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魔王を倒した英雄~300年後に飛ばされ世界を統べる~  作者: 乱丸


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狂気のサガラス

ザコばかりで、ガッカリですわ。


なんか、ボスが出て来るみたいだぜ。


あら、楽しみですわ。私の獲物ですわよ。


                   はいはい。

王の間で就寝していたサガラスは轟音と共に目覚めた。

 大柄で長い茶髪を後ろで束ね、鋭い眼光は盗賊団のボスにふさわしい風貌である。

「何だ、何の音だ。何が起きている」

 部下がかけ込んで来る。

「ボス、襲撃だー」

「ああ、敵襲だ。そんなバカな事があるか」

「ボス、寝ぼけている場合じゃねぇよ。外は混乱状態だ」

「マジか。騎士団の数は、傭兵共はどうした」

「騎士団じゃねえ。敵は1人、ブラスが向かっています」

「1人だと、ふざけていやがるのか」

「もう、半分近く殺られた」

「はぁ。どんなバケモノだ。おい、ガルサス全員連れて殺してこい」

 傍にいた側近達に激を飛ばす。

「おう」

 側近達は武器を取り、部屋を出て行った。

 騎士団ではないならどこの組織だ。

 再び轟音が響き、城が揺れた。

「おいおい、今度は何事だ」

 慌てふためいた部下が駆け込んできた。

「ボス、新手だ。魔法使い達が全滅した」

「な、何だと」

「アリューシュだ。死神のアリューシュが来た」

「はぁ、アリューシュだぁ」

 冒険者ギルドが手を回したのか。腑抜けギルドが。

「俺が始末してやる」

 サガラスは大剣を取り王の間を出た。

 崩れたテラスに出たサガラスは眼下に広がる惨状を見る。

「なんだ、こりゃ」

 傭兵のブラスも討ち取られていた。

「おいおい、アリューシュは魔人でも連れて来たのかよ」

 あの男、アリューシュ以上の規格外だ。あんなの2人じゃ逃げれねぇ。

 だが、借りは返さねぇとな。

「おい、ハリス。商品(さらった人達)連れて逃げる準備しておけ」

「他のお宝はどうする」

「バカ野郎。そんな余裕はねぇ。そこに転がっている女も連れて行け」

「お、おう」

 ハリスは女たちを連れて、地下牢に向かって走りだす。

 さて、倒すのは・・・

「見つけたぜ。アリューシュ!」

 サガラスはテラスから飛び降りた。

 アリューシュの頭上に大剣が振り下ろされ、バックステップで回避する。

大剣が大地を抉る。

「いきなり危ないではないですの」

「アリューシュ。久しぶりだな」

「あら、サガラス。貴方がボスでしたのね」

「おい、アイツ知り合いか」

「あら、アリスト。一瞬で私の背後に立つなんて、危ないお方ですこと」

「気付いていただろう。で、あれは誰だ」

「懸賞金、金貨100枚の狂気のサガラスですわ」

「懸賞首が。狂気って、物騒な二つ名だな」

「ウフフッ。あれは私の獲物ですわ」

 ん、牢屋に向かう反応が15人。

「じゃ、任せたぞ。急用が出来た」

「ウフッ。そちらは任せましたわ」

 アリストを見送り、サガラスに向き直る。

「待たせたわね。サガラス」

「5年ぶりだな」

「あら、5年も経ちましたかしら」

「あの時の屈辱は忘れてねーぜ」

「自慢されても良いのですよ。私から逃げ延びたのは貴方だけですもの」

 アリューシュは鋭い目で見据える。

「私も屈辱でしたわ」

 背後から襲い掛かる賊を大鎌で一閃し、瞬足でサガラスとの間合いを詰める。

「その首、貰いますわ」

 アリューシュの大鎌がサガラスの足を刈る。

 大剣を大地に突き立て大鎌を受け止めたサガラスは、同時に毒針を投げた。

 最小の動きでかわすアリューシュ。瞬時に大鎌を戻し、柄に着いた剣で顔面を突く。

 サガラスは体を捻り辛うじて避ける。そこにファイア・ボールが迫る。

 とっさに大剣で防ぐサガラス。

「うお」

 ファイア・ボールの爆風で後方にズラされる。

「エグイ攻撃だぜ。アリューシュ」

「今の攻撃をお避けになるなんて、少しはお強くなったのかしら」

「5年前とは違うぜ。殺してやる」

 サガラスは大剣で大地を斬り上げた。

 舞い上がる砂塵と無数の岩石がアリューシュを襲う。

 飛び来る岩石を避ける。砂塵で曇った視界の中、後方から殺気が迫る。

 大鎌を背に立て大剣を防ぐ。左側面から蹴りが迫る。

 アリューシュは蹴りをかわし、サガラスの首を狩にいく。サガラスは大鎌をよけ、近距離から毒針を投げ、大剣を振り下ろす。

 アリューシュの大鎌が2つの攻撃を同時に弾く。すぐさまウインド・スラッシュを放つ。避けたサガラスに大鎌が襲い掛かる。

「グァッ」

 腹部から鮮血が噴き出し、間を取るサガラス。

「グフフッ。やってくれるな」

「まだ体が繋がっているなんて、屈辱ですわ」

「言ってくれるぜ」

 サガラスは大剣をかざし、大地を蹴る。

「うおおおお」

 高速での大剣と大鎌の攻防戦。

 剣撃波が周辺の大地や盗賊を斬り裂く。

 血しぶきが舞い、サガラスが吹き飛んだ。

「グハァ」

 片膝を付き、血を吐く。

「くそがー」

「もう、お終いですの」

 サガラスは懐から小瓶を取り出した。

「お前の方が強い様だ。認めてやるよ」

 小瓶から黒い丸薬を取り出し飲み込んだ。

「これはな、選ばれた強者しか、使えねぇ秘薬だ。ただ、見境が無くなっちまう。グフフッ」

 サガラスの身体が紫煙を纏い変化していく。

「殺してやるぜ」

「まがまがしいですわ」

 サガラスの傷口が塞がり、筋肉が肥大し肌は褐色にそまる。

「うがぁぁぁぁ」

 瞳は赤く染まり、頭部に2本の角が生えた。

「あらー、魔族みたいですわ」

「ガァハハハハッ。力が、力が漲ってくるわ」

「少しは手ごたえがありそうですわ」

「グフフ。殺す」

 サガラスは大地を蹴り、一瞬で間合いを詰めた。


きもーい。何ですのあの姿は。


み、醜い。あれは嫌だな。お前に任せたぞ。


仕方ありませんわね。貸し、一つですわ。


なんでだよ。

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