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支配された帝国【番外編】、淑女養成学院  作者: 鎖乃れいな
第3章〜学院の生徒として〜

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第75話〜羞辱に塗れた自己紹介〜

 今日を締めくくる最後の授業は『調教学』だ。由羅様に指定された教室は、壁一面が鏡張りになっていた。四方八方から、無防備な自分の姿が嫌というほど目に飛び込んでくる。

 (今日はどんな恥ずかしい『躾』が待っているんだろう。……怖いけれど、どこかで期待してしまっている自分もいる。私、どうかしてしまったのかしら)

 「今日は全員揃っているようだな。外国語の授業では、英語、イタリア語、フランス語の三カ国語で、ご主人様に自己紹介をする練習を始めているそうだが、俺の授業では、自分のもっとも恥ずかしい部分をひらがな3文字で尻字で正直に紹介してもらう。例えば『きれい』とか、『あまい』とか、形容詞でも名詞でも構わない。指名したら、教壇に登り、黒板に向かって第四服従姿勢を取れ。自己紹介なのだから、顔は他の家畜共の方を見ること」

半分ほどは、他の子の反応が気になるのか、驚いて視線を彷徨わせが、残り半分は一瞬戸惑いをみせるも、すぐに由羅様に視線を戻した。 


 「無駄口はいらない。しっかり掛け声でリズムをとり、表現しろ。そのうち、ご主人様に御奉仕させるから、尻字で、ご主人様を喜ばせる腰の使い方を身体に叩き込め。出来なかった家畜は出来るまで何度でもやり直させるからな」

「かしこまりました」 

そう言うと、由羅様は教室を見渡した。私以外が咄嗟に視線を逸らした。最初のとっかかりが一番様子が分からないし、失敗する可能性も高いから当然だろう。でも、こういうことは、さっさと終わらせてしまった方がいい。だって、前の子と同じような表現で、由羅様が許してくれるわけが無いのだから。


 「1番。教壇にきなさい」

「かしこまりました」

躊躇うことなく前にでると、私は教壇に手をかけ、あっさりとよじ登った。

そのまま第4服従姿勢にうつり、顔だけひねって後ろを向いた。

 「1番。自己紹介させていただきますっ。みっともなく腰をつかうことをお許しくださいっ」

「やれ」

「かしこまりました。『ぐろい』の『ぐ』の字はどぉ~書くのぉ~♪」

自分の声でリズムをとりながら、併せて腰を前後にヒクつかせる。教室の緊張感と相反する間抜けな声が教室中に響いた。

「あ、こぉ~書いて、こぉ~書いて、こぉ~書くのぉ~♪」

できるだけ身体を大きく使い『ぐ』の字を書く。

「『ぐろい』の『ろ』の字はどぉ~書くのぉ~。あ、こぉ~書いて、こぉ~書いて、こぉ~書くのぉ~♪」

腰を勢いよく右に動かし、斜めにしゃがむ。また腰を上げて、今度は半円を描くようにしゃがむみ、『ろ』の字を描く。

「『ぐろい』の『い』の字はどぉ~書くのぉ~♪」

すぐに姿勢をもどし、声だけでなく、自らお尻を叩いて調子をとる。

「あ、こぉ~書いて、こぉ~書いて、こぉ~書くのぉ~♪」

 

 ビシ!

「やりなおし。声が小さい」

「お耳汚しを失礼します!ぐろいの『ぐ』の字はどぉ~書くのぉ~!」


 その後も『字が小さい』だ、『後ろの穴が見えない』だと何度も何度もやり直させられた。その度に、どんどん人間の尊厳が無くなっていく感覚がして、恥ずかしいのに、どこか心地よかった。


「よろしい。席に戻りなさい」

「かしこまりました。ありがとうございました。」

第四服従姿勢のまま大声で一礼し、静かに、しかしテキパキと教壇からおりる。


 「次。2番」

「か、かしこまりました」

(次は美紀ちゃんか…どう表現するかな?楽しみ)


 「始めろ」

「か、かしこまりました。2番。自己紹介させていただきますっ。みっともなくオケツを振ることをお許しくださいっ」

美紀ちゃんは、『くろい』と表現した。何度も何度もやり直し、させられ、美紀ちゃんも席に戻る頃には、恥ずかしさからか顔が真っ赤だった。


 その後も順番に尻字での自己紹介は続いた。

由羅様は、基本的に表現にダメ出しすることはなかったけれど、誰もが9回以上はやり直しさせられていたように思う。


 「全員終わったな。ご主人様に捨てられたくなければ、今日覚えた腰使いを忘れないように。全員、第一拘束姿勢」

「かしこまりました」

一人一人に手錠をかけ、それを『親鎖』で繋ぐ。

今日もまたわたしは、その重い鎖を引き寮へと帰宅した。





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