表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
支配された帝国【番外編】、淑女養成学院  作者: 鎖乃れいな
第4章〜神の器として〜

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

98/116

第96話【器・Ⅰ】〜悪魔の背、感覚の剥奪と偽りの拒絶〜

 (あれ?ここどこだろう?それに誰か泣いてる?)

私は見慣れない白い天井の部屋にいた。そこは、学院とは思えない、まるで病院のような場所だった。

「れいな…早く…目覚めて…くれ。妹として…いや、『俺の大事な女性』…として…抱きしめてやる前…に逝かないでくれ。俺はまだ、お前を『現実』では、抱きしめて居ないんだ」

お兄ちゃん?現実?どういうこと?


 「お目覚めの時間ですよ。れいなお嬢様」

冷たい。どうやら私はまた、真冬様に冷水をかけられたらしい。あれは夢だったのだろうか。だって私は今、黒い天井に、複雑な拘束具で吊り下げられているのだから。

「さて、授業を初めますよ」

目の前には巨大な鏡。そこには、儀式を終えて蒼白になり、なおも薬のせいで卑猥に震え続ける私の姿が映っている。


 「ご自分の姿は確認できましたね。これからあなたの感覚を少しづつ奪っていきます。まずは視力から奪ってあげましょう」

真冬様は、私にアイマスクを付けた。

「貴女は先ほど、体育館ですべての『人間としての不純物』を排出しました。今、その内側にあるのは、主人の意志を注ぎ込むための『純白な空白』……。わたくしが今から、新しい『規律』を書き込んで差し上げます。大和が庇ってくれた、などという妄想は捨てなさい。彼は貴女の醜態を見て、教室で嘔吐していましたよ。……貴女を美しいと言ってくれる者は、この地上に、わたくし以外存在しないのです」

「嘘だ……大和様は、そんなこと……っ」

「妄想に縋り付くのはおやめなさい。これが証拠ですよ」

カチッとなにかボタンを押すような音がした。


 『1番はもう汚れた。二度と触れたくない。あんなものは器に過ぎない』

紛れもない大和様の声だ。私の耳が聞き間違えるわけがない。

「こちらも聞いてみますか?」

『れいな?あぁ、1番のことか。かつて俺の妹だった器だな。最初から『神の器』としてしか見てないのに、俺に依存して鬱陶しかった。俺が愛してるのはお前だけだよ。れな、愛してる』

今度はお兄ちゃんの声だ。

(嫌だ。信じない。お兄ちゃんも大和様もこんなこと言わない)


 「さあ、答えなさい。貴女は誰ですか? 人間ですか? それとも……龍雅院家の、ご主人様…いえ、神代大元帥様の、わたくしの……『器』ですか?」

「私はれいな。お兄ちゃん…の…妹…」

「まだすがるのですか。仕方ないですね。おしおきです。わたくしが戻ってくるまでこの音声を永遠と聞いていなさい」

真冬様は、音声を流し、退室した







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ