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異世界に弟を奪われた姉達の奮闘記 〜なお弟はTSしても異世界を気ままに満喫中〜  作者: 狐のボタン


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話の中心

 


レイアがセーラとの修行から戻ってきた。

不安だったのもあって、うちの体感では三十分にも一時間にも感じたけど、ユリノが言うには十分程度らしい。

そんな早かったか? いや、体感なんてそんなものか…。不安だったりすると長く感じるものだ。心持ちがそのまま影響したんだろう。



何も心持ちが影響していたのはうちだけではなく、アリスも焦ってレイアに詰め寄ってるから止めるべきか悩むところ…。レイアはぐったりしてるし。よほど過酷だったんだろうか?

うちらも修行は過酷だったからな…。

今日は早く休ませてあげるか。とはいってもまだお昼前だから早すぎるけどな。


セーラが最後にレイアへ耳打ちしていたのだけが気になるけど、ユリノかアリスなら心読んでるか?

「駄目です。セーラがなにかしたみたいで、そこに関しては読み取れませんでした…」

ユリノでもだめか。セーラ、というかドラゴンの力が意味不明すぎる。ユリノの心読むってのも大概だけど。



しばらくしてお母さん達の話も終わり、豪華な食事を出してもらった。

ここでも和食が当たり前に出てくるのはなんでだ?レイアは嬉しそうに食べてるけど、色々と疑問が尽きない。和桜の国とは随分距離もあるはずなのに。

「こちらは和桜の国で一般的に食べられている料理なのですが、お口に合いましたでしょうか。 レイアちゃんが好きだというので皆様にも馴染みがあるのでは…?と思ったのですが…」

「美味しいよ、ありがとう。 和桜の国と関わりがあるんだな」

「ええ。桜花様とは旧知の仲なんです。時々こちらに顔を出してくださることもありますし」

桜花って…あの女王だよな。国のトップがホイホイと国をあけてていいのか?

…まああの国も平和っぽかったし、よほど平気なんだろうな。


「ゼファーラ、おるか?」

「噂をすれば…ですね」

まさかだよな?

うちらに断りを入れて客の応対に向かったな。ちょうどいいや、今のうちに…。


「お母さん、大丈夫?」

「ん?」

「ほら、記憶にないことを説明させられたりしたんでしょ?」

「…零の…レイアのためだからな。記憶も例の神に貰ったから問題ない」

「そう…」

零くん絡みだからか。確かにお母さんが信念を曲げてでも何かをするのなんてお父さんか零くんが関係した時だ。うちら相手にはそこまでしないというか、似たもの同士だから必要がないというか。

うちはお母さんが無理してないのからそれでいいよ。



「レイアもここにおると聞いてな。ちと確認したい事があって邪魔させてもらったんじゃがのぅ…」

「…誰だ?お前…」

お母さんが一気に不機嫌になったな。大丈夫かこれ…。

「女王様じゃねぇか。大丈夫なのかよ?ふらふらしてて」

「せっかく会えたのにひどい言い草じゃのぅ…レイア」

「お母さん、こちら和桜の国の女王様で、すっごいお世話になった人なんだ。そんな睨まないでくれよ」

「そうか…。うちの娘が世話になったな」

「娘…ってお主まさか魔の国の…」

「うん。女王やな。すげーな、今ここに3ヶ所のトップが集まってるとか」

レイアが取り持ってくれてなんとかなったけど、確かに普通ならありえないような状況なんだろうな。しかも誰も護衛すらつけていないっていう…。いらないとも言えるか。


「桜花様もお食事されていきますか?」

「突然だったのにいいのかのぅ?」

「せっかくですし、魔王様もよろしいですよね?」

「ああ。かまわない。娘の恩人ならこちらも通すべき筋があるからな」

「レイアにはうちの国としても世話になったからのぅ。堅苦しく考えないでもらえると助かるのぅ」

「その辺りの事を詳しく聞かせてくれ。私はそばにいられないからな…」

「うむ…。しかしその前にレイアに一つだけいいかのぅ?」

「ん?」

「茉莉花と何があった? 国でも手を焼いておったお転婆娘がしおらしく素直になっておったんじゃが…」

「別になにも?一緒にダンジョンにいって、その時に力を貸してくれと頼まれたくらい?」

レイアにとってはそんな感じか。あいつもレイアを憎からず思ってるのはプレゼントをわざわざ持ってきたことでも明らかだ。


「そうか…。なんにせよ助かった。礼を言わせてくれるかのぅ」

「ようわからんけど、女王様の役に立てたのならよかったぜ」

「うむ」

娘に手を焼いていた…か。

うちはお母さんに手を焼かせていた側だから口をはさみづらい。



国のトップが集まってる状況なんだけど、レイアが間にいるおかげか終始和やかで、これから国同士で交流しようって話まで進んでいる。

魔の国は今やこの小大陸に隣接しているわけだし、仲良くなっておいて損はない。お母さんもその辺はわかってるんだろうな。

セーラが気まぐれでまた動かさないとも限らないけど、それはそれ。


意外にも和桜の国の女王とお母さんが意気投合しているようで、見ている側としてはホッとした。

もちろんレイアが間に入ってるからってのも大きいんだろうけど、お互いに国交を持とうなんて話にまで進むとは思いもしなかった…。

エルフの国は流石におおっぴらに関われないけど、情報交換やら何かあった時にお互い支援を出す、みたいな、いわゆる同盟関係みたいなものを結ぶそうで、そんな大きな動きの中心にいるレイアは全く無自覚なのがまた…ね。本人は無邪気に喜んでるからいいか。

お母さん達もそんなレイアを見て頬を緩ませているし。


「アリサあの子…とんでもない会話が進んでるのわかってるのかしら。あれって正式な同盟関係よね?しかも無条件で…。あり得ないわ」

「一応無条件ではないだろ?レイアが居るからってのが大きくないか?」

「ですね…。エルフの方はトップの旦那の忘れ形見がレイアで、和桜の国は女王も王女もレイアに甘々ですし。魔の国はお母様がトップ…すべての中心はレイアなんですよ」

だよな、ユリノはうちと同じ結論に至ってる。さすが半身みたいなものか…。


「いいじゃない〜…みんなが仲良くなって悪いことなんてないわよ〜」

「それもそうだな。 ってシノ姉はカカオほったらかしてるけど大丈夫なのかよ」

「やれるだけのことはやって任せてきてるわよ〜…。後で一度顔は出すつもり〜」

ポモナか。父親のポチョムキンといい、親子で優秀すぎる上に、丸投げされてるところまで同じか。

…うちも一度シノ姉とあちらへ行くか。なにか手伝えるかもだし。



















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