな。

「来るぞ」

 そびえる山々から黒い点が無数に舞い上り、急速にこちらに向かって来る。

「エリゼリーエ、ワイバーンの大群が来る。馬車を止めるな」

「了解です。全員戦闘態勢。馬車を守ります」

 白亜の剣は迅速に戦闘態勢を取る。

「アリューシュ、向こうの馬車を守ってくれ」

「了解ですわ」

 アリューシュは素早く後方の馬車に飛び移る。

「ベイル、レイラ、クルーシ、準備はいいか」

「はい」


ワイバーンの無数の咆哮が静寂を斬り裂いた。


何だあの魔族は。生意気だな。


それよりワイバーンがくるよー。

      アリストー助けて、ウフ。


こら、アニス。

 なぜ他のパーティに甘えているの。 

 

だって、エリー。可愛くみられたいじゃん。


酔っぱらって暴れたくせに、可愛いとはお笑い草だね。


キーッ。

 レイラ、アンタも同じでしょう。


ムグッ。 

 な、何のことかしら  (;'∀')


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