第17話〜鉄格子の揺り籠、好奇の視線と崩れ落ちる自尊心〜
「全員起床」
けたたましいサイレント共にお兄ちゃんの声がひびき、教師達が各居室の鍵を開けていく。
私たちの部屋を開けに来たのはお兄ちゃんだ。
「30分以内に、食事と入浴を済ませホールに検体番号順に並べ。1人でも遅れたら連帯責任としてクラス全員厳しく躾てやる。れいな、拘束をとくこちらへ来なさい」
「かしこまりました、凜人様」
厳しい声で命じ、手錠を外してくれる。
手錠を外し終えたお兄ちゃんが厳しい目で私を見下ろすが、何も言わない
「……?」
何を求められているか分からず、オロオロしてしまった。
「れいな。オリエンテーション中お前達が許されている服装はなんだ」
私ははっとした。昨日特別カリキュラムを受けた時、制服を着せられた。調教されたママの格好で朝を迎えたのだから、制服を着たままになっている
私は慌てて制服を脱ぎ綺麗に畳んだ。
「行け」
満足そうに1つ頷くとお兄ちゃんは短く命じた
私がホールに着くと1組は全員揃っていたが何とか時間には間に合ったようだ。
「拘束する全員手を背中で組め」
補助をしている学生達により、手錠をかけられ1本の鎖で全員がつながれる。
「では、出発する」
寮の冷たい廊下を抜け、私たちは外へと連れ出された。
学院の敷地内とはいえ、そこには遮るものがない屋外の空気が流れている。早朝の冷気が、何も身に纏っていない私たちの肌に容赦なく突き刺さり、鎖に繋がれた一列の少女たちは、誰からともなく小さく身を震わせた。後ろ手で固定されたまま、一歩一歩、石畳を踏み締めて歩く。
前方を行くお兄ちゃんの背中は、決して振り返ることなく、私たちを淡々と目的地へと導いていく。
通り道にある校舎の窓からは、時折、上級生らしき人たちの好奇の視線が注がれ、そのたびに私は、自分が『鎖に繋がれた家畜』であることを嫌というほど思い知らされた。




