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異世界に弟を奪われた姉達の奮闘記 〜なお弟はTSしても異世界を気ままに満喫中〜  作者: 狐のボタン


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出迎え



約一週間ぶりにゼファーラさんと再会したからか、エルフの村へ戻ってからはベッタリと離してもらえず…。まさかお風呂まで一緒に入る事になるとは。

一人で寂しかったんだろうか…。出ていったと言う娘さんも村へ帰る気がないらしいしな。


用意してくれてた夜ご飯もとんでもなく豪華で美味しい。それでもちゃんと食べきれるくらいの量にしてくれているのは助かる。

「レイアちゃん、学校はどうですか?」

「友達もできたし、楓花もいたから心強かったよ」

「そうでしたか。桜花様も王女様のお迎えがてら久しぶりに学校へ顔を出すと言っておられたので、今はあちらに居られるかもしれませんね」

「そうなんや?女王様もワープで移動できるんやな」

「ええ。稀にですがこちらにも来てくださいますし」

女王様なのにアクティブやな。国を空けて大丈夫なんやろか。



夕食を食べ終え、一緒に片付け。色々と話しながらだからすぐに済む。

「イリエル様からお話を伺っていますが、明日にはお姉様方もこちらへ来られるそうですよ」

「ああ。多分だけどお母さんも来ると思う」

「はい? レイアちゃんのお母様というと……まさか魔の国の魔王様がですか!?」

「多分やけどな」

姉たちがそんな話してたし。


「お出迎えの用意をしなくては…!」

「あー多分そういうのはやめたほうがいいな。嫌がるから」

「しかし、お相手は魔の国のトップですよ?しかも私にとっては旦那の恩人でもある方なのです」

「んー。気持ちはわかるけど普通にお礼をいうだけでいいから。派手なことをしたらかえって嫌がるだけだぞ」

「…レイアちゃんがそういうのでしたら…。私が個人的に歓迎するくらいは大丈夫ですか?」

「うん。それもやりすぎない程度にな」

うちのお母さんって照れ屋だからな。誕生日パーティーとかもあんまり派手にすると不機嫌に見えるくらいだし。内心はわかんねぇけど、何事も程々のがいいやろ。特に初対面の相手は…。



ゼファーラさんは明日のために…とか言って夕食の片付けが終わったばかりなのに、また料理を始めたから手伝おうとしたんやけど、休むように言われて手伝いをさせてもらえなかった。

お母さんや姉達のためだからオレも何かしたかったのに…。


仕方なく部屋にある紅葉の葉のベッドへと入るとすぐに眠くなって、気がついたら朝になってた。

自分で思うより疲れてたのかもな。ダンジョンへも行ってきたし。


顔を洗おうと部屋を出たらいい香りが。

これって、ケーキとかお菓子を焼いてるような香りだな。うちの父親のパン屋でも甘いものやケーキ類も扱っているから間違いない。


案の定、キッチンではゼファーラさんが大きなケーキに飾り付けをしているところだった。

「おはようございますレイアちゃん」

「おはよう。ちゃんと寝た?」

「ええ。早めに起きただけですよ」

ならいいけどやな。テーブルにところ狭しと並べられたご馳走やお菓子類はすっごい量なんやが…。


「もうそろそろおみえになるそうですから、レイアちゃんも着替えておいてくださいね」

「マジかよ。もうそんな時間か」

時計を見るとまだ八時前。さすがに客として来るには早すぎないか?


顔を洗って部屋で着替えていたら、目の前にイリエル様がいきなり現れてビックリして尻もちをついた。

「いきなりごめんね、みんなが待ちきれなくて早くしろってうるさくて」

「お母さんもか?」

「マノはまだきてないよ。アリスとアイナだね、一番やかましいのは」

「血が足りないのか…?」

「早くレイアちゃんに会いたいだけだよ。ゼファーラにも伝えてくるから」

「ああ。みんながゴメン」

「いいよいいよ。気持ちはわかるし」

優しい神様で助かるわ。


ゼファーラさんと一緒に村の入り口へと出迎えに行ったら、きれいな水晶みたいなのを抱えたシノ姉を先頭に姉たちが村へと入ってきた。

「レイアちゃん〜会いたかったわ〜…」

「つい一昨日に会ったばっかだろ」

「アリサはアタシ達と会えなくても平気だったの?!」

「ひどい…。私は早く会いたかったのに」

「まぁ一日二日で耐えられないほど子供じゃねぇし。でも会えて嬉しいのは本当だぞ」

渇きだってほとんど感じないからな。そっちも平気だ。


「主殿と会えなくて辛かったのは私だけだというのか…。薄情すぎやしないか?」

「会えて嬉しいっていってるだろ。シャロンはお姉さんじゃなくなったんだな。そっちのがシャロンらしいな!」

「うむ。私は誇り高きセンタウルだからな。人の姿は仮の姿でしかない!」

「こやつ、こんなことを言うておるが、不注意に元の姿に戻ってスカートを破いて着る服がないだけじゃぞ」

「…そういやノーラはセーラみたいにお姉さんになれないのか?」

「わ、妾はドラゴンじゃぞ?この姿が本来あるべき姿なんじゃ!」

「修行不足…?未熟だからなれないだけ…?」

そういうもんなんやな…。てことはフォーラもか。

「こっち見ないで! 確かにまだ人化はできないけど、ノーラ姉様よりはマシよ!」

「なんじゃと!?」

いや、だからドラゴンがケンカするなって。ゼファーラさんも困ってるし。


今日はリオ姉もミミもいるし、リシェルお姉ちゃんもバッチリドレス姿で王女様みたいやな…。って元々王女様か。

みんなから少し後ろにはユリノ姉とユナ姉が並んでた。こうしてみると双子みたいに見えるな。

ほんとよくにてる。何か言いたそうにしている顔も、騒がしいみんなを呆れたように苦笑いで見ている顔も。







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