第81話〜体育、張り詰めた空気と透ける羞恥〜
昼食後の眠気を誘う午後の日差しが、体育館の冷たい床に鋭く差し込んでいた。四時間目、体育。この時間の空気は、他のどの授業よりも殺気立っている。
「全員、整列!」
体育教師の海斗様の怒声が響く。
「各班の体育委員は前へ。リモコンを回収する」
海斗様の命令に従い、一班からは体育委員の四十五番が、緊張で強張った表情で歩み出た。彼女は班員全員のリモコンを恭しくトレイに乗せ、海斗様の前に差し出す。
「一班、全員分揃いました。ご査収ください」
「よろしい。下がれ」
海斗様はその太い指先で、手元に集まった無数のリモコンの一つを弄んだ。その瞬間、誰かの、短い悲鳴が静寂を切り裂く。誰が、いつ、どの程度の強度で責められるかは、すべて海斗様の指先一つに委ねられたのだ。
トレーニングが始まると、体育館は地獄と化した。午前中に刻まれた聖痕が、激しい運動による汗でじりじりと熱を持つ。高強度のインターバル、無音の着地、そして極限の海老反り。
「一番、腰が高いぞ。もっと反らせ!」
「っ……は、はいっ!」
海斗様が手元のボタンを捻ると、私の下半身を微弱な電流が襲う。
(ああ……ダメ……。ブルマーが……)
薄い生地が湿り気を帯び、べったりと肌に張り付いていく。汗などで濡れたその部分は、体育館の照明の下で、見るも無残に透け始めていた。鏡張りの壁に映る私は、Tシャツに浮き出た胸を震わせ、濡れて透けた股間を晒しながら、必死に校歌を唱和し続けている。
「声が小さい! 自分が何者であるかを、その体に教え込んでやれ!」
一時間、一分一秒が永遠のように感じられる調教。全身が分泌液にまみれ、意識が混濁し始めたその時、ようやく冷徹な終わりが告げられた。
「そこまでだ。……一分で汗を拭き、五時間目の教室へ向かえ。言っておくが、これは準備運動に過ぎない。お前たちの卑しい肉体が、真に『商品』としての価値を持つまで、この熱を忘れることは許さん」
海斗様は手元のリモコンを乱暴に放り投げ、私たちが床に這いつくばる様を蔑むように見下ろして、体育館を後にした。




