第26話【断絶の9日間Ⅱ】〜執事の執務、盤上に並ぶ駒の火遊び(真冬視点)〜
当学院には、家畜たちの寮が4つございます。SSランク〜Bランクの家畜が収監……もとい、居住している寮には廊下にしか監視カメラは有りませんが、それ以外の寮にはあらゆるところに隠しカメラ、監視カメラ、盗聴器が仕掛けられております。もちろんわたくしや、旦那様の趣味ではございませんよ。奴隷の逃亡や自死それから龍雅院家は敵の多い家で御座いますゆえ、家畜の盗難防止のためで御座います。その他にも盗難防止策は色々とございますが、今回は関係ないので、触れないでおきます。
わたくしの主な仕事の1つに『見習い寮の監視』がございます。わたくしが幼少期から息子である光也を使い手塩にかけて育てた凜人様に今日も厳しく躾られた家畜達はどうしているでしょうね?
おや?自主練習時間のはずなのですが、なんだか問題が起きてそうな部屋がありますね。音声を出してみましょうか。どうやらわたくしの新たな駒にするために連れてきたれいなと同房の16番、17番、18番が揉めているようです。
れいなは、カメラや盗聴器の存在に気付いていて、敢えて煽っているようにも見えます。事前の調査によると、女学校での成績は優秀だったようです。それに、わたくしの予想を遥かに超える速さで凜人様に依存していっているようですね。計画を早めた方がいいですね。いや、やはりもう少し様子を見ましょう。
この喧嘩はササッと止めなければ、駒か家畜のどちらかが壊れてしまいそうです。悠羅様に向かってもらいましょう。
「緊急放送。緊急放送。新入生1組担任の由羅様、新入生1組担任の由羅様、15番〜18番が居室で違反行為をしております。すぐに事情徴収及び懲罰室連行のため居室に補助員1名を連れ向かってください」
管理棟だけに、緊急放送を流しました。わたくしは取り急ぎ『懲罰会議』の支度へと向かいましょう。




