第101話【器・転Ⅱ】〜器の証、鋼の刻印〜
鴉様の低い声が響いた。
「001番、晴れて器になったお前への俺からのプレゼントだ。少し痛いかもしれないが、頑張ってくれ」
「……かしこまりました」
私は目を伏せたまま、震える息を吐いた。心臓がうるさい。みんなの視線が、私の裸の身体に突き刺さっている。
(……恥ずかしい……こんな姿を、大和様にも、聖蓮叔父様にも、零号にも……全部見られている……)
お兄ちゃんがこのサイズを勧めてくれたと聞いた瞬間、顔が熱くなって、耳の先まで赤くなった。
(私の苦しむ顔を想像して、喜んで選んでくれたなんて……どうして、そんなことで嬉しいと思ってしまうの……?)
「まずは胸から始めるぞ」
左の乳首に冷たいペンが触れた瞬間、私は小さく肩をすくめた。
(あ……見ないで……こんな事...みんなの前で……)
鴉様の指が優しく摘むだけで、そこがぴんと硬くなってしまう自分が、たまらなく情けなくて、恥ずかしい。
ニードルが近づく気配を感じたとき、頭の中が真っ白になった。
(怖い……痛い……でも、逃げてはいけない……私はもう、大元帥閣下の器……)
胸を貫く鋭い刺激が来た瞬間、涙がにじんだ。
「うっ……んんっ……!」
痛みよりも、この行為をみんなに見られているという羞恥が、私の胸を締めつける。リングが固定される感触に、私は唇を噛んだ。
(これで……私のここは、永遠に器の印…を…もう、隠せない……)
「次は右側だだ」
右側も同じように刺激され、私は耐えきれずに小さく声を漏らしてしまった。
痛みが走るより先に、羞恥の熱が全身を火照らせる。零号が私の口に唇を重ねて塞いだとき、一瞬だけ安堵したのに、すぐにまた恥ずかしさが襲ってきた。
(キスまで……聖蓮叔父様の前で……私は本当に、玩具みたい……)
そして、鴉様の声がさらに低くなった。
「001号、零号と同じではつまらないな。もっと深淵に、お前の器としての証を刻んでやる。……そこを開くぞ」
「仰せの...ままに...我が...主…」
その言葉を聞いた瞬間、私の心は激しく揺れた。
(下……? そこにまで……みんなの前で……!?)
最大の羞恥が、波のように全身を飲み込んだ。顔が真っ赤に染まり、涙が止まらなくなった。
(大和…様…ごめんなさい……あなたが守ろうとしてくれたのに、私は今……一番隠したい場所を、鴉様に晒して、印を刻まれようとしている……)
大和様に押さえつけられる体勢が、私から最後の抵抗を奪う。脚を開かされているような感覚に、頭の中が真っ白になるほど恥ずかしかった。
そこに強い刺激が走った瞬間、私は全身を硬くした。
「っ……あぁ……んんっ……!」
痛みと屈辱が混じり合い、頭の中を埋め尽くす。
(恥ずかしい……恥ずかしいよ……でも、鴉様に所有されるこの感覚……どうして、こんなに胸が熱くなるの……?)
消毒液が塗られたとき、熱い刺激が広がった。私はもう声を出すこともできず、ただ涙を流しながら、心の中で繰り返していた。
(私は、鴉様のもの...こんなに恥ずかしくて、辱められているのに……どうして、私はここにいたいと思ってしまうのだろう...。)
みんなに見られて、身体の奥まで晒されて……それでも、私は鴉様の器でありたい。




