古城アーセブル
この辺りも魔族の襲撃で焼け野原になっていたが、今は深い森になっている。
300年て長い年月なのだな。
気を取り直して。
さぁ、盗賊のアジトに到着した。
古城に近づくと魔物の気配が消えた。
魔石がばら撒いてある。
生意気の魔物避けの魔石か。
「なかなか魔術レベルの高い者がいるらしい」
口元に笑みが浮かぶ。
前より好戦的になった気がするが、気のせいか。
古城の外壁が見渡せる場所で一旦偵察をする。
「やはり、アーセブル城か」
300年前、帝国一の堅城と言われた城が今では盗賊の根城か。
「門番は一応いるみたいだな」
この城の南は湖に面している為、城門はない。
魔力探知に30の反応が集中している場所がる。
この場所は地下牢か。囚われた人達はそこだな。定番な事だ。
「城壁はある程度修復した様だな。なら、正面から堂々と入場するか」
「おい、起きろ」
「うん、うるせーよ」
「飲み過ぎか。門番が寝てはダメだろう。敵襲だぞ」
「敵襲だと、な、なんだ動けねぇ」
「油断しすぎだ」
「なんだ貴様。何で縛られてるんだ」
「だから敵襲だと言ったろう」
「ふざけるな、ロドはどうした」
「ロド。ああ、もう1人の門番か。死んでるぞ」
「なっ・・・」
「斬りかかって来たのでな。お前も死にたいか」
男はブンブンと首を振った。
「そうか。確認だが、さらった女達はここの地下牢にいるのか」
「ああ、ああ、いる」
「ここに居る仲間で全員か」
「全員ではない。他にも小さいアジトが幾つかあるからな。全部で500人程いるが、ここには300人くらいだ」
正確には326人か。
「お前、随分と素直だな」
「このアジトに単独で来る様な旦那に、逆らう程バカじゃないのでね」
「なるほど。お前、見る目があるな。名前は」
「クノッソルだ」
「クノッソル。牢には入ってもらうが、お前は助けてやる。色々聞く事もあるだろうからな」
「ありがてぇ、死ぬよりマシだ」
小規模アジトがいくらあろうが、ここさえ潰せば後はどうにでもなるか。
「では、この首飾りや魔物避けの魔石を作った者はここにいるか」
「いや、それは雇い主から貰ったと聞いた」
「雇い主はだれだ」
「お、俺は知らねえよ。ボスも知らねえハズだ」
「そうなのか。知っている事を教えろ」
「わ、分かった。使者見たいのが来るんだよ。報酬も前払いなんだ」
「ほう、気前が良いな。どうやって連絡する」
「こちらから連絡は出来ねぇみたいだぜ。前にボスが愚痴っていたからよ。ここも雇い主が指定したようだし」
「良く内情を知っているな」
「ああ、俺は幹部だからな」
「幹部が門番をするのか」
「今日はたまたま賭けに負けちまってよ。仕方なく」
{グライム、聞こえるか}
{お、アリスト。お前、通信切りやがって。ふざけてんのか}
{すまん、落ち着け。賊の大半も囚われた人々もアーセブル城にいる}
{やはりそうか}
{見当は付いていたのか}
{先ほど、情報があってな}
ドランに向かったSランクからの情報か。
{賊は300人、壊滅させる。囚われた人達の迎えを頼む}
{はぁ、またお前1人で勝手な事を。今、アリュー}プッ。
うるさい。
「さぁ、パーティーの始まりだ」
「旦那、一人で行くのか。仲間や騎士団は来ないのか」
「来ない。旦那はやめろ」
「寝てる奴が多いとはいっても300人はいるんだ。しかもボスは狂乱のサガラスだぜ」
「サガラスだ。知らん」
「旦那、アンタ正気じゃねぇよ。死んじまう」
「旦那はやめろ」
アジト全体を覆うように結界を張った。
悪党ども、皆殺しにしてやる。
ふふふふふっ。
あら、魔王が復活したのかしら。
( ゜д゜)ハッ!
悪党どもを懲らしめるぜ。(;'∀')




