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異世界に弟を奪われた姉達の奮闘記 〜なお弟はTSしても異世界を気ままに満喫中〜  作者: 狐のボタン


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修行と言っていいのか



セーラの修行ってどんなのかと、不安半分期待半分でいたら突然ベッドへと押し倒された。

「ちょ…なにすんだよ!」

「まずは手っ取り早くあげられるものを渡さないと話にならない…?」

「は…? 何をくれるってんだよ?」

「役に立つスキル…?」

あーなるほど。ユリノ姉からもおでことおでこをくっつけてスキルもらったっけ。

だったら別に押し倒さなくても…

「…んっ!?!?」

突然の事でびっくりした上に、抗議しようにも口を塞がれているし、頭の中には沢山のスキル通知が…。

頭痛ぇ…無茶しやがる…。


「っ…はぁ…。しばらくは身体が動かないだろうから休んでるといい…?」

「……セーラ…」

「かわい…」

頭が痛くて身体はだるいけど、撫ぜてくれる手付きが心地よくてそのまま目を閉じた。


ーーーー

ーー


目を覚ますと、まだセーラはオレを撫ぜててくれてた。

「大丈夫そう…?」

「たぶん。頭パンクするかと思ったけどな」

「加減はした…?」

「結局何をくれたのかようわからんかったんやけど」

「今からそれらの扱い方を教える…?」

なるほど、今からが修行の本番なのか。


”まずは室内でも教えられるものから。“と言われて、もらったスキルの説明や扱い方の講習。

敵の居場所や、もっと言ったら仲間の居場所さえ把握できる探知スキルや、その探知した相手の強さを知れる詳細把握スキル。

「どっちもレベルが上がれば探知できる範囲や、相手のステータスも詳しく知れる…?」

「わかった」

試しに使ってみたけど、今いる所にはセーラしかいない。別の空間なのか?ユナ姉のキューブの中みたいな…。


細かい説明のあとは寝室みたいな部屋から出て外へ。

寝室からドア一枚隔てただけで草原が広がってるのは違和感しかねぇ…。周りに他の建物は一切ないし。

「ここは私が休息したりするところ…?」

「セーラの私室みたいなものか」

そう言われると、急に人の部屋へお邪魔している気分になる…訳でもないな。だってここは屋外みたいなものやし。寝室みたいになってたさっきの部屋の中で言われてたら緊張してたかもやけどな。


「次はシールド魔法の使い方ね…?これを使いこなせたら、怪我をする心配もない…?」

「なぁ、それって仲間を守るのにも使える?」

「スキルレベルが上がれば…?」

そっか。なら頑張らねぇとだな。自分だけ守ってても意味はないし、何よりオレの目標はみんなを守れる力が欲しいってのだったんだから。



教わりながらシールド魔法ってのを使ってみてわかったのは、目の前に下敷きのような壁を作り出す魔法で、魔法も物理攻撃も防げる。ただし、集中が切れると霧散してしまう。

「出し続ける必要はない…?攻撃が来たときだけ使えばいい…?」

そうはいうけど、咄嗟に魔法を使えるほど器用じゃねぇんだよ。でもみんなを守れるのなら文句言ってられないな。せっかくセーラが教えてくれているんだからやれるだけやってみるか…。



セーラからの攻撃を防ぐように何度も繰り返し練習してたら少しは慣れてきた。

「いい感じ…? 後はもう反復練習するだけ…?」

「わかった。ありがとな、助かったよ」

使いこなしていけば無意識に出せるようにもなるし、全方向への対処も可能とか…。モノにできたらチートだろもうこれ。


他にもセーラが教えてくれたのは、基本身を守るためのものばかり。

「戦うためのスキルは?」

「……身を守るのが第一。 攻撃は弓があれば充分…?」

「そう言わずにさ…」

「だめ…? 私達の出番なくなる…?」


何度も頼んだけど、そこだけはどうしても譲ってくれなかった。

代わりに、今でも使っている弓での戦い方の応用とか、回復魔法のスキルについても理解しきれていない部分を含め色々と教えてもらえたけど…。

かっこよく剣で戦ったりしたかったのにな。オレには似合わねぇってことか。



最後に茉莉花とダンジョンへ行くならと立ち回りや注意事項をこれでもかってくらい繰り返し叩き込まれて、ようやくセーラと元の部屋へと戻ってきた。

戻るなりアリスが駆け寄ってきて肩を掴まれガクガクと揺すられる。……力つえーんだって…。

「アリサ! 大丈夫!?コイツに変なことされてないわよね!?」

「ダンジョンでの戦い方とか延々と教わった…」

最後の話が長すぎて他のことがぜーんぶすっ飛んだわ。んでアリスがトドメ。頭くらくらする…。


「良かったわ…。今度から鍛えたいならアタシにいいなさい。いいわね?」

「わかったってアリス…」 

今はもう休みたい。同じことを何度も何度も聞かされるのはものすごく疲れる…。

もちろん心配して言ってくれてるんやってのはわかってるけど、限度があるやろ。過保護がすぎる。


お母さんとゼファーラさんはまだ話し込んでるから、よほど大切な話をしてるんやろうか。

「オレってどれくらいここにいなかったんだ?」

「精々十分ってところでしょうか。レイアにはもっと長く感じましたか?」

「マジかよユリノ姉…。オレの体感では一日か二日、向こうにいた気分だ」

「流石に言い過ぎでは?」

体感なんてそんなもんやろ…。でも実際にお母さん達が話し続けてるくらいだからユリノ姉の言ってる事が本当なのはわかる。


「あの世界は空間も違えば時の流れも歪む…?」

「意味わかんねぇ…」

相変わらずドラゴンはめちゃくちゃだな。まぁでもおかげで色々と短時間で学べたんだから感謝しねえと。

ステータスの確認をしたらしっかりと教わったものが増えてるんだからな。


「セーラありがとな。何かお礼したいんやけど、どうしたらいい?」

「落ち着いたら種をくれたらいい…?」 

種…?ノーラのダンジョンでなら拾えるんやろうか。覚えとこう。









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