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魔王を倒した英雄~300年後に飛ばされ世界を統べる~  作者: 乱丸
第一章~始まりの冒険者編~

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辺境伯爵からの依頼

正体もバレたし、気が軽くなったぞ。

 

俺達は気が引けちゃうよ。 


私、魔法もまだまだで恥ずかしいわ。 


何て言っても、魔王を倒した英雄だからね。


あらあら、みなさん、楽しみましょう。冒険者なのですから。


他の奴には内緒だぞ。

 めんどくさいからな。



冒険者を満喫していた俺達に、ギルドマスターから呼び出しがあった。

 盗賊討伐から20日程経っている。

 ギルドの会議室。

「先日捕まえた盗賊から情報を得て、騎士団内部の内通者を一掃出来た。アリスト、アリューシュ改めて感謝する。良くやってくれた」

「報酬は頂きましたので、感謝はいりませんのよ」

「そう言うな、アリューシュ。マクレース辺境伯様から感謝の親書も頂いたのだ。それで、頼みがある」

「あら、追加依頼ですの」

「追加依頼というかだな、マクレース辺境伯からラタールの翼へのご指名だ」

「貴族がらみは面倒だから辞退ですね」

「おい、アリスト。まだ話もしていないぞ」

「聞かなくとも、厄介事でしょう」

「まぁ聞け。騎士団の内通者は5人。その中に副団長が居たのだ」

「おいおいマジかよ。ギルドマスター、それはマズいだろう」

「その通りだ、ベイル。有力貴族が裏で糸を引いている可能性が出て来た」

「そうなると、かなりの組織になりますね。冒険者ギルドの範囲ではないですよ」

「アリストの言う通りなのだが、マクレース辺境伯は事を表には出したくは無いのだ。騎士団への影響が大きく、民の信頼も失墜してしまうだろうからな。それに、後ろに隠れている者に警戒されてしまう。内通者は辺境伯の王都への訪問と偽装して、献上品と一緒に護送する。王都騎士団に引き渡し完了だ」

「で、その護送を俺達に」

「察しがいいな、アリスト。勿論、今回の事の重大さを考えての指名だ。辺境伯から直接褒美もでる。ギルドの信頼もかかっている。拒否権はないぞ」

「仕方ないな、皆」

「ベイルの判断に従うよ。な、アリューシュ」

「もちろんですわ。ねぇ、レイラ、クルーシ」

「面倒だけど仕方ないね」

「仕方ありませんね」

「国境都市ドランの冒険者ギルドに行ってくれ。話は通してある。馬車は用意した。情報が洩れている可能性もある。そうなると内通者を消しにかかるだろう。ドランに向かう道中も油断はできない。油断せず、準備が出来次第出発してほしい」

「それはいいが、グライムさん。この前、渡した魔道具の解析はどうなっていますか」

「アリスト。あの魔道具は今、学術研究院で調べている。解析には時間が掛かるらしい」

「そうですか。解析の報告の連絡は下さい」

「ああ、分かっているよアリスト」

「ギルドマスター聞いてもいいかい」

「なんだ、ベイル」

「ドランから王都までは長旅だ。俺達の他に同行する者はいるのかい。護送ルートなどの詳細はどうするんだ」

「同行者は信頼の厚い騎士が数人だと聞いている。詳細は合流してからだ」

 ベイルは立ち上がった。

「了解した。じゃぁ皆、準備して出発だ」


 準備と昼食をすまし、町の外に出た。

 ギルドが用意した馬車と、もう一つ2台の馬車が並んでいた。

「遅いわよ、ベイル」

「お、エリゼリーエじゃないか。なんだ、白亜の剣は仕事か」

「ドランに行く荷馬車の護衛よ。貴方達もドランに行くらしいわね。偶然だわ」

 アニスがこちらに手を振っている。満面の笑みだ。

「なんで俺達がドランに行くのを知っているんだよ」

「フフフッ。ルーシーが口を滑らしてさ。依頼でドランに行くって」


ルーシー、この護衛依頼受けるわ。

 荷馬車の護衛ですね。承りました。そう言えば、ラタールの翼さんもドランへ行く依頼を受けていたと・・・

 そうなの。

 えー、アリストと一緒に行けるじゃん。

 こら、アニス。騒ぐな。

 ハッ。今のは聞かなかった事にして下さーい。(汗)


「こんな、感じでね」

「相変わらずどこか抜けているよな、ルーシーは」

「可愛いじゃない」

「確かに可愛いけどよ」

 クルーシの蹴りが飛ぶ。

「いてー」

「腑抜けた顔をしてないで、行きますよ」

「ハハハッ。相変わらず手厳しいなクルーシは」

「エリゼリーエ、通常運転ですよ」

「どんなだよ」

 ベイルが愚痴り、皆が笑う。

「所でベイル、貴方達はどんな依頼なの」

「極秘なんだ。うちにはSランクがいるからな」

「なるほどね」

「たのむぜ、エリゼリーエ」

「了解よ。では、ドランまで一緒に行きましょう」

 ベイルが小声で相談してきた。

「ドランまでならいいだろう」

「ああ、大丈夫だろう」

「よし、一緒に行こう。ドランまで3日だ。宜しく頼む」

そして、馬車2台はドランに向けて出発した。



城砦都市ドランか。久しぶりだな。 

 でも、道中が少し不安だよな。

 

ベイル、不吉な事を言わないでよ。


本当だぜ、嫌な予感程当たるからな。


あらあら、皆さん問題ないですわ。

 英雄がいますのよ。


おー、頼りにしてるぜ。


おいおい(;'∀')

 仮にもBランク冒険者だよな。


てへっ

 

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