第76話〜お兄ちゃんの掌、躾の夜〜
「ん、ぅーーん、ンン゛ッ!」
「ほらまだ我慢、我慢だぞ?」
あの羞辱にまみれた調教学の授業を終え、寮に帰った私は、今、夕食と投薬も済ませ、私室で久しぶりに凜人様に躾て頂いてる。
執務机に突っ伏した私を、凜人様は冷酷に支配する。背後から与えられる耐え難い刺激と、身体を支配される屈辱感。視界の端の鏡には、羞恥に顔を歪め、己の意志とは裏腹に大きく波打つ自分の姿が映っていた。
ビシ!
「…だらしない身体だな?そんなに簡単に乱れて、お前はまだ自分の立場がわかっていないようだな」
竹製の定規がしなる音が部屋中に響く。私はただ、家畜としてこの地獄のような甘美な責め苦に翻弄されるしかなかった。
「凜人さまぁ……お願いです……許してください……」
かくん、かくんと私は膝を折りかけては懸命にお尻を持ち上げる。だらんとした姿を満足げな笑みを、浮かべながら見ている大和様の姿が目の前に置かれた鏡に映し出されている。
すがるように懇願する私を、凜人様は冷ややかな瞳で見下ろした。
「自分の立場を理解させねばならないな。もっと厳しく、お前の理性を壊してやろう」
そう言うと凜人様は私のリードをひき、引きずるように壁際へ連れて行き、フックに両手を拘束され、視界をアイマスクで奪われた。逃げ場を失った身体に、凜人様は容赦なく新たなおしおきのための装置を施す。身をよじり、逃れようとすればするほど、それはより深く私を捉える。
「どうだ、自分の意思ではどうにもならないだろう? これが、お前のこれからの日常だ」
全身を支配する不快なまでの心地よさに、私は呼吸を乱すことしかできない。手錠のせいで中腰のまま、壁に身体を預けるしかない無様な姿。
「今日は朝まで、そのままでいろ」
凜人様は退室する際、私の頭を優しく撫でた。かつて私を甘やかしてくれた『お兄ちゃん』と同じ手つきで。その優しさが、今の私には何よりも残酷な呪いに思えた。




