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支配された帝国【番外編】、淑女養成学院  作者: 鎖乃れいな
第3章〜学院の生徒として〜

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第57話〜体育、敗北の印と軍事教練〜

 私たちが今着ているTシャツは、ボディスーツのように身体に張り付き、胸の形や先端の突起、腹のラインまでもを露骨に浮かび上がらせた、通常は普通の白い生地だが、運動の汗を吸うと、胸の薄い部分からじわじわと透け始め、やがて、先端の突起がはっきりと判別できるほどになる特別仕様のTシャツだ。


 もちろんブルマーにも仕掛けがあった。白いラインの部分はTシャツと同じ特殊生地でできており、汗や、何かの拍子に作ってしまった『シミ』を即座に透かし、秘部をあられもなく晒し出す仕組みだ。さらに、その内側には微弱なパルスを遠隔で流せる機械の装着が義務付けられていた。


 寮から連行される際の羞恥と、親鎖に引かれるレールの刺激。そのせいで、グラウンドに辿り着いた時には私を含む過半数のブルマーに、逃れようのない『敗北の印』が透けていた。


 グラウンドの中央には、いかにも体育教師という風貌の威圧的で竹刀を持った男性が立っていた。


 「俺に向かって左から一班より順番に並んで待機。体育委員はリモコンを回収して持って来い」

45番の響が全員分を回収し、彼に手渡すと同時に始業のチャイムが鳴った。

「お前たちの体育を担当する、一ノ瀬海斗だ。号令のかけ方を教えようと思ったが……過半数の牝がブルマーを透けさせているな。だらしない。お仕置きだ。第二服従姿勢」

 「かしこまりました」


 海斗は無造作に竹刀を振るい、私たちの尻を次々と叩き上げた。

「無駄な時間を使ったな。では、号令を教える。……45番、前へ来い」

海斗が手元のリモコンを操作した。

 「うぐっ……っ!」

 響に電流が流されたようで、彼女は膝を折りそうになりながらも、必死に教官の前へと這い出した。


 「45番、第四服従姿勢! お前の『第一待機姿勢』という号令で気をつけをしろ。『礼』は九十度。挨拶が終われば、第二待機姿勢――いわゆる『休め』だ。45番、号令をかけろ」

「かしこ……まり……ました……っ。第一待機姿勢!」

ザッ、と全員が姿勢を正す。だが、陽子と優里だけが、ワンテンポ遅れた。


 「一班以外合格。一班はもう一度だ。……1番、お前の指導不足だ。第二服従姿勢」

「かしこまりました」

ビシッ、と内腿を竹刀が叩く。陽子たちの不手際は、級長である私の責任として処理された。その後も陽子の返事の不備により、私への連座の雨は降り続いた。陽子と優里には、罰として最大出力の電流を流されたままのグラウンド5周が命じられた。

本当にグズな子たちだ。私は内腿の痛みに耐えながら、遠ざかる二人の背中を冷たく見送った。


 「よし、授業を続ける。この学院には『待機姿勢』が四つある。第三は壁に手を突き、ケツを突き出し、足を大きく開く姿勢。第四は手を前で組み、背筋を伸ばして立つ姿勢だ。……第三待機姿勢、開始!」

海斗様の竹刀が唸る中、私たちは前の生徒を壁に見立て、屈辱的な角度で腰を突き出した。


 「ふむ。概ね優秀な家畜が揃っているようだな」

海斗は満足げに頷くと、来週のテストを言い渡し、自由練習を許可した。


 「れいなちゃん、一緒にやろう」

麻衣に誘われ、私たちは交代で姿勢の確認を行った。1回ずつ終えたところで、終了のチャイムが鳴り響く。


 「明日の体育は、ブルマーはもう一つの方を穿け。45番、号令」

 「……っ、待機姿勢一!」

 「礼」

 「ご指導、ありがとうございました」

身体中に汗をかき、透けきったブルマーを晒しながら、私たちは地獄のような4時間目を終えた。




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