第20話〜羞恥を刻む調教のメロディ〜
昼食を終え、寮のホールには、一組の生徒たちが泥のように疲弊した体を引きずって集まっていた。
午前の訓練による筋肉痛と精神的な消耗で、誰もがうつむき、沈黙を守っている。
そこに、聞き慣れない鋭い靴音が響いた。
「注目。今日から1組の担任を受け持つことになった、由羅だ」
顔を上げると、そこには怜悧な美貌を湛えた由羅様が立っていた。
突然の担任交代に、事情を知らない他の生徒たちの間にさざなみのような動揺が走った。
「諸事情により、要に代わって私がこの一組を導く。……勘違いするな。私が担任になったからといって、規律が緩むことは万に一つもない。むしろ、要以上に徹底した管理を期待してもらおう」
由羅様の冷徹な宣言に、ホールは水を打ったような静寂に包まれた。お兄ちゃんの厳格さとはまた違う、逃げ場をすべて塞がれるような鋭い威圧感がその場を支配する。
「紹介は以上だ。……補助員、準備をしろ」
由羅様の合図で、控えていた補助員たちが一斉に動き出した。彼らは私たちの背後に回ると、乱暴に腕を引き寄せ、冷たい金属の感触を肌に押し付ける。
ガチャリ、ガチャリと、背後で手首が固定される音が重なり、自由を完全に奪われた。
「全員、一列に並べ」
手錠をかけられただけでは終わらなかった。補助員たちは一本の太い鉄の鎖を取り出すと、私たちの手錠にあるリングに次々と通し、南京錠で固定していく。クラス全員が一本の鎖で数珠繋ぎにされ、物理的にも『一つの群れ』として結合された。
「出発だ。足並みを乱すな。一人でも遅れれば、全員がその衝撃を味わうことになる」
由羅様の冷酷な指示のもと、私たちは一本の鎖に引かれるようにして寮を出発した。誰かがつまずけば鎖が激しく食い込み、全員に痛みが走る。私たちは必死に互いの気配を読み、惨めな姿で体育館へと引き立てられていった。重い扉が開き、再びあの無機質な空間へと足を踏み入れる。
「鎖を外せ」
由羅様の号令で、私たちの手首を繋いでいた長い鎖が解かれた。一瞬の解放感に安堵しかけたが、それはすぐに打ち砕かれる。補助員たちは鎖の代わりに、私たちが常に着けている首輪のリングへと、革製のリードを素早く装着した。
「所定の位置に整列。一歩も動くな」
今度は手首ではなく、首を直接支配される形となった。補助員たちはリードの端をそれぞれの定位置にある金具に繋ぎ止め、私たちは逃げ場を失ったまま、整然と列をなして立ち尽くす。




