第2話〜支配の鎖、蹂躙される純潔〜
汽車が夜の闇を切り裂いて走る。ガタン、ゴトンと規則正しく響く振動が、かえって車内の沈黙を際立たせていた。向かいの席で小さく丸まっているれいなを眺める。彼女はまだ、自分がどのような運命に放り込まれたのか、その全貌を理解していない。母と引き離された悲しみと、突如現れた『兄』という存在への戸惑い。その未熟な精神は、今にも壊れてしまいそうなほど脆く、そして瑞々しかった。
(……この純粋さは、暴力的なまでに美しいな)
誰にも触れられたことのない、真っ白なキャンバス。その処女のままの身体を、俺の望む通りの色に染め上げ、徹底的に調教する。琉雅院家の血を引く者として、彼女を完璧な『商品』へと仕立て上げるのは、俺に課せられた義務であり、何より最高の娯楽だ。
俺はゆっくりと立ち上がり、彼女の隣へと移動した。逃げ場を塞ぐように座ると、彼女の身体から清純な、少女特有の甘い香りが鼻腔をくすぐる。
「どうしたんだい、れいな。そんなに隅っこに固まって……」
優しく声をかけながら、俺は彼女の視線を絡めとるように見つめた。
ここからは、俺だけが彼女の救いであり、同時に逃れられない檻であることを、その身体に直接教えてやらねばならない。汽車が揺れるたびに、隣り合う俺たちの太ももが擦れ合う。
その密やかな摩擦さえも、今のれいなにとっては恐怖と依存を増幅させる劇薬になるだろう。
「……凜人さん、あの、少し近すぎます……」
「おや、そうかな? でも、君はこんなに震えているじゃないか。遠慮しなくていいんだよ。これから君の全てを愛してあげるのは、俺なんだから」
俺は微笑みを絶やさぬまま、肩を抱いていた手をゆっくりと下ろした。薄い生地の上から、彼女の未熟な腰のラインを掌でなぞる。れいなが小さく『ひっ』と息を呑むのが分かった。
「れいな、君は自分の価値を分かっていない。その柔らかい肌も、純潔な香りも……すべては琉雅院家という至高の額縁に飾られるためのものなんだ」
指先が、彼女の太ももの内側へと潜り込む。
公共の場である汽車の座席という背徳感が、彼女の身体を硬直させ、同時に感覚を鋭敏にさせていく。
「や、やめてください……誰かに、見られて……っ」
「誰も見ていないよ。それに、見られたとして何の問題があるんだい? 兄が、心細い思いをしている妹を可愛がっているだけじゃないか」
俺は彼女の耳に、熱い吐息を吹きかけた。
同時に、スカートの奥へと指を滑り込ませ、ストッキング越しに太ももを撫でる。逃がさないように力強く、かといって痛くないように、優しく心地いい程度の力加減で撫でていく。
「ああ、酷いな。本当は怖がっているんじゃなくて、期待していたんだろう?」
「ちがっ……あ、んっ……!」
(太ももに爪を立てただけでこの反応…実に可愛いな。もっといじめたくなってしまうではないか…)
涙に濡れた瞳が虚空を見つめ、細い指が俺の服を必死に掴んだ。拒絶するためではなく、もはや俺の刺激なしには座っていられないかのように。
「いい声だ、れいな。学院に着いたら、もっと丁寧に『検品』してあげるからね。下着に屈辱の痕跡が微かに滲んでいるよ?やっぱり期待していたんだね」
耳元で囁いてやると、れいなは顔を真っ赤にして俯いてしまった。顔を覗き込むと、今にも泣きそうな顔をしていた…。
「さあ、おやすみ。この悦びも、恥辱も……すべて俺だけが与えてあげるものだと、夢の中で繰り返すといい」
俺はぐったりと力の抜けた彼女を再び抱き寄せ、その額に優しく、呪いのようなキスを落とした。




